NEW GENERATIONS vol.01 – Sakai De Jun|Photographer
Interview with Sakai De Jun
Sakai De Jun_サカイデジュン
フォトグラファー。1992年、香川県生まれ。2016年、多摩美術大学卒業。GO-SEESを経て、2018年より横浪修氏に師事、現在に至る。
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— 写真を撮り始めたのはいつから?
本格的に写真を撮り始めたのは大学1年のとき。大学に入ってさまざまな手法を取り入れている作家を知り、写真に興味を持ち始めました。美術家のソフィ・カルの『最後に見たもの』という作品に出会ったことが、本格的に写真に取り組むきっかけになったと思います。「写真の力すごい!写真深い!いっぱい勉強したい!」と、のめり込んでいきました。
— 写真撮影で最も興奮する瞬間は?
ミスマッチの振り幅が広い時です。よくわからない例えになるのですが、おじいちゃんが踊るヒップホップダンス、老舗の料亭が出すハンバーガー、いかついお兄さんがいるメイドカフェみたいな。ギャップを感じれば感じるほどテンションがあがります。そんな奇天烈なシチュエーションはなかなかありませんが、クールで笑わなそうなモデルの方がめちゃくちゃ優しかったりするだけでも有頂天になります。また、自分が指示してテンションがあがるように持って行ったりもします。
最近はモデルの方に、デューク更家さんのウォーキングポーズをお願いしたり、ビリーズブートキャンプの動きを一緒にしながら撮影したり、エアギターをやってもらったり。ミスマッチなことをやってもらうことで、普段は見られない素の表情や意外性のある瞬間を撮影できることがあるので、それが楽しいです。
— 使用カメラは?
MINOLTA X-700、CANON EOS Kiss X5
— 撮影で大切にしていることは?
「ポジティブヒューマンエラー」を狙っています。隙を見せる瞬間を捉えたいので、くしゃみをしたあととか、よそ見してるところとか、気をはっていないところを撮影するようにしています。私服で会った瞬間やヘアメイク中、移動中などもついつい写真を撮ってしまい、というか我慢できず撮影前に撮りすぎてしまってフィルムが足りなくなることも。人間味ある瞬間かつ、愛らしいポジティブな瞬間をおさめらるようにしています。
— 影響を受けたフォトグラファーは?
師匠(横浪修氏)の影響が一番強いです。作家活動も、さまざまな仕事もやっていて、思想やマインド、人間性がすごい人なので。撮影中も良い意味で負荷をかけたり、モデルの隙を逃さなかったり、不思議なアイテムを使って圧倒的な撮影空間を作ったり、人との繋がりを大事にしていたり。写真楽しい、写真大好き、写真ってやっぱり良いなと毎度思える現場に立ち合わせてもらっています。
写真は昔からなんとなく好きではあったのですが、めちゃくちゃ好きと胸を張って言えない自分がいたんです。師匠の撮影現場を見てからより一層写真が好きになって、生涯写真をやっていくと一点の曇りもなく言えるようになりました。もし違う道を歩んでいたら間違いなく挫折して、どこかで写真を辞めていたと思うので感謝しています。
— 写真の魅力は何ですか?
言葉がなくても、訴えかける力があるところ。
— 今回の作品のテーマは?
“GHOST GIRL WANDERING THE FOREST”です。
— いい写真とはどんな写真だと思いますか?
人間くさい写真だと思います。飾っていない、ありのままの写真がいいなと。ありのままって難しいのですが……。
— どんなフォトグラファーになりたいですか?
あまり後先深く考えずとにかく楽しんで写真にのめり込んで、無我夢中のまんま気付いたら死んでた。みたいになりたいです。
- Photography : Sakai De Jun
- Styling : Masumi Yakuzawa
- Hair&Make-up : Yumi Asakawa
- Casting : Shimana
- Design : Kazuaki Hayashi(QUI / STUDIO UNI)
- Text : Yusuke Takayama(QUI / STUDIO UNI)