Yackle(ヤックル)インタビュー|DJ zeraのDIG THE NEW TUNE !
奈良県出身、2000年生まれ。Yuuki Yamaguchiによるソロ・プロジェクト。10歳の時にテクノ、エレクトロの音楽に出会い、2013年からDJとして音楽活動を開始。2015年夏からは作曲活動を開始。2016年に初アルバム「Stalactite Cave」をリリース。同年夏からは自身がオーガナイザーのパーティー「合法」「MusicCreation」などを全国各地で定期的に開催。現在は、全国各地のイベントに出演しながら、DJ zeraとのユニット“MentalMilk”でも活動。ラジオ/書物/Webメディア等の方面でもマルチに活躍中。
若い世代ともっと一緒にやっていった方がおもしろい
zera:Yackleは、いま19歳?
Yackle:そう。3月に高校を卒業して、今はフリーランス。zeraちゃんと知り合ったのは、俺が中3ぐらいやったから……
zera:もう 4年ぐらい前? 私はまだ18とかで。
Yackle:当時は2人とも関西に住んでてね。
zera:私もDJ始めたてで。大阪でイベントに出てる時に、Yackleと共通の知人が「年が近くて面白い子がいるから2人で一緒にやって出演できる場を広げていったら?」みたいな提案をしてくれて。それで始めたユニットがMentalMilk(メンタルミルク)。
Yackle:そうやね。2人でB2B(back-to-back:2人が1曲ずつ交互にプレイするスタイル)ユニットみたいな。
zera:初めて渋谷のLOUNGE NEOで出演したときは、ギャラをYackleの交通費にして「2人で出させてください」って頼んで。
Yackle:そうそうそう。優しさで(笑)。俺、高1やったっけな。で、夜行バスで行った。
zera:懐かし……。Yackleもだいぶ変わったよね。
Yackle:変わった?
zera:最初はさ、banvox(バンボックス)さんとか、SEKITOVA(セキトバ)さんとか、あとマルチネ(Maltine Records)周りのイベントとかが好きみたいな感じで。
それから「合法」っていうイベントを主催し始めたじゃん。
Yackle:高校1年生の夏から。
zera:いいよね。合法って名前が。
Yackle:当時、風営法が色々あって、未成年がクラブに立ち入ることが今まであかんかったけど、夜10時までやったらOKっていうことに変わって。だからわかりやすく、未成年の人も来られるようなイベントにするっていうために合法って名前にした。
そもそも合法を始めるきっかけはSeiho(セイホー)さんで。Seihoさんに「出れるイベントが少ない」って相談したら、「自分でやれば」って言われて。合法を3〜4回やったときには、Seihoさんが「俺もそろそろ西成とかでビル借りて“違法”ってイベントやろうかな」みたいに言ってた(笑)。
zera:そうだそうだ。あはは。
でも合法を始めてから、いろんなつながりが増えたよね。
Yackle:うん。なるべく会ってしゃべってからブッキングしたくて。高校3年間はほぼ毎月ぐらいバスで東京行って、いろんなイベント行ったり、いろんな人と会ったりしてたわ。
zera:つよ。
もともとクラブ界隈にいた人だけじゃなくて、掘り出してくるのがうまいよね。「よく見つけてくるな」って。
Yackle:他と一緒すぎるとあんまり意味がないなと思ってたから、他ではやってない組み合わせを意識してたかも。
zera:SNSで見つけるの?
Yackle:も、ある。あと共通の知り合いや、新しい子に詳しい人に教えてもらったりとか。
zera:最近は、結構若い人たちと活動することが多いよね。
Yackle:うん。いま00motion(ダブルオーモーション)っていう2000年代生まれのアーティストのコミュニティみたいのを作ってて。若い世代をもっとフックアップしつつ一緒にやっていった方が面白いんじゃないかなと思って、ここは合法とは分けてやってて。
zera:00motionも主催して?
