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大原優乃 – 役に歩み寄れる役者でありたい

Feb 18, 2026
俳優・大原優乃が出演する映画『教場 Requiem』が公開を迎える。厳しさと緊張感に満ちた現場で、彼女は何と向き合い、何を得たのか。
グループ活動、モデル、グラビア、そして俳優へと、表現の幅を広げてきた軌跡を辿りながら、大原の現在地に迫った。

大原優乃 – 役に歩み寄れる役者でありたい

Feb 18, 2026 - FILM
俳優・大原優乃が出演する映画『教場 Requiem』が公開を迎える。厳しさと緊張感に満ちた現場で、彼女は何と向き合い、何を得たのか。
グループ活動、モデル、グラビア、そして俳優へと、表現の幅を広げてきた軌跡を辿りながら、大原の現在地に迫った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャリアを重ねて培われた表現者としての軸

― 今回は大原さんのキャリアを振り返りながらお話を伺わせてください。まず小さいころはどんな子どもでしたか?

3歳からダンスを習っていて、10歳ごろから芸能活動を始めました。週末はライブ、平日は学校に通うという生活を送っていたのですが、地元が鹿児島なので飛行機通学が大変で。飛行機の中でテスト勉強をしていました(笑)。

― 現在は鹿児島ファン拡大アンバサダーを務めたり、鹿児島舞台の映画『天文館探偵物語』(2025)に出演したりと、地元に対する思い入れも強そうですよね。

はい。鹿児島に帰るたびに成長していたいなという思いが励みになっています。

― よく帰省されるのですか?

昨年はイベントや映画の舞台挨拶などのお仕事で、毎月のように帰らせていただきました。

鹿児島のどんなところが魅力でしょう?

本当に人があたたかくて。帰るたびにご近所の方々に「ただいま」って挨拶しに回ったり、ごはん屋さんで隣になった方と会話が弾んだり、両親は釣った魚の物々交換をしていたりと、東京での一人暮らしにはないコミュニケーションのあたたかさが好きだなと感じます。

そしてグルメも、歴史も、温泉も、観光に必要なものがすべて揃っているので、癒されたい方はぜひお越しいただきたいです。

― 2009年から2016年までDream5のメンバーとして活動され、昨年にはDream5として1日限りのイベント『Dream5 15th Limited Event 2025』も開催されました。

当時のチーフマネージャーさんとご飯に行ったときに、私が「15周年に何かやりたいです」って思いを伝えたらすぐに動いてくださって。

― ずっとダンスは続けていたのでしょうか?

いえ、9年ぶりでした。でも振り付けが身体に馴染んでいて、意外とスムーズに動けました。今回は3人でのイベントだったので、歌割りや立ち位置が当時と変わって、自分たちでイチから作り直したことはすごく大変でした。

― イベントで印象的だったことはありますか?

Dream5は『天才てれびくんMAX』という番組のオーディションで生まれたグループだったんですけど、当時の審査員の方やプロデューサーさんもイベントを見に来てくださって嬉しかったです。オーディションのころを思い出しました。

― 初心にかえる素敵な機会になりましたね。今度20周年で。

そうですね。また特別なタイミングで皆さんに会えたらいいなと思っています。

― これを機に、お芝居でもダンサーの役が来るかもしれませんね。

それが、なかなかお話がなく。いつも肩を回して待っているんですけど(笑)。

― Dream5と並行して雑誌の専属モデルとしても活動されていましたが、モデル業にはどんな思いを持って取り組んでいましたか?

私はスタイルが良いわけではないんですけど、でもそれを武器にしていかなくちゃいけないなと。低身長だからこそ共有できることもあると思うので、自分だからできるファッションを常に模索するようにしていました。

身体の使い方見せ方ダンスともつながる部分がありそうです

先輩方のポージングを見て、そこからエッセンスを受け取るのはダンスと一緒だなと思いました。

― そして2017年からは俳優とグラビアモデルの両軸をメインに活動されています。どちらも、もともとやりたい気持ちがあったのでしょうか?

