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Florence Road – ワクワクするほうへ

Sep 10, 2026
アイルランド・ウィックロー出身の幼なじみ4人組、Florence Road(フローレンス・ロード)へのインタビュー。
世界各国のメディアやステージで注目を集め、SUMMER SONIC 2026での初来日に合わせて、日本オリジナル企画盤『Between Seasons』もリリース。インディー/オルタナティヴ・ロックシーンで急速に存在感を高める彼女たちが見据える、バンドの現在地と未来とは。

Florence Road – ワクワクするほうへ

Sep 10, 2026 - MUSIC
アイルランド・ウィックロー出身の幼なじみ4人組、Florence Road(フローレンス・ロード)へのインタビュー。
世界各国のメディアやステージで注目を集め、SUMMER SONIC 2026での初来日に合わせて、日本オリジナル企画盤『Between Seasons』もリリース。インディー/オルタナティヴ・ロックシーンで急速に存在感を高める彼女たちが見据える、バンドの現在地と未来とは。

 

Clockwise from top left: Lily Aron, Hannah Kelly, Emma Brandon, Ailbhe Barry.

 

 

 

 

音楽とともに育む4人の関係性

― まず、メンバー紹介からお願いします。バンドにおける音楽的な役割とあわせて、それぞれのパーソナリティについても聞いてみたいです。

リリー・アロン(以下、リリー):Lily Aronです。ボーカルです。メロディと歌詞のほとんどを書いています。生まれたときからずっと歌っていると言ってもいいくらいで、これからも一生歌い続けていくんだと思う。性格は、すごく社交的な面もあれば、そうじゃないときもある、といった感じかな。

アルヴァ・バリー(以下、アルヴァ):Ailbhe Barryです。ベースを担当しています。楽曲の低音域を支えることに専念するのが大好きです。性格的には……どうだろう、かなり穏やかで、どちらかと言えば物静かなタイプだと思います。ただ、しゃべり出すと止まらなくなるときもあるけどね(笑)。ストーリーテラーというか、物語を話すのが得意なの。そこはアイルランド人っぽいところかもしれません。

ハンナ・ケリー(以下、ハンナ):Hannah Kellyです。ドラムを叩いています。ライブではいつも、できるだけ音を大きくしようと企んでいます(笑)。でも実は、私の音楽的バックグラウンドは幅広くて、ドラムのほかにピアノやギターも弾くんですよ。

リリー:あとはバンドに笑い声をもたらしてくれているよね。

ハンナ:そう、ムードメーカーになろうとがんばっています(笑)。

エマ・ブランドン(以下、エマ):Emma Brandonです。ギターを担当しています。ロックをよく演奏しますが、ラブソングも常に書こうとしているの。そして雰囲気としては……グッド・バイブスだね!

― なるほど。グッド・バランスな4人ですね。

リリー:そうなんです。私とエマは5歳からの長い付き合いで、他のメンバーとは12歳で出会いました。

― お互いをよく知っているんですね。幼なじみだからこその強みと、逆に大変な部分があれば教えてください。

エマ:メリットは、お互いを深く知り尽くしている友達だってこと。まあ、それはデメリットでもあるか(笑)。お互いのいろんな時代を見届けてきちゃったから。

ハンナ:みんなの気まずい写真がたくさん残っているからね。

リリー:すごく深く知っているけれど、まだまだ知るべきこともあるんだと思う。ここ1年は実質的に一緒に暮らしているようなものだから、お互いのことをより早く知る助けになっていますね。

― プライベートのこともよく話すんですか?

リリー:ええ、面白いことがあったら教え合うわ。いいことも悪いこともね。

アルヴァ:私はメンバーにくだらない質問をするのも大好きで。真昼間に突然、「ねえ、一番好きな食べ物は何」って聞いてみたり(笑)。

ハンナ:だから、いまでもお互いについて、たわいもない発見があるの。「片方の靴失くしちゃった!」みたいな、どうでもいいことを突然みんなに報告したくなったりするんですよね(笑)。

 

自然体で鳴らす、自分たちだけの音楽

― では音楽の話に移りましょう。Florence Roadの音楽には、懐かしさと新しさが同居しているように感じ、一気に引き込まれたのですが、自分たちの音楽の独自性はどこから来ていると思いますか?

リリー:いろんな要素が組み合わさっていることだと思います。まず、アイルランド出身であることが間違いなく影響していますね。育った環境が近くて、お互いのことをすごくよく知っているという点も。それに、私たちはみんなそれぞれ違う種類の音楽をたくさん聴いてきたんです。共通して好きなジャンルもあれば、個人の好みもある。それが確実に、私たちの音楽性につながっていると思います。

そして、私たちは常に自分たちの作る音楽を枠にはめたり、限界を作ったりしないようにしてきました。自分たちが「心地いい」「しっくりくる」と感じる音楽を作るだけ。ワクワクするなら、「とにかくやってみよう!」というスタイルです。そういう姿勢もプラスに働いているんじゃないかな。

― 皆さんは、ごく自然体で音楽を楽しんでいるように見えます。どんな姿勢や人生がクールだと感じていますか?

リリー:ちょっと気恥ずかしいんですけど、「親切であること」ってすごくクールだと思うんです。周りの人や一緒に働く人、出会う人に対して、自分がされたいように接すること。人間としてそれが一番大切だと思います。それを仕事や日常に反映させることが、理想的なあり方だと思っています。

― その姿勢は、バンドを長く続けていくためにも重要なことですよね。リリーさんは「一生歌い続けていく」とおっしゃっていましたが、音楽のどこにそれほど強い引力を感じているのでしょうか?