Yackle:そう。00motionの人たちで一緒に、ラジオやイベントしたり、曲作ったり。俺がトラック提供してフィーチャリングで入る曲がこれからどんどん出てくるんやけど、それも同い年か年下ばっかりでやってるかな。
「今のうちに、下の層と仲よくしとこ!」っていう(笑)。
zera:(笑)。Yackleの曲って、ヒップホップ要素もありつつ、トラップとかベースミュージックの要素もありつつって感じじゃん。同年代の子とコラボする上で、フィーリングとかはどう合わせるの?
Yackle:自分のトラックはパーカッションがシグネチャーサウンドまではいかへんけど、そういう音なのかなって思ってて。だからそこは残しつつ、それぞれの人の要素をちょっと組み込んで、トラック作ることが多いかな。
2019年の末に、凜音ちゃん(吉田凜音)との曲がリリースされるんやけど(取材時は発表前の『I don’t look back』)、作曲合宿みたいなのを凜音ちゃんとして。合宿っていっても1週間毎日一緒のスタジオに通って、7日で5曲作った。今回出すのはそのうちの1曲。
zera:ええー!7日で5曲。めちゃめちゃ早いね。
凜音ちゃんとYackleとのコラボは意外だった!
Yackle:本人がヒップホップ好きで、Daichi Yamamotoとかが。5曲作ったうちの3曲はライブで使ってるんやけど、それはトラップのゴリゴリのヒップホップ寄り。
実はでも凜音ちゃんと知り合ったのはめっちゃ最近で。そっから00motionを一緒にしようって話になって急激に仲良くなったんやけど。で、結構バイブスが合うから曲も作ってみようってことになって、その7日間の気合の合宿で。
あとやっぱり2人とも同世代とそこまで絡むことがなかったから、それが新鮮な感覚でよかったなと。
zera:そうだね。
Yackle:HONG¥O.JP(ホンギョージェーピー)ってグループをやってたRYUTOって子が俺の1こ下でいるんやけど、彼がラストアルバムでソロ曲を出すから「フィーチャリングでさなりと俺を入れたい」って話になって。そん時は全員高校生で、年齢近い人と一緒に作るのは初めてやったんやけど、近い部分というか、重なるところがやっぱり多くて、それが00motionやるきっかけにもなった。同世代でどんどん一緒に高め合っていった方がいいなっていう考えになったかな。
まあもちろん、上の人のサポートもありがたく受けつつやけど。やっぱりblock.fmでラジオをやらせてもらってるのも、m-floの☆Takuさんのサポートのおかげやし。俺、2000年生まれで、その世代でイベントやってたりトラック提供したりって、あんまりまだ出て来てないから。そこの枠、ちょっと先陣切ってやっていけたらなって。
zera:確かに。アーティストとかクリエイターって、今までは「作曲するのは作曲家だけ」「DJするのはDJだけ」とか特化したイメージだったけど、最近は割とこうマルチに活躍する人が多いよね。
Yackle:だよね。日本でも編曲家が表に出てくるのが割と普通っていう流れになってきてる。
俺もオーガナイザーの方がイメージ強かったから、いま楽曲提供する時には基本曲名の後ろに「featuring Yackle」ってつけてもらってて。
zera:ああそうなんだ。
Yackle:何ていうんやろ……裏方ではいたくないから。アーティストとしてブランディングするために。
なんかプロデュースっていう枠でもないし、やっぱりフィーチャリングが一番しっくりくるかなあと(笑)。
ヨーヨーが音楽をはじめるきっかけになった
zera:あと、Yackleといえばヨーヨー。
Yackle:そう。いまだに大会も、ちょいちょい出てて。2018年に中国であった世界大会も、合法の合間で時間なかったけどどうにか出て。でも無事に決勝までいって世界10位にはなれたんで良かった。
zera:めちゃめちゃやばいよね。見てて気持ち悪いもん(笑)。
Yackle:ヨーヨーは音楽するきっかけにもなったし、いまも出演の時には最後の方に曲に合わせて前出ていってパフォーマンスしてっていうのはやってる。
シングルのジャケットも全部ヨーヨーやし(笑)。スポンサーのブランドのヨーヨーなんやけど、さすがにこのジャケットにするヤツは他におらんやろうって話で。
zera:確かに誰とも被らない。
Yackle:ちゃんと今日も持ってきてるから。
zera:ヨーヨー(笑)。常に持ってるよね。
何歳から始めたんだっけ。
Yackle:ヨーヨーは10歳から。小学校の友達がやってたのを見て、やり始めて。
zera:小学生で始めてさ、究めるほどハマることってなくない?