私は一生グループで生きていくと思っていたのですが、急に活動が終了し、自分が何をしたいのか、何ができるのかが全くわからなくて。半年間ぐらいずっと悩んだ末に、自分からグラビアに挑戦したいと事務所に相談しました。

そしてグラビアで写真を撮っていただくうちに、カメラマンさんの指示に応えるのも演じることに近いなと感じて、お芝居にも興味を持ち始めました。

グラビアの仕事を通じて学んだことがあれば教えていただきたいです。

モデルやお芝居とは違って、グラビアでは自分自身が主役なので、自分自身をより客観的に見つめて磨くきっかけになりました。それはお芝居にもすごく活かされているなと思います。お芝居では心情を優先して動くのが一番ですけど、時には見せるお芝居をしなくてはいけないときもあるので。

たしかに。俳優業は順調ですか

いえ、全然順調じゃないです(笑)。

感じることも

年々悩みも変わっていきますけど、常に壁はあるし、なくても怖いなと思います。

具体的にどんな部分で壁を感じるのでしょうか?

お芝居を始めたころは、自分のキャラクターに近しい役をいただくことが多く、役の幅が狭いことに息苦しさを感じていたんですけど、最近は母親役だったり、教師役だったり、悪役だったり、いただける役の幅がすごく広くなってきたので、それはそれで難しさがありますよね。

逆に俳優業のやりがいや面白みはどこに感じますか

グループのころからそうなんですけど、やっぱり私は誰かと何かを作っている過程も含めて好きなんだなと思います。

― その中でも一番テンションが上がる瞬間は?

自分が現場に持っていったもの以上のものを引き出していただけたり、自分にはなかった視点を教えていただけたり。現場でのコミュニケーションの中で、そういう気づきがあると面白いです。

 

『教場』で得たものと俳優としての覚悟

― 俳優として約8年、ご自身の中で転機になった作品があれば教えてください。

いろいろあるんですけど、最近だとNetflixの『新幹線大爆破』(2025)でしょうか。

んな刺激を受けましたか

自分のキャリアが活かされないんじゃないかってくらい新鮮さを感じた作品でした。ワンシーンのために2、3日かけたり、照明を作るためにクレーン車を動かしたり、新幹線の車両を丸々貸し切って撮影したり、これまでとは現場の作り方が全く違って。そんな環境でお芝居をさせていただけることに足がすくむくらい緊張しましたし、贅沢すぎてゾクゾクしました。

演じる側としても身が引き締まりそうですね。

今までの役作りでは、いただいた情報を自分の中に必死に落とし込んでいくことが多かったんですけど、『新幹線大爆破』では実際にJR東日本さんで研修を受けさせていただいて、口角やお尻の角度、髪型の指定など、作品に入るまでにもたくさん勉強させていただけたのもすごくありがたかったです。

― 普段からお芝居に向き合う際に大切していることはありますか?

役に歩み寄れる役者でありたいということです。自分の中にある引き出しから役に当てていくのではなく、役を客観的に観察し、自分に備わっていないものがあれば勉強する時間が大切だなと思います。

それこそ『新幹線大爆破』では私が出演していることに気づかなかったと、多くの方に言っていただけたので、そういう作品をひとつでも多く残せるようになりたいです。

― そしてこの冬、大原さんが出演されるNetflix作品が、あの『教場』シリーズなんですよね。前編の映画『教場 Reunion』がNetflixで独占配信中、そして後編の映画『教場 Requiem』が2月20日(金)より劇場公開となっています。

完成した映像を観ていると、現場での緊張感が鮮明に蘇ってきました。

もともと過去作はすべて拝見させていただいたので、制服に袖を通す瞬間だったり、自分の顔と役名が載った警察手帳だったり、その一つひとつに高揚感と責任を感じながらやらせていただきました。

― 大原さんが演じた木下百葉はどんな役でしょうか?

結婚願望があり、いずれは家庭を持ちたいと望んでいる女の子です。劇中では全員が基本的に制服かジャージなんですけど、私だけ濃い真っピンクのジャージを着ていて。それだけで人格が見えてくるくらい特徴的ですよね。今までの『教場』にはいないキャラクターを演じられたと思っています。

― 夏前にをショートカットにされていましたが、それは本作のために

はい。人生最短です。女性は全員切っていました。役を演じるうえでいい切り替えになりましたし、役と向き合えたように感じられます。

ショートにしてからは、プライベートのファッションも変わりました。なで肩で首周りがすごく寂しく感じたので、夏はポロシャツにはまって、襟付きの服をよく着ていましたね。

