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ART/DESIGN

アートギャラリーが“今注目”のアーティストを紹介 │ YUGEN Gallery

Oct 26, 2023
アートギャラリーが“今注目”のアーティストを紹介。
今回は、YUGEN Galleryに聞きました。

アートギャラリーが“今注目”のアーティストを紹介 │ YUGEN Gallery

Oct 26, 2023 - ART/DESIGN
アートギャラリーが“今注目”のアーティストを紹介。
今回は、YUGEN Galleryに聞きました。

長尾 洋(ながお・よう)

1981年生まれ、神奈川県横浜市出身。幼少期から図画工作に親しみ、名古屋造形大学視覚伝達コミュニケーション科でデザインを学び、卒業後はグラフィックデザイナーとして働いていました。並行してアート作品も制作し、2005年には「ユニクロ・クリエイティブアワード 2005」(※)に入選するなど頭角を表します。日本国内よりも海外のアートフェアで評価が高まり、2009年の香港での個展開催を皮切りに、スイス、ロンドン、フランス、ベルリン、ニューヨーク、スペイン、東京、マイアミ、ロサンゼルス、メキシコなど世界各地で作品を展示し、これまでにSCOPE ART FAIR MIAMI、LA ART SHOW、Swizz Beatz主催の No Commission(ドイツ・ベルリン)などのアートフェアやイベント、SEA WALLSやSt+art India主催のアートフェスティバルにも参加。作品制作以外にもメキシコのマヤ人、ナミビアのヒンバ族やヘレロ族、モンゴルの遊牧民などの現代でも先住民的生活を続ける民族や地域を探訪するフィールドワークや、若手育成のためのワークショップの開催や壁画制作なども実施しています。 2017年に5年間拠点としていたドイツ・ベルリンから帰国し、現在は名古屋市郊外のアトリエを拠点に国内外で活動中。

※ユニクロ・クリエイティブアワード:現在の名称はUTGP

長尾洋「Ceramicman 1」

〈注目ポイント〉

ファッション雑誌から切り出した写真や異なる素材を組み合わせ、アクリル絵具やマーカーでペインティングを施すことによって、日本の先祖や現代社会との関係性をテーマに作品を制作しています。その制作プロセスには現代の要素であるコンビニエンスストアのコピー機やネットショッピングも取り入れられており、現代と伝統が融合しています。

日本各地の郷土信仰に関連する題材を取り上げ、鬼や獅子舞、天狗などの伝統的な偶像を作品に取り入れています。これらの要素は、日本文化の根底にある思考や美意識、原初的な直感を象徴しています。混迷の時代において、これらのシンボルが私たちに大いなるヒントを提供し、伝統や文化の重要性を強調しています。

また、長尾洋は現代社会における物質主義や拝金主義の影響、そして伝統的な祭りや儀式の中止や延期による文化の脅威についても意識し、未来の子孫へ何を残すべきかという問いかけを作品を通じて表現しています。彼の作品は、過去と現在、伝統と現代の相互作用についての深い洞察を提供しています。

YUGEN Galleryでは2023年10月20日(金)〜11月2日(木)の期間、長尾洋の個展「Wild Thought:野性の思考」を開催します。 本展では、長尾の10年以上にわたる創作活動の集大成としてドイツを拠点とした活動最初期の2012年頃の作品から最新作まで約25点を公開します。作品制作とともに取り組んできた世界各国でのフィールドワークで自身が撮影した写真とともに展示します。

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西元 祐貴(にしもと・ゆうき)

1988年生まれ、鹿児島県出身。世界から注目を集め続けている墨絵アーティスト。世界に5,000万人のユーザーがいるアメリカ発のトレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」に墨絵作品が起用されたのを皮切りに、イタリアの高級スポーツカー 〈フェラーリ〉のイベントでのライブペインティング、ユネスコ無形文化遺産である福岡・博多祇園山笠の飾り山笠「十五番山笠ソラリア」のイメージアート、「世界水泳選手権2023福岡大会」の会場装飾の一部を担当するなど2023年も活躍は止まることがありません。2012年、アメリカ・フロリダで開催され、63ヵ国5300点の作品が参加した「EMBRACING OUR DIFFERENCES」にてワールドベスト作品賞受賞。海外でのライブペイントは香港「OMEGA presents Ambassador Ball 2014 “SustainingTime”」(2014年)、中国「法華牡丹節 開幕式」(2016年※上海政府による招待で日本人初)、アート・バーゼル香港(2023年)など。2015年から日本六大古窯・越前焼きの窯元とのコラボレーションとして陶芸と墨絵を融合した「陶墨画」を手がける。2018年福岡空港国内線ターミナルビル壁画制作。2019年広告賞「2019 Clio Entertainment」三部門受賞。2020年アパレルブランド〈チャンピオン〉と柔道家・大野将平のコラボTシャツデザイン。2021年防衛省「防衛白書」表紙、第72回 NHK紅白歌合戦において石川さゆり「津軽海峡・冬景色」の背景映像、東宝とユニバーサルミュージックのコラボレーション企画「ゴジラ・レコード・プロジェクト」に作品採用。2023年NHK BSプレミアム「美の壺」出演。

西元祐貴 龍虎「川中島」

〈注目ポイント〉

伝統的な技法にとどまらず、大胆で繊細なタッチを駆使して「躍動感」と「力強さ」を表現する作品を制作しています。その創作活動は国際的なイベントやテレビ番組で「ライブペイント」を披露するなど注目を集め、香港クリスティーズオークションでの落札価格も高額で話題となりました。

西元祐貴の作品は、伝統的なモチーフである龍や侍から、現代のアスリートやミュージシャンなど新しいモチーフに及びます。筆の運び、墨の濃淡、にじみ、ぼかしといった技術を駆使し、生命力と躍動感を作品に注入しています。彼は、姿形を精緻に描くことよりも、目に見えないエネルギーを視覚的な形に変えようとする芸術の本質に焦点を当てています。その結果、作品は鑑賞者との深い魂の交流を生み出し力強い印象を与えます。

また、福井の越前で土と釉薬を組み合わせた新しいスタイル「陶墨画」を確立し、墨絵を永遠の表現へと高めています。この新しいスタイルは瞬間の芸術として捉えられ、墨絵の伝統を進化させています。

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  • Edit : Seiko Inomata(QUI)

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