いま行くべきアートイベント|2024年4月
第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで⽣きてる」が開催
「第8回横浜トリエンナーレ」が、3/15(⾦)に開幕。リウ・ディン(劉⿍)、キャロル・インホワ・ルー(盧迎華)の⼆⼈がアーティスティック・ディレクター(以降 AD)に就任。
横浜トリエンナーレは、ミッションの一つに「現代アートの良質な入門編となること」を掲げている。第8回展のテーマは、「野草:いま、ここで生きてる」“Wild Grass: Our Lives”。ADの二人は「野草」のコンセプトを、日本にゆかりの深い中国の小説家、魯迅(ろじん)の詩集『野草』(1927年刊行)からとった。約100年前、時代の波に翻弄(ほんろう)された魯迅は、絶望の中に小さな希望を見出す自らの生き方を、もろくて無防備で、しかし同時にたくましく生き延びる力を持つ野の草にたとええた。コロナ禍や戦争、環境破壊や経済格差、そしてインターネット上にあふれるフェイクニュースや自己責任論――わたしたちの日々の暮らしもまた、数々のむずかしさを抱えている。この展覧会は、魯迅の時代を出発点に、東西冷戦の終結など、今日の息苦しさを生む原因となったいくつかの歴史的なできごとをたどる。これらを手がかりに、世界中から集まる現代アーティストたちの作品を通して、今ここにあるわたしたちの生き方をふり返り、その先にきっとある希望を来場者とともに見出す。
第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで⽣きてる」
アーティスティック・ディレクター:リウ・ディン(劉⿍)、キャロル・インホワ・ルー(盧迎華)
会期:2024年3⽉15⽇(⾦)ー6⽉9⽇(⽇) 開場⽇数:78⽇間 休場⽇:毎週⽊曜⽇(4/4、5/2、6/6を除く)
開場時間:10:00ー18:00 (⼊場は閉場の30分前まで)| 6⽉6⽇(⽊)ー9⽇(⽇)は20:00まで開場
会場:横浜美術館、旧第⼀銀⾏横浜⽀店、BankART KAIKO、クイーンズスクエア横浜、元町・中華街駅連絡通路
主催:横浜市、(公財)横浜市芸術⽂化振興財団、NHK、朝⽇新聞社、横浜トリエンナーレ組織委員会
公式WEBサイト
Instagram:@yokohama_triennale
▼ニュース記事
NANZUKA UNDERGROUNDにて佐藤貢一の新作個展「Specifically Random」が開催
佐藤 貢一
Koichi Sato Food Shortage / Apparel Overproduction Acrylic and oil on canvas H182.8 x W152.4 cm ©Koichi Sato Courtesy of NANZUKA
本展では、佐藤が1年あまりの歳月を費やして描きためた10数点の新作ペインティングが一堂に介して展示される。
2024年3月22日(金) – 4月28日(日)
NANZUKA UNDERGROUND
東京都渋谷区神宮前3-30-10
03-5422-3877
https://nanzuka.com
Instagram:@nanzukaunderground
▼ニュース記事
茅ヶ崎市美術館にて、フランシス真悟「Exploring Color and Space-色と空間を冒険する」が開催
《Liminal Shifts》 2023 Courtesy of Fondation d’entreprise Hermès © Nacása & Partners Inc.
本展では、青一色で塗りこめられた「Blue’s Silence」シリーズ、果てしない空間をイメージさせる「Infinite Space」シリーズ、コロナ禍の閉塞的な状況の中、鮮やかな色彩と筆の動きで描かれた「Daily Drawing」シリーズなど、初期作品から最新作までを紹介している。
1969年カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。現在は、鎌倉とロサンゼルスを拠点に、国内外の多数の個展やグループ展に参加。2023年、銀座メゾンエルメス フォーラムにおける展覧会「Interference」で展示された7mにおよぶ大作《Liminal Shift》は、外光が差し込む空間を見事に活かした作品であり、大きな反響を呼んだ。JPモルガン・チェース・アートコレクション、スペイン銀行、フレデリック・R・ワイズマン財団、森アートコレクション、セゾン美術館、東京アメリカンクラブ、アメリカ大使館大使公邸などに作品が収蔵されている。
Instagram:@shingofrancis会期:2024年3月30日(土)-6月9日(日)
休館日:月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)
開館時間:10:00-17:00(入館は16:30まで)
料金:一般800(700)円 大学生600(500)円 市内在住65歳以上400(300)円
※高校生以下、障がい者およびその介護者は無料
※( )内は20名以上の団体料金
会場:茅ヶ崎市美術館 エントランスホール、展示室1・2・3
住所:〒253-0053 神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1丁目4−45
公式サイト
Instagram:@chigasakimuseum
東京都現代美術館にて「翻訳できない わたしの言葉」が4/28(日)より開催
東京都現代美術館では日本における多様な言語のあり方や、話すという行為そのものとその権利について触れつつ、「ことば」について考えるグループ展「翻訳できない わたしの言葉」を開催。
この展覧会では、ユニ・ホン・シャープ、マユンキキ、南雲麻衣、新井英夫、金仁淑の5人のアーティストの作品を紹介。彼らの作品は、みんなが同じ言語を話しているようにみえる社会に、異なる言語があることや、同じ言語の中にある違いに、解像度をあげ目を凝らそうとするものである。第一言語ではない言葉の発音がうまくできない様子を表現した作品や、最初に習得した言語の他に本来なら得られたかもしれない言語がある状況について語る作品、言葉が通じない相手の目をじっと見つめる作品、そして小さい声を聞き逃さないように耳を澄ませる体験などを通して、この展覧会では、鑑賞者一人ひとりが自分とは異なる誰かの「わたしの言葉」、そして自分自身の「わたしの言葉」を大切に思う機会を提示する。
翻訳できない わたしの言葉
会期:2024 年 4 月 18 日(木)~7月7日(日)
*当初の予定から会期を変更しています
休館日:月曜日(4 月 29 日、5 月 6 日は開館)、4 月 30 日、5 月 7 日
開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の 30 分前まで)
観覧料:一般 1,400 円 / 大学生・専門学校生・65 歳以上 1,000 円 / 中高生 600 円 /小学生以下無料
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F
公式サイト
OIL by 美術手帖ギャラリーで、田村正樹の個展「水と油」が開催
《Pの肖像(プリンセス・オブ・カラス)》(2024)木製パネルにアクリル、油彩 606×455mm
本展では、内面世界と社会を見つめながら、絵画の世界を探求する気鋭画家、田村正樹の新作を発表。
田村正樹
1995年栃木県生まれ。2018年多摩美術大学卒業。19年に愛知県立芸術大学研究生を経て、23年東京藝術大学大学院修了。“自己の内的イメージを掘り下げ、この世界の有り様を捉えること” をテーマに、シート壁画から、手製本した本の作品まで、技法や素材にとらわれない幅広い表現活動をおこなう。
田村正樹の個展「水と油」
会場:OIL by 美術手帖ギャラリー
住所:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15−1 渋谷パルコ 2F
会期:2024年3月29日(金)〜4月22日(月)※会期中無休
開場時間:11:00〜21:00
入場:無料
展示会情報
お問い合わせ:oil_gallery@ccc.co.jp
- Edit : Seiko Inomata(QUI)