Yackle:まあなかなかね。やればやるだけ上手くなっていくからさ。それまではゲームがめっちゃ好きでゲームしかしてなかったんやけど、ヨーヨーやってからゲームも全然しんくなって。
zera:めちゃめちゃ健全じゃん。
Yackle:そう。家帰ってヨーヨーしてたもん。
zera:あはは(笑)。
Yackle:ヨーヨーってオリジナルの技を結構作るんやけど、そういうのが楽しくて。今の音楽作るのとかにも繋がってるのかもしれない。
zera:やっぱ集中力があるんだろうね。大会とかって緊張しない?
Yackle:大会に出始めた10歳ぐらいから人前に出ることが多かったから、ぜんぜん緊張することはなくなったね。音楽とかでも。
zera:人前に出るのが好きなんだね、きっと。
Yackle:かもしれへん。最後に緊張したのは2018年の超合法で、ヤスタカさん(中田ヤスタカ)と初対面で、ヤスタカさんの後にDJするってなったとき。しかも、一番最後にPerfumeの新曲を流してはって、その後やったからビクビク震えながらDJしてたよ。あの日は。
zera:緊張するよね。私も前に1回だけある。ヤスタカさんの後にDJ。
Yackle:そうなんやね。でもそのぐらいかな。緊張は。小っちゃいころから色んな場所に行って大人と話す機会が多かったから、それで音楽の方でもすんなりいろんな人と話せたんかなとも思う。
zera:確かに人見知りしない。コミュ力がすごい。
Yackle:元々こんなんじゃなかったんやで、俺。全然。むしろしゃべられへんみたいな。
zera:嘘。
Yackle:ほんまにほんまに。人見知りしまくりみたいな感じやったよ。でもやっぱ自分から積極的になっていかなあかんなって思って。しゃべりはでも、ラジオとか大変やけどね。
zera:あー。
Yackle:00motionが始まってからblock.fmでラジオ、ゲスト出演の方じゃなくて自分でやる方になったんやけど、それがやっぱり大変……。なんか段々慣れてきたけど。
zera:ラジオの評判は?
Yackle:公開放送には毎回、平日にも関わらず20~30人来てくれて。あと10代のリアルな声を聞く機会ってあんまないから、結構そこに需要があるのかなと思っていて。
zera:どういう話をするの?
Yackle:ほんまにわかりやすい話題やと「学校で流行ってる音楽」とか。あと公開収録やから、リスナーさんに直接聞けるんよ。自分が高校行ってた時は周りの人に聞けたけど、今は普通の学生がどんな音楽聴いてるかとかほんまにわからへんから。そういうのを聞いたりしてるかな。
あとなんやろ。若い世代で流行ってるものとか。タピオカしか言わんけど、皆(笑)。なんかそういう他愛もない話を入れつつ、みたいな感じで。
『FRANK THROW』はベストアルバム的な1枚
zera:あと1stフルアルバム『FRANK THROW』だね。その中からいくつかオススメ曲というか、思い出のある曲を教えてもらってもいい?
