ゴールデンウィークに行くべきアートイベント|2024年5月
「デ・キリコ展」が2024年4月より東京都美術館で開催
ジョルジョ・デ・キリコが1910年頃から描き始めた「形而上絵画」(幻想的な風景や静物によって非日常的な世界を表現する絵画)は、数多くの芸術家や国際的な芸術運動に大きな影響を与えた。今回の個展では、デ・キリコのおよそ70年にわたる画業を「イタリア広場」「形而上的室内」「マヌカン」などのテーマに分け、初期から晩年までの作品を余すところなく紹介。デ・キリコが描いた世界をたどる、日本では10年ぶりの大規模な個展となる。
会 期:2024年4月27日(土)〜8月29日(木)
会 場:東京都美術館(東京・上野公園)
休 室 日:月曜日、5月7日(火)、7月9日(火)〜16日(火)
※ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)、7月8日(月)、8月12日(月・休)は開室
開室時間:9:30〜17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
※観覧料については詳細が決まり次第展覧会公式サイト等で公開
公式サイト:https://dechirico.exhibit.jp
公式インスタグラム:@dechirico_japan
公式Twitter(現X(エックス)):@dechirico2024
▼ニュース記事
美術館での初個展「青山悟 刺繍少年フォーエバー」が目黒美術館にて開催
青山悟《東京の朝》2005年 ポリエステルに刺繍(コットン、ポリエステル糸)中尾浩治蔵
撮影:宮島径 ©AOYAMA Satoru, Courtesy of Mizuma Art Gallery
青山悟は、目黒区出身・在住の現代美術作家である。森美術館や京都国立近代美術館、愛知県美術館など、日本の主要な美術館が青山の作品を収蔵している。本展は、青山にとって初めての美術館での個展となる。
「永遠なんてあるのでしょうか」。
この言葉は、青山悟が近年取り組んでいるテーマ、時代とともに社会から姿を消そうとしている様々な「消えゆくもの」への問いかけのメッセージ。彼は、刺繍というおよそ美術作品の制作のために用いる技法とは程遠い手段で作品を制作している。手仕事としての刺繍が、ミシンという工業機械に取って代わられることには、現代社会における労働や資本主義の問題が示唆されると同時に、ミシンで大量生産される製品と美術作品の違いとは何かという問題も示されている。さらに青山の作品は、刺繍は女性がするものという伝統的な男女の役割に対しての問題も浮かび上がらせる。50代である青山の展覧会名のサブタイトルが「刺繍少年」となっていることには、ジェンダー、エイジズム(年齢差別)の問題も暗示されている。青山は、刻一刻と変化する私たちの生きる社会が抱える様々な問題に対し、常に敏感に反応し、ミシン針でチクリと風刺をきかせている。本展は、目黒区内の青山の出身校を描写した初期の作品から新作までを展示する。
青山悟 刺繍少年フォーエバー
会期:2024年4月20日(土)- 6月9日(日)
会場:目黒区美術館
住所:東京都目黒区目黒2-4-36
時間:午前10時-午後6時(入館は午後5時30分まで)
休館日:月曜日〔ただし、4/29、5/6 は開館/ 4/30、5/7 は休館〕
目黒美術館公式サイト
Instagram:@meguro_museum_of_art_tokyo
青山悟公式サイト
「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」が森美術館で開催
展示風景:「シアスター・ゲイツ展:土の説教」ホワイトチャペル・ギャラリー(ロンドン)、2021-2022年 撮影:テオ・クリステリス 画像提供:ホワイトチャペル・ギャラリー(ロンドン)
シアスター・ゲイツは、米国シカゴのサウス・サイド地区を拠点とし、彫刻と陶芸作品を中心に、建築、音楽、パフォーマンス、ファッション、デザインなど、メディアやジャンルを横断する活動で国際的に高く評価されている。彫刻と都市計画の教育を受けたゲイツは 2004年、愛知県常滑市で陶芸を学ぶために初来日し、以来20年以上にわたり、陶芸をはじめとする日本文化の影響を受けてきた。
ゲイツの日本初、そしてアジア最大規模の個展となる本展では、この「アフロ民藝」という実験的な試みを軸に、これまでの代表作のみならず、本展のための新作を含む日本文化と関係の深い作品などを紹介する。
1973年、米国イリノイ州シカゴ生まれ、同地在住。アイオワ州立大学と南アフリカのケープタウン大学で都市デザイン、陶芸、宗教学、 視覚芸術を学ぶ。土という素材、客体性(鑑賞者との関係性)、空間と物質性などの視覚芸術理論を用いて、ブラックネ ス(黒人であること) の複雑さを巧みに表現している。2004年、愛知県常滑市「 とこなめ国際やきものホームステイ」(IWCAT)への参加を機に、現在まで20年にわたり常滑市の陶磁器の文化的価値と伝統に敬意と強い関心を持ち、陶芸家や地域の人々と関係を築いてきた。
Instagram:@theastergates
シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝
会期:2024年4月24日〜9月1日
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
開館時間:10:00〜22:00(火〜17:00、ただし4月30日、8月13日は〜22:00)
※入館は閉館時間の30分前まで
休館日:会期中無休
公式サイト
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
