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ART/DESIGN

異例づくめのBALLET TheNewClassic、主催者と出演ダンサーに聞くクリエーションの裏側

Oct 29, 2024
2024年8月2日(金)・3日(土)の二日間、東京・新国立劇場の中劇場にて行われた「BALLET TheNewClassic」のガラ公演。QUI編集部は、ゲネプロ、本番の公演を観劇し、プロジェクトを企画した写真家の井上ユミコと12名の出演ダンサーに話を聞いた。

異例づくめのBALLET TheNewClassic、主催者と出演ダンサーに聞くクリエーションの裏側

Oct 29, 2024 - ART/DESIGN
2024年8月2日(金)・3日(土)の二日間、東京・新国立劇場の中劇場にて行われた「BALLET TheNewClassic」のガラ公演。QUI編集部は、ゲネプロ、本番の公演を観劇し、プロジェクトを企画した写真家の井上ユミコと12名の出演ダンサーに話を聞いた。

– 公演レポート

マチネ、ソワレ合わせて全4公演のチケットは公演当日までに完売。厳しいほどの炎天下にも関わらず訪れた観客は、国内外で活躍するスターが揃う“新しい”舞台に胸を高まらせていた。

8/1に行われたゲネプロ公演開演前のオリエンテーションにて
井上ユミコ、堀内將平

「BALLET TheNewClassic」の公演は、写真家/Alexandre Magazine 編集長の井上ユミコが企画し、K-BALLET TOKYOでプリンシパルダンサーとして活躍する堀内將平が舞踊監督を務めている。「これまで観てこなかった方にバレエの魅力を知ってほしい」。そんな想いから、衣装、ヘアメイク、演出、音楽に至るまで従来のバレエのイメージとは一線を画すような新しさを積極的に取り入れた。

第一弾に引き続き、衣装制作にはバレエダンサーとしてのキャリアを持ち、デザイナーとして<Chika Kisada(チカ キサダ)>を手がける幾左田千佳が参画。今回は初の試みとして、全国から集められた不要になったバレエ衣装を美しく生まれ変わらせた。

驚異のグランフェッテ(※1)でライジングスターとして注目される大矢夏奈や、日本バレエ界の至宝・中村祥子など、若手からレジェンドまで国内外で活躍するダンサーが一堂に集い、息を呑むような技術や表現力を披露した。
(※1:片脚を前から横に投げ出しながら連続回転する技。バレエ作品では「白鳥の湖」や「ドン・キホーテ」でよく知られる。)

演目は古典とコンテンポラリーが織り交ぜられ、第一部は7演目中4演目が新作作品、第二部はすべて新作で構成された。演目順は本番当日に変更するなど、直前まで調整が行われていた。

佐々晴香、ドラム:テオクソン

ドラムの生演奏による鮮烈な幕開けとなった『Anomalous』。ベルリン国立バレエ団プリンシパルとして活躍する佐々晴香が自身の身体能力に挑戦した作品。ドラムの迫力と共鳴するような躍動感、音の抑揚に合わせた身体表現が、佐々晴香の持つ確かな技術を証明していた。

中村祥子、中島瑞生

堀内將平が振り付けの『別れのパ・ド・ドゥ〜アリシア・アロンソに捧ぐ〜』は、2019年にこの世を去った伝説の盲目バレエダンサー、アリシア・アロンソにインスピレーションを受けた新作。バレエでは扱われることのなかった身体障害に目を向けて創られた意欲作となっている。中村祥子と新国立劇場バレエ団ファーストアーティストの中島瑞生が、大人の女性と若い男性の心理描写を繊細な表現で描き上げた。

三森健太朗、マッテオ・ミッチーニ

古典としてバレエ作品ではお馴染みの『ロミオとジュリエット』を堀内將平が現代の価値観で新たに解釈し、振り付けを行なった『ロミオとロミオ』。国によっては法で認められていない同性愛を『ロミオとジュリエット』の普遍的なテーマである「許されない恋」に乗せて描いている。二人のロミオは、スウェーデン王立バレエ団 プリンシパルの三森健太朗、シュツットガルトバレエ団 ソリストのマッテオ・ミッチーニが演じた。
オーケストラによる演奏ではなく、ピアノのみで奏でられた音楽は、複雑かつ繊細な感情表現を助長する役割を担っているように受け取れた。

