山田杏奈 – いま、伸びていく
最新の出演ドラマ『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』や仕事への取り組み方などについて話を訊いた。
撮影中に先が見えないこともドラマの楽しさ
― QUIで以前インタビューさせていただいた山田さんの出演作『彼女が好きなものは』と『山女』はどちらも映画でしたが、本作『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』はドラマ作品となっています。映画とドラマの撮影では、だいぶ違ってきますか?
ドラマの撮影は1つのシーンに対して映画よりも時間がとれないことが多く、テンポが早いイメージです。だからこそ、ひとつひとつのシーンにたいしてに集中力を持ってやっています。
― スピーディーに撮っていることが、ドラマ特有のテンポのよさにも繋がっているのかもしれませんね。
たしかにそうですね。
― お芝居の性質が変わってくることもありますか?
映画だから、ドラマだからというふうに分けては考えないようにしているんですけど、結果的にドラマはセリフのテンポが早いほうが観やすくなることが多いです。あとはいろんな選択肢がある中で、ドラマではキャッチーで伝わりやすいお芝居を選ぶことが多いかもしれません。映画だと映画だけを観に来ている人に向けて作っていますが、ドラマだとお家でバタバタしながら観ている人もいるので。
― 映画とは異なるドラマの魅力はなんでしょう?
映画の撮影だと1か月ぐらいで終わってしまうことが多かったんですけど、ドラマでは3か月みっちり取り組めるので楽しくて、いつも最後になると寂しくなります。あとは撮りながら一話ずつ台本が上がってくることも多いんですけど、先が見えないことも楽しさではあるなと思います。よく考えてみれば、人間、先のことはわかってないですから。
いま頑張らなきゃいつ頑張るんだと思う
― 本作で山田さんが演じる百目鬼華子(どうめき・はなこ)はどんな役ですか?
市役所の納税課に務める新人徴税吏員(ちょうぜいりいん)です。「税金を払ってください」って取り立てに行く仕事なんですけど、すごく真面目で真っ直ぐで、正義感の強いキャラクターです。これから仕事をしていく中で、自分の理想と税金を滞納している人たちの現実に向き合って、いろんな経験を積んで成長していくんだろうなと。
― 徴税吏員の先輩、饗庭蒼一郎(あいば・そういちろう)は菊池風磨さんが演じられます。
2021年に『書けないッ!?〜脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活〜』というドラマでご一緒してて、それ以来で「お久しぶりです」と。
― 『書けないッ!?〜』では共演シーンも多かったんですか?
結構多かったです。私は生田斗真さんと吉瀬美智子さんの娘の役で、その家に来る家庭教師の役が菊池さんでした。私の役に対して好意を持っている菊池さんの役を、手の上でコロコロ転がしているような関係性だったんですけど、今回はバディとして新しい関係性を築いていければと思ってます。
― 約3年ぶりなので、お互いの成長や変化も感じられそうですよね。
そうですね。また違う役で一緒にお芝居できるのはすごく楽しみです。
― 菊池さんも山田さんも近年かなり多くの作品に出演されているイメージがあります。山田さんは、いまの自分の状況をどう捉えていますか?
映画もドラマも、すごく良いバランスでやらせてもらっていて、本当にありがたいなと思っています。
― 仕事量的にも理想的なペースですか?
もっとやりたいです。忙しかったら忙しかったで、もうちょっと休みたいとか言ってるんだと思いますけど(笑)。でも本当に、いま頑張らなきゃいつ頑張るんだ、いま働かなきゃいつ働くんだという立ち位置なので。
― 俳優人生を長いスパンで捉えたときに、いまが頑張りどきだと。
そういう感覚はありますね。
― ちなみに最近やって一番楽しかったお仕事はなんですか?。
芝居の仕事が続いている合間に、先日のQUIでのファッションページみたいな仕事をやらせてもらえるとすごくテンションが上がりますね。いろんなものを着させてもらって、ちょっと違う自分を見たところでまた役に戻っていく。気分転換としてもすごく必要だなと思います。
― ファッションといえば、最近では『山田杏奈NYLON SUPER VOL.15』も話題になりましたよね。今後はどのようなチャレンジをしていきたいですか?
毎作品しっかり成長していきたいなと。映像作品に限らずファッションの撮影でも、毎作品、毎仕事ごとにうまくなったなって思ってもらいたい。向上心を持ち続けたいと思っています。
Profile _ 山田杏奈(やまだ・あんな)
2001年1月8日生まれ、埼玉県出身。2011年『ちゃおガール☆2011 オーディション』でグランプリを受賞しデビュー。2018年『ミスミソウ』で映画初主演。2019年『小さな恋のうた』で第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞受賞。2022年は、ドラマ「未来への10カウント」「17才の帝国」「新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~」「早朝始発の殺風景」等、話題作に多数出演、また初の舞台作品となる「夏の砂の上」へ出演を果たした。2023年には主演映画『山女』が公開。2024年1月19日公開の映画「ゴールデンカムイ」ではアシㇼパ役を務める。
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Information
ドラマ『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』
10月14日(土)スタート
日本テレビ系新土曜ドラマ
毎週よる10時放送
出演:菊池風磨 山田杏奈 白洲 迅 松田元太(Travis Japan) 鈴木もぐら(空気階段) 本郷奏多 石野真子 石田ひかり 光石 研
原作:慎結『ゼイチョー!~納税課第三収納係~』(講談社「BE・LOVE」所載)
©Nippon Television Network Corporation
- Photography : Michiyo Yanagihara (hannah management)
- Styling : Remi Kawasaki (TRON management)
- Hair : Yuuki Yanase
- Make-up : Toyoda Yousuke (ROOSTER)
- Realization : Yukako Musha (QUI)
- Text&Edit : Yusuke Takayama(QUI)