Yackle:リード曲の『Feel Me』は、自分以外のトラックメーカーと共作したのが初めてだったんで。しかも初めてがDÉ DÉ MOUSE(デデマウス)さんっていう…。
zera:おー。
Yackle:DÉ DÉ MOUSEさんと5往復くらい送り合って、トラックを詰めていって。DÉ DÉ MOUSEさんがやっぱり優しいんで色々気づかいしながらやってくださった感じやね。
ボーカルは三阪咲ちゃんってシンガーで、今もうテレビ出たりしてめっちゃ有名になってる。で、俺がしっかり作詞をしたのが多分この曲が初めてで。それもあって思い入れあるかな。
zera:へー。
Yackle:『超合法的共謀』って曲は、高2の時に合法の1周年で作った。
zera:じゃあ昔のものから今までのベストアルバム的な。
Yackle:そう。全部詰め込んだみたいな。
元々テクノとかアンビエントから入って、そういう要素も自分の中であったんで。『Judge』っていう曲はアンビエントの要素が入ってて、元々音数が少ないのがすごく好きだったから、あえて原点に戻ったみたいな曲を作ろうと思って。この曲本当トラック数見ると少なくて。ドラムも極限まで減らして。エフェクトも全然入れてないから。
zera:アルバムのジャケットは「鹿」。
Yackle:奈良住んでるんで、鹿を前面に。
zera:ヤックルだしね。
Yackle:そう。『もののけ姫』の鹿みたいな。でもそれは、後付けの理由で。「ヤックル」の由来は子どものころに、ノリでつけられたあだ名がヤックルってだけで。当時はヤマグチのヤに、ヨーヨーくるくるするからヤックルって言ってたんやけど、後から奈良の鹿と『もののけ姫』が合わさってすごいしっくりきてしまった。
zera:アー写も鹿だもんね(笑)。
ジャンルも年代も越えていきたい
zera:普段って音楽聴く?
Yackle:若い層の新曲とか、やっぱりチェックするね。
崎山くん(崎山蒼志)の最近出した奴(『並む踊り』)がすごい良かったな。あと白紙くん(長谷川白紙)もやっぱ全然界隈は違うけどすごいなって。
zera:白紙くんは、天才肌だよね。
Yackle:結構ダンスミュージック以外も聴いてるかも。中村佳穂さんとかも聴くなあ。
最近はメジャーの人がダンスミュージックに寄ってきてるイメージがあるからそういう曲はチェックしてる。香取慎吾さんの曲とか。
zera:シティポップは流行ってるよね。
Yackle:そう、そういう。あとは昔から聴いてる曲も、いまでも聴く。world’s end girlfriend(ワールズ・エンド・ガールフレンド)も好きで、小学校の時からずっと聴いてて。学校の給食の放送とかで流して、皆びっくりしてたもん。
zera:びっくりするよね(笑)。売れる曲と作りたい曲みたいなのも考える?
Yackle:まあそうやね。最近ちょっと意識し始めたけど、無理やり売れ線に持っていっても意味ないなってのは思ってて。最近だとやっぱ凜音ちゃんとの曲(『I don’t look back』)はちょうどいい塩梅のとこ作れた気はする。
zera:ポップでいいね。
Yackle:バンドサウンドも好みがめっちゃハッキリしてて。相対性理論とか元々好きやったからすごい聴くけど。最近は「ずっと真夜中でいいのに。」。
zera:「ずとまよ」。ボーカルのACAねちゃんがソロで活動してるときから知ってて。いまはフジロックも出てたもんね。
Yackle:すご。そんな有名なんや。HALCALI(ハルカリ)とかも聴いてたわ最近。まあ元々ヒップホップに限らずラップの曲が好きやから。そういうのが多いかも。
zera:うん。今の若い子はラップ好きだよね。
Yackle:ヒップホップはすごい流行ってる。俺が中学の時に高校生RAP選手権がすごい流行り出して、それを見てた子が高校生になって…っていう流れがあったから。
zera:ファッションもちょっとリンクしてるしね。まだ続きそうな感じ?トレンドとしては。
Yackle:そうやね。いまはヒップホップと、あとはシティポップとかもきてて、どっちに流れていくのかなって。それかもう新しいのが、またくるのかな。
だからちょうどその中間あたりのさなりとかは、学生層にやっぱり人気。シティポップっぽいメロディで、ラップっていう要素が入ってるから。
zera:うんうん。
Yackle:まあでもヒップホップはもうちょっと続くんじゃないかな。あと髭男(Official髭男dism)みんな聴いてるな。紅白も決まったしすごいよね。
zera:私も髭男とかKing Gnu(キングヌー)とか聴く。
Yackle:ああ、King Gnuも紅白決まったね。
zera:最近すごい思ったのがさ、eill(エイル)ちゃんの曲をAmPm(アムパム)がプロデュースしたり、80KIDZ(エイティーキッズ)のALI(アリ)くんがプロデュースしたり。いままではメジャーに行くか行かないかぐらいの人たちって、自分のフィールドだけで活動しがちだったのが、最近は得意なものをシェアして高め合っていくみたいな流れを感じる。
Yackleは、将来的に一緒にやってみたい人はいる?