nca | nichido contemporary artにて、メキシコ人アーティスト、ホセ・ダヴィラによる日本初個展、「リバーストーンズ」を開催
The fact of constantly returning to the same point or situation, 2021, Vinyl paint on loomstate linen, 140 x 113 x 6 cm
Courtesy of nca | nichido contemporary art, photo by Agustín Arce ©Jose Dávila
ダヴィラは芸術史における重要なアーティストや建築家の作品をアプロプリエーション(模倣、流用、引用)することによって、芸術作品に重要性や意味を与えるのは形ではなく、内容であるとするコンセプチュアル・アートの定義について考察している。空間への鋭い眼差しと、質量、バランス、物質性といった物理的な力の分析を展開し、美術史と対話する形式的な作品群を確立した。本展では、不安定なバランスを通して重力エネルギーを視覚的に表現すること、そしてダヴィラにとって特別な意味を持つ歴史的文献に注意を向けさせるといった、彼の制作活動全体にある一貫したテーマにフォーカスした新作から絵画9点と彫刻2点を発表する。
Jose Dàvila / ホセ・ダヴィラ
1974年にグアダラハラ(メキシコ)生まれ、在住。「Instituto Tecnológico y de Estudios Superiores de Occidente (ITESO)」で建築を学んだ後、ヴィジュアルアートを独学で学び、彫刻やインスタレーション、絵画、写真で表現。チューリッヒ現代美術館(スイス)、ダラス・コンテンポラリー(テキサス)、JUMEX美術館(メキシコシティ)、ハンブルク・クンストハレ(ハンブルク)、ノヴェチェント美術館(フィレンツェ)など60以上の個展を開催したほか、第16回リヨン・ビエンナーレ(2022年)、第13回ハバナ・ビエンナーレ(2019年)、第10回メルコスール・ビエンナーレ(2015年)などの国際展やグループ展に多数参加している。ダヴィラの作品は、メキシコ大学現代美術館(MUAC、メキシコ・シティ)、国立ソフィア王妃芸術センター美術館(マドリード、スペイン)、インホティム美術館(ブルマディーニョ、ブラジル)、ペレス美術館(マイアミ、フロリダ)、バッファローAKG美術館(バッファロー、ニューヨーク)、サンアントニオ美術館(サンアントニオ、テキサス)、ソロモンR.グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、ポンピドゥー・センター(パリ)、ハンブルク・クンストハーレ(ハンブルク)、ルクセンブルク近代美術館、タグチ・アートコレクションなど多くの美術館やインスティテュートに収蔵されている。2017年BALTIC現代美術センターの新年次芸術家賞、2016年ワシントンDCのハーシュホーン美術館の芸術家栄誉賞、2014年EFG ArtNexusラテンアメリカ芸術賞を受賞し、アンディ・ウォーホル財団の支援、ベルリンのKunstwerkeレジデンス、2000年メキシコ芸術評議会(FONCA)による若手芸術家のための国家助成金を受けている。2022年には過去20年の活動を紹介する大規模なモノグラフが出版された。
Instagram:@josedavila
Jose Dàvila ホセ・ダヴィラ 個展
「River Stones / リバーストーンズ」
会期:2024年4月5日(金)- 5月18日(土)
*営業時間:火 – 土 11:00 – 19:00 (日・月・祝日休廊)
会場:nca | nichido contemporary art
住所:〒106-0032 東京都港区六本木7丁目21−24 102
公式サイト
Instagram:@nca_nichido_contemporary_art
人生の中で連続する「終わりと始まり」をテーマに、アーティストNARIの個展が開催
日々の生活で抱く感情や、飾ることのない人間らしさを美化せずにキャッチーに表現するアーティストNARI。
昨年の個展では、言葉にならない瞬間を切り取った作品群で、多くの人々の心に“本当に大切なもの”を問いかけた。 今回の展示では、人生の中で連続する“終わり”と“始まり”をテーマに、WEED HEIGHTSで4月27日(土)から5月6日(月)まで展示会を実施する。
NARI (LITTLE FUNNY FACE)
1990年生まれ。目鼻を除き、唇のみを描き込む独特のスタイルが印象的なアーティスト。 どこかで目にしたことのあるような光景、自分を投影したくなるような登場人物を描いた作品が、多くのファンから愛されている。作中に様々な国籍の人々が登場するのは、平和と平等を願う気持ちから。また、バラエティに富んだ愛のかたちを描くことで、多種多様な 性のあり方を社会に発信している。自身のギャラリーショップを東京阿佐ヶ谷に構えるとともに、各地での個展・大型百貨店でのPOP UP SHOP開催、アパレルブランドとのコラボレーションなど、勢力的に活動中。
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NARI Solo Exhibition ーAn Ending, A Begginingー
2024.4.27(Sat.) – 5.6 (Mon.)
WEED HEIGHTS
12:00-19:00 ※初日のみ17:00オープン
住所:東京都渋谷区上原1-7-20
TEL : 070-9095-9245
▼ニュース記事
- Edit : Seiko Inomata(QUI)