リリー:たとえば、私が何か辛い経験をしたときに曲を書いて、それを世界に向けて発信する。その曲を聴いて共感してくれた人たちが何かに悩んでいるときに、心の支えになれる。そこが魅力だと思います。

「自分ではどう言葉にして表現したらいいか分からなかった気持ちを、あなたたちが曲にしてくれた」と言ってもらえたことがあって。曲を聴いて「まさにこれは私の気持ちだ」と思えるのは、心を解き放ってくれるような体験なんですよね。

― 8月には、日本オリジナル企画盤『Between Seasons』がリリースされました。どんな作品になっていますか?

リリー:私たちがこれまでリリースしてきた作品を組み合わせた1枚です。ライブ音源のトラックもいくつか収録されていて、すごく楽しい仕上がりになっています。私自身、好きな曲のライブバージョンを聴くのが昔から大好きで。観客の歓声が聞こえるのってすごくクールですよね。

そして、私たちにとって初めてのCDなんです。自分たちのCDを作ることが夢だったので、こうして形になって本当に嬉しい!

― 選ぶのはすごく難しいと思いますが、収録曲の中で自分たちらしさが最も表現された曲は何だと思いますか?

ハンナ:私は『Heavy』かな。冒頭からインパクトのあるリフで始まって、サビで一気にラウドで壮大になって、最後は静かなピアノで終わる……そして『Caterpillar』や『Rabbits Can Swim』といった他の曲を彷彿とさせる構成になっている。すべての要素が1曲に凝縮されている感じがします。みんなも同意してくれるか分からないけど?

アルヴァ:私も『Heavy』か、同じ理由で『Miss』を挙げるよ。どちらも静と動の要素があって、私たちの二面性を表現している曲だから。

― では、挑戦的な一曲を挙げるなら?

リリー:Storm Warnings』は初期の楽曲のひとつだったんですが、どうもしっくりこなくて、しばらく放置していたんです。数ヶ月後に戻って少し書き足しては、また数ヶ月放置して、パートを変えたりアレンジを組み替えたり、そんなことを繰り返して。すごく大変だったけど、楽しい挑戦でもありました。最終的にうまくいったときの達成感が大きかったな。

初期の音源を聴き返すと全くの別物なので面白いですよ。要素はすべて揃っているのに、順番や組み合わせが全く違うから(笑)。

 

音楽への愛が導く夢の先へ

― 『Between Seasons』のリリース、サマソニでの初来日、それに欧州や北米など、世界中のステージでもプレイするなど、音楽シーンを一気に駆け上がっている印象があります。10代の自分たちに、現在の姿を見せたら何と言うと思いますか?

リリー:きっと叫んで喜ぶでしょうね! 嬉しさと困惑でパニックになりそう(笑)。音楽への愛がこんなに遠くまで自分たちを連れてきてくれたことに、すごく驚きつつ喜んでくれるんじゃないかな。

― いま、ここにいるなんて想像もしていなかった?

リリー:本格的にバンドを始めたころから、日本に行くことは夢であり、目標でした。そこに向かって本気で努力していましたから。でも、もっと子どものころは……まさかこんな未来が来るなんて思ってもなかったわ。

― では、いま叶えたい夢、たどり着きたい場所はありますか?

全員:世界最高のアルバムを作ること!

リリー:それが一番大きな目標ですね。どのバンドにとっても同じだと思いますが。あとは、フェスのヘッドライナーを務められるようになること。そしてバンドとして進化し続け、とにかく楽しみ続けること!

― 初めての日本はいかがでしょう?

全員:最高!

ハンナ:明治神宮に行きました。本当に美しかった。

アルヴァ:お箸作りの体験もしました。これまでで一番観光客らしいことかも(笑)。

エマ:渋谷ですごくおいしいラーメンも食べたね。

― 他に滞在中にやってみたいことはありますか?

リリー:古着屋さんに行きたいな。日本の人たちはみんなすごくおしゃれなので。

― まだまだ日本を満喫してくださいね。ショーでの幸運も祈っています。

全員:ありがとうございます!

 

Profile _ Florence Road(フローレンス・ロード)
現代インディー・シーンの中で急速に存在感を高めている、アイルランド・ウィックロー出身の4人組ガールズ・バンド。グランジや90年代オルタナティヴ・ロックの影響を感じさせるギター・サウンドと、等身大の感情を映し出すソングライティングで急速に支持を拡大、ヴォーカルのLily Aronを中心に、エモーショナルなメロディと現代的なポップ・センスを融合させたサウンドが特徴。SNSでのライブ動画やカバー投稿をきっかけに支持を広げ、2025年以降はオリジナル楽曲で本格的にブレイク。オリヴィア・ロドリゴ本人の目に留まりツアーのオープニング・アクトに抜擢されたことでも一躍注目を浴び、BBC「Sound of 2026」、Amazon Music「2026 Artists to Watch」、Pandora「Artist to Watch 2026」への選出に加え、Hot Press、DORKといった主要メディアの表紙も飾るなど、“次世代ブレイク候補”として大きな注目を集めている。ライブ・アクトとしての評価も高く、この夏はAddison Rae、Kings of Leon、Two Door Cinema Clubらのオープニング・アクトを務める大型公演が続々と、そして、SUMMER SONIC2026にも出演。アイルランドから世界へ羽ばたくニューカマー最重要株として大きな期待が寄せられている。

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Information

Florence Road『Between Seasons』

初来日を記念した日本オリジナル企画盤。デジタル配信でリリースされたEP2作品、「Spring Forward」(2026年3月発売)と「Fall Back」(2025年9月発売)にライヴ音源3曲を追加収録。

詳細はこちら

 

  • Photography : Tatsuya Maruyama
  • Text&Edit : Yusuke Takayama(QUI)

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