鈴木絵美里

イギリス人振付家ジェイソン・キッテルバーガーの新作『Impression of Perception』は、揺れ動く感情をドラマチックな身体表現で描いた作品。
イングリッシュ・ナショナル・バレエのソリストとして活躍する鈴木絵美里が、周囲からのプレッシャーのなか、自分自身を見つめ直す過程で成長していく姿を、指先、つま先に至るまで研ぎ澄まされた表現で丁寧に魅せた。

海老原由佳、堀内將平

「アラビアンナイト」として知られるバレエ作品『シェヘラザード』のパ・ド・ドゥ。
『シェヘラザード』は、アラビアのとある王国を題材に描かれ、国王によって王宮に閉じ込められた王妃ゾベイダと奴隷たちが登場する。本作のパ・ド・ドゥは、王妃ゾベイダのお気に入りである金の奴隷との逢瀬を描き、2022年の前回公演では表現としては力強さが際立ったが、今回は官能的でより繊細さを追求したという。ゾベイダはポーランド国立バレエ団 プリンシパルの海老原由佳、金の奴隷はK-BALLET TOKYO プリンシパルの堀内將平が演じた。音楽や衣装、照明も相まって、エキゾチックな雰囲気に大人の色香が漂う作品に仕上がっていた。

(上から)大矢夏奈、木本全優、三宅啄未

海賊、恋人、奴隷の三者が織りなす『海賊』のグラン・パ・ド・トロワは、超絶技巧を織り交ぜてダイナミックかつアクロバティックに表現された。海賊のコンラッドはウィーン国立バレエ団 プリンシパルの木本全優、恋人のメドーラはハンガリー国立バレエ団 コール・ド・バレエの大矢夏奈、奴隷のアリはアメリカン・バレエ・シアター コール・ド・バレエの三宅啄未が演じた。
高い跳躍、安定感のあるグランフェッテなど、一目でわかるような鮮やかな技術はバレエ初心者の心を鷲掴みにしていた。
また、荒々しい印象の海賊コンラッドとその奴隷アリの衣装が同じような色合いで構成されていることに新鮮さを感じるとともに、ダンサー自身の表現力で演じ分け、魅せることへの挑戦と受け取ることもできた。

二山治雄

『白鳥の湖』のオデットを演じたのは二山治雄。まるで浮遊しているかのような軽やかな跳躍など、しなやかさと繊細さの中にも強さを秘めた舞踊をボリューミーに仕立てられたロマンティックチュチュがより幻想的に魅せた。ピアノとソプラノの生歌演奏によって奏でられた音楽は、神秘的な美しさを際立たせていた。

第二部では堀内將平による振り付けの新作『ショパン組曲 〜バレエ・ブラン〜』を上映。「バレエ・ブラン」とは、『白鳥の湖』のような白い衣装に身を包んだ作品のこと。誰もが耳にしたことのあるショパンの名曲たちに合わせ、12名のスターダンサーによる群舞や、パ・ド・ドゥ、ソロまで組み込まれた豪華で贅沢なひとときだった。振り付けは、ダンサーの個性を活かして創られたという。また、女性陣の真っ白な衣装に対し、男性陣が白い身頃に黒いタイツを履いていたことは印象的であるが、所謂「もっこり」を目立たなくすることで、バレエ初心者にもより見やすくしたという。

現代的でおしゃれなバレエ舞台として話題を集めた前回の反省点も踏まえ、社会に対する問いをバレエを通して投げかけた第二弾公演。古典作品を新解釈し積極的な姿勢で新作を上映している本公演には、斬新な演出も含め賛否両論あるという。
日本バレエ界に改革をもたらす実験的で挑戦的なプロジェクトに今後も期待していきたい。

– 主催者&出演ダンサーインタビュー

井上ユミコ(フォトグラファー/クリエイティブディレクター)