― 主演の木村拓哉さんの芝居からは、んなことを感じましたか

木村さんの足音ひとつ、息遣いひとつで現場の空気がガラッと変わるんです。作品を背負って、常に真ん中にいらっしゃる姿からたくさん学ばせていただくものがありました。

― とくに印象的なエピソードがあれば教えてください

作品に入る前に訓練期間が約2か月あったんですが、そこに風間教官の姿をした木村さんがサプライズでいらしてくださって。映像には残らない時間でしたが、合礼をかけていただいたり、ご指導いただいたりしました。

あと撮影は真夏でしたが、衣装は冬服でとても過酷だったんですけど、木村さんがよくアイスやかき氷の差し入れをしてくださり、その優しさも嬉しかったです。

― 木村さんが演じる鬼教官・風間公親の言動は、現代においてはパワハラと紙一重ですが、それによって新人刑事の成長を促している面もありますよね。大原さんは自分自身が成長していくためにどういうことが必要だと思いますか?

作品に向き合う姿勢や熱量でしょうか。こなすことは簡単ですけど、毎回、何らかの覚悟を持って演じたいなと思っています。

― もちろん『教場』にも、覚悟を持って挑んだ。

そうですね。緊張しすぎて、毎日悪夢にうなされるくらい(笑)。

― 作品を通して得られたものはありますか?

作品は1人では成り立たず、チームで作っていくものだということは理解していたつもりでしたが、改めてその認識が強くなりました。訓練のシーンでは自分だけが良ければいいわけではなく、みんなの動きが揃わなかったらNGになってしまう。

共演者の方々と手を取り合って演じることの大切さを再確認し、本当の意味で仲間になることができたと感じています。

― これから本作をご覧になる方にメッセージをお願いします。

過去シリーズよりもメインキャストの人数が多いので、それぞれのストーリーを楽しんでいただきたいです。訓練などで身体を動かすシーンもたくさんあるので、その臨場感もぜひ劇場で感じてください。

― 最後に、俳優として今後のビジョンがあれば教えてください。

やっぱり、ものづくりを続けていきたい。いろんな作品とのご縁があるように、目の前のこと一つひとつと向き合って成長していきたいです。

 

Profile _ 大原優乃(おおはら・ゆうの)
1999年10月8日生まれ、鹿児島県出身。2009年11月、Dream5として「I don‘t obey~僕らのプライド~」でCDデビュー。2014年TX「妖怪ウォッチ」エンディングテーマ「ようかい体操第一」が社会的大ヒット!レコード大賞・紅白歌合戦にも出演
2017年よりソロ。「ラブベリー」「ピチレモン」の専属モデルとして活躍。その後、週刊プレイボーイでグラビアデビューすると瞬く間にブレイク。2019年には日本で最も
表紙を飾った女性タレントとなり、カバーガール大賞の大賞を受賞。現在は女優としても活動、日本テレビ系「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」、 テレビ東京系「ゆるキャン△」、MBS系「あせとせっけん」、テレビ神奈川ほか「おいしい給食season3」など数々の話題作に出演。2024年より、出身地の「鹿児島ファン拡大アンバサダー」を務める。
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Information

映画『教場 Requiem』
2026年2月20日(金)より劇場公開

※前編の映画『教場 Reunion』はNetflixで独占配信中

出演:木村拓哉
綱啓永 齊藤京子 金子大地 倉悠貴 井桁弘恵 大友花恋 大原優乃
猪狩蒼弥 中山翔貴 浦上晟周 丈太郎 松永有紗
佐藤仁美 和田正人 荒井敦史 高橋ひとみ
白石麻衣 染谷将太 川口春奈 味方良介 大島優子 三浦翔平 濱田岳 福原遥 杉野遥亮 / 趣里
佐藤勝利 中村蒼
坂口憲二 森山未來/ 小日向文世

主題歌:Uru「今日という日を」
原作:長岡弘樹「教場」シリーズ/「新・教場」「新・教場2」(小学館刊)
監督:中江 功
音楽:佐藤直紀
脚本:君塚良一

公式サイト

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  • Photography : Yoshitake Hamanaka
  • Styling : Yuka Noguchi
  • Hair&Make-up : Miku Ishikawa
  • Text&Edit : Yusuke Takayama(QUI)

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