ー 企画として調整今回の公演への想いをお聞かせください。

本当にたくさんの方々に応援いただき、その期待に応えられるように良いものを届けなければという強い気持ちがあります。前回はご祝儀もあったかもしれませんが評価していただけたので、2回目の本開催は前回よりもハードルは上がっているように感じています。何とか本番を迎えられていますが、より良いものにするためにもまだまだ調整は続きます。

ー 前回、今回と舞台を企画するなかで何か気付きはありましたか。

こちらから要望を出すのではなく、その人が得意なことに自ら取り組んでをもらったほうがいいパフォーマンスを発揮できるということです。そこがフィットすると200%の結果を出せると確信しています。
例えば、衣装を担当した<Chika Kisada(チカ キサダ)>のデザイナー幾左田千佳さんのショーやコレクションを観るなかで、今何を考えて服を作っているのかということをリサーチ、ヒアリングしました。展示会で見たアップサイクルという発想を、今回の衣装制作でも取り入れてみてはどうかというところから、一緒に話し合いながらコンセプトを創り上げていきました。

堀内將平(K-BALLET TOKYO プリンシパル)

ー 井上さんと共に1から創り上げた公演に対して並々ならぬ想いがあるかと思いますが、本公演は堀内さんにとってどのような存在になっていますか。

開催を決めてからの一年間、この公演のために時間を使ってきて、半年間休みもなく毎日向き合ってきたので、もはや生活の一部になっています。

ー『シェヘラザード』を一緒に踊った海老原さんとはどのようなコミュニケーションがありましたか。

前回と何を変えたいのか、どのような世界観にしたいのか、何を表現したいのか、何のためにやっているのかというところまで、ずっと話し合いながら創っていきました。

中村祥子(バレエダンサー)

©︎Masatoshi Yamashiro

ー中村さんはプロジェクトの初期の段階から参加されていました。

堀内くんの思いである現代のバレエに何が必要かを考え続け、新しさにフォーカスする方向性に決まってからは彼の想いを一緒に膨らませながらやってきました。1回目から本当に素晴らしい公演で新しい挑戦ができたという手応えはあったものの、反省点も生まれ、次の公演に反映させていこうという話にもなりました。私が主催ではありませんが、同じダンサー、同じ仲間として、日本のバレエ界でこのような新しい公演を創り出すことで、子どもたちをはじめ観てくださる方々にも新たなバレエへの世界を感じてもらえるのではないかと思っています。

ーこのプロジェクトに期待していることはありますか。

私は海外に比べて日本のバレエに欠けているものは作品だと考えています。ダンサーは挑戦できる作品に出会えないと成長に繋がりません。お客さんの目も同じで、クラシックであっても少し違った解釈で表現されているなど、新しいものを見ていくとさらに見る目も養われていくと思います。

ー『別れのパ・ド・ドゥ〜アリシア・アロンソに捧ぐ〜』では、目が不自由な女性を演じられました。この作品で挑戦したことは?

やはり動き出すときは目から動いてしまうものなので、目を動かさず、切なさなどの繊細な感情や作品の世界観を表現することは新しい挑戦でした。

海老原由佳(ポーランド国立バレエ団 プリンシパル)

ー海老原さんは今回ようやく出演が叶ったと伺いました。

本来は新型コロナウイルスの影響で中止になってしまった公演に出演予定でした。2022年の公演でもお声がけいただいたのですが妊娠中で出演が叶いませんでした。今回お声がけいただいた際、産後ということもあり、舞台に戻れるかどうかもわからないため出演を迷っていたのですが、2回もオファーいただいた熱意に押されて出演を決めました。3年前と今回とは参加ダンサーは違いますが、変わらず新しいものを創っていくという熱意が伝わってきました。

ー『シェヘラザード』を一緒に踊った堀内さんとはどのようなコミュニケーションがありましたか。

『シェヘラザード』を再演するにあたり、堀内くんとは「トラディショナルな表現はしたくない」という話になりました。前回との違いをどう見せていくか不安な部分もあったのですが、二人でイメージを共有しながらステップを変えてみるなど、試行錯誤しながら創り上げていきました。

木本大優(ウィーン国立バレエ団 プリンシパル)

ー今回の公演にかける想いについて教えてください。

ダンサーはもちろんのこと、ヘアメイク、衣装など全てが個性豊かでトップクラスの素晴らしい人が一緒になって創り上げる舞台なので、僕もそれに負けないように皆さんから教えてもらいながら臨めたらと思います。

ー舞踊監督の堀内さんとはどのようなディスカッションがありましたか。

『海賊』をやるにあたって普通になってしまうのは嫌だと思っていました。堀内さんからも何か特別な感じを出したいという話があったので、そこを意識して踊っています。

佐々晴香(ベルリン国立バレエ団 プリンシパル)

ー脳天を撃ち抜くようなドラムの音と共鳴し、佐々さんが踊りを楽しんでいる様子はゲネプロ公演の客席でも感じ取ることができました。

新しい試みを行う公演なので、お客さんにとっても、私たちにとっても新しさの連続だと思います。ドラマーの方と一緒に練習する機会は限られた時間ではありましたが、すごく楽しませていただきました。日本の公演ではクラシックバレエを踊ることが多いのですが、今回はネオクラシックバレエをお届けすることができて、とても嬉しく思っています。

ー『ショパン組曲』では中島瑞生さんと踊られています。ベルリンと日本、時差のある中どのようにコミュニケーションし、作品を創り上げていきましたか。

まず將平さんが送ってくれた振付動画を見ながらひとりで踊ってみて、変更したい箇所があれば、瑞生くんにボイスメッセージとビデオで送るなどのやりとりをしていました。瑞生くんも忙しい人なので、会って3回くらいしか合わせられていないのですが、この4回公演の中で息を合わせていきたいと思っています。

二山治雄(バレエダンサー)

ー今回の公演にどのような想いで臨みますか。

「新発見、自分への挑戦」だと思います。特に今回の『白鳥の湖』のオデットは本来女性が踊るものなので、普段とは異なる動きがあります。前回公演でも新しい発見もありましたが、今回もまた違った挑戦になっています。

ー オデットを踊るうえでどのように役作りをしましたか。

白鳥という動物をいかにして自分の身体で表現するかが大変でした。中村祥子さんが前回の公演で「瀕死の白鳥」を披露していましたが、中村祥子さんといえば「瀕死の白鳥」と言われるくらい表現力には目を見張るものがあります。だから今回は中村さんに細かい表現方法を相談しながら、とにかく練習に励みました。自分は舞台の前にただの動きにならないためにも踊りを全て染み込ませていくので、染み込むまではひたすら練習の繰り返しです。今ほど1公演目が終わりましたが、まだ全然完成はしていません。終着点がないからこそ芸術だと考えていますが、4公演でより良い作品にはしていきたいと思っています。

三森健太朗(スウェーデン王立バレエ団 プリンシパル)

ー今回の公演にかける想いを教えてください。

初めて出演させていただき、他のダンサーもすごい方ばかりという印象ですが、その中でも自分の良さを出せるように踊りで魅せていきたいと思っています。

ー堀内さんや『ロミオとロミオ』で一緒に踊ったマッテオ・ミッチーニさんとはどのようなコミュニケーションがありましたか。

それぞれが忙しく、マッテオと一緒に練習したのは一日しかありませんでしたが、3人で話し合う中で、踊りにくいところがないように振付を変え、自分たちが純粋に楽しみながら創り上げました。

マッテオ・ミッチーニ(シュツットガルトバレエ団 ソリスト)

ーマッテオさんは2022年以来の来日公演です。

日本に戻ってこられたこと、特にこのような才能あるアーティストの皆さんとご一緒できたことをとても嬉しく思っています。東京はいつも独特のエネルギーで際立っていて、このプロジェクトに参加できたことにとても感謝しています。

ー時間のない中での作品作りだったと思いますが、振り返ってみていかがでしたでしょうか。

作品作りをとても楽しめたのは、プロセスを通して自由があったことです。私たちダンサーがベストを尽くし、個人的で意味のある振付を作ることができるように、チームは私たち自身を完全に表現するスペースを与えてくれました。とても心地よく、クリエイティブな環境でした。

中島瑞生(新国立劇場バレエ団 ファーストアーティスト)

ー今回の公演にかける想いについて教えてください。

前回公演は観ることはできなかったのですが、Instagramで公演情報を拝見しヴィジュアルのクリエイティブも含めとてもかっこよく、いつか出演してみたいと思っていました。
突然でしたが將平さんからInstagramに出演依頼のDMをいただき、スターダンサーの方々とともに出演することになりました。挑戦していきたいという想いの反面、不安や緊張はありますが、尊敬するダンサーの方々と踊れる楽しさを噛み締めながら、少しピリッとした気持ちで臨みたいと思います。

ー『別れのパ・ド・ドゥ〜アリシア・アロンソに捧ぐ〜』はとてもドラマティックな作品でした。作品を創り上げるなかで、堀内さんや中村さんとどのようなコミュニケーションがあったのでしょうか。

將平さんが所属し、かつては祥子さんも在籍していたK-BALLET TOKYOは、すごく演技を重要視しているように感じています。僕自身の今までの作品は演技が入ってくるような役柄をいただくことがなかったので、今回いきなりドラマチックな作品に挑戦することになり、將平さん、祥子さんのお二人から演技のHOW TOを教わりました。悲しさを表現するパ・ド・ドゥを踊るにあたり、將平さんからは具体的な悲しさの表現について課題をいただきました。
祥子さんはリハーサルの時から感情的に踊られるので、僕が引っ張られていく形で、背中を追いながら表現力を磨いています。

鈴木絵美里(イングリッシュ・ナショナル・バレエ ソリスト)

ー今回の公演で伝えたいことはありますか。

バレエというものは一つではなくて、様々な視点から踊りを表現できるということを伝えられたらと思い、舞台に立ちました。

ー 舞踊監督であり『ショパン組曲』ではパートナーとして一緒に踊った堀内さんの印象を教えてください。

堀内さんはいろんなアイデアに対してすごくオープンで、決まった振り付けがあったとしても、私がより楽しく踊れるように考えてくださるのでパートナーとしてもとても踊りやすく感じています。

大矢夏奈(ハンガリー国立バレエ団 コール・ド・バレエ)

ー今回の公演ではレジェンドの中村祥子さんをはじめ、世界中で活躍するスターダンサーが勢揃いしています。

私はまだプロになって2年ですが、他のダンサーの皆さまは経験のある方ばかりなので、たくさん勉強させていただいています。東京のガラが初めてなので緊張していますが、フレッシュさをお届けできたらと思っています。

ー大矢さんといえば、SNSで度々話題にあがるグランフェッテですが、本公演では第一部、第二部ともに披露しています。

話題にしていただけることを嬉しく思う反面、緊張もしております。
ですが、自身の長所をアピールできるチャンスをいただいたと捉え、頑張りたいと思います。

ー舞踊監督の堀内さんからはどのようなアドバイスがありましたか。

今回踊った『海賊』では、公演のテーマである「ニュークラシック」を表現するため、古典的にならない表現を模索しました。「現代における悪党」という設定を堀内さんからいただきましたが、衣装が思ったより華やかだったため、クラシックの綺麗さを残して踊るようにしました。

三宅啄未(アメリカン・バレエ・シアター コール・ド・バレエ)

ー今回の公演で印象的なことはありましたか。

他のガラとは全然違い、踊る側からしてもすごく興味深いガラ公演です。照明さんやメイクさんとコミュニケーションを取りながら一緒に創り上げるのは初めてで、とても印象的でした。ダンサーの方々はとても個性的でタイプも異なるので、自分自身刺激にもなっています。

ー舞踊監督の堀内さんとはどんなコミュニケーションがありましたか。

『海賊』はもともとのクラシックな振り付けに対し、ニュアンスを変えていこうという話になり、堀内さんと相談しながら創り上げていきました。

  • Photograph(top) : Yumiko Inoue
  • Photograph(stage) : fukuko iiyama
  • Edit & Interview : Yukako Musha(QUI)
  • Text : Yukako Musha(QUI) / Akinori Mukaino

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