Yackle:なんか界隈とかジャンルを気にするのがもともと嫌で、そういうのを越えた人ともっとやっていきたいよね。年代も関係なく。
この間もちょろっとだけ話したんやけど、m-floの☆Takuさんとも一緒にやりたいし。それもトラックだけじゃなくて、☆Takuさんのラップがすごい好きやから、逆にボーカルでフィーチャリングしてもすごい面白いかな、とかね。あとはもっと自分より若い子とも一緒にやっていきたい。
zera:その辺にすごい、楽しさとかを感じてるよね。
Yackle:新しいカルチャーっていうか、何か新しいものを作るのが好きやったから、まだ何もしたことない子をプロデュースしてっていう流れにいまはしてる。
zera:うん。
普通の目標とか、夢みたいなところは?
Yackle:もともと夢というのが「音楽で食べていく」っていうことだけやったんで、それをもう続けていくことやね。ひたすら。もっと効率よくして規模も大きくして。で、その自分が作ったカルチャーを色んな人に共有していきたいみたいなのはあるかな。
変わらず曲もリリースしつつイベントもやりつつ。アーティストとしてもっともっと前に、出ていきたいね。とりあえずアジア圏、もっといきたい。今年もそれで韓国でイベントやったし。
ハタチになったら「違法」をやるのもいいかも
zera:服も結構、好きだよね。今日の靴は、ルイ・ヴィトン!
Yackle:そう、これはこの前ハワイ行った時に気合で買った。
いま、オレンジをアーティストイメージカラーにしてて。で、ハワイ初日にお店に入ったらオレンジが目について「欲しいなー」と。ガマンしようと思ったんやけど、帰国する2日前ぐらいに買ってしまった。
zera:この間の、名古屋のイベントもオレンジコーデだったもんね。
Yackle:そう。トップスがオレンジで靴下もオレンジで(笑)。
zera:「あれ!?オレンジばっかり!」みたいな。そのとき初めて知った。オレンジ色がYackleの色だって。
Yackle:意外とアーティストイメージカラーみたいなんさあ、作ってる人っておらんよな。
zera:確かにいないね。アイドルだったらよく聞くけどね。
Yackle:やっぱ色とかイメージに直結するものって結構大事やなって。いまグッズのデザインは、ANARCHY(アナーキー)のアートワークとか描いてる澁谷忠臣さんって人に鹿をモチーフにしてオレンジベースのインクで作ってもらってて。
最近はお金使うとこが服と食しかないから、「いい服を長く着よう」っていう感じになってきてるな。
zera:大事だね。いい服を長く着る。
普段オンとオフの区別みたいなのってしっかりしてる?
Yackle:ずっと多分オフなんよね。いい意味で、いまもずっと音楽とかも全部好きなことなんで全然仕事してる感覚がなくて。
zera:じゃあスランプっていうか嫌になるときもない?
Yackle:嫌になるときはないね。「イベントのブッキングメール送っても返信なんで無いねん!」って思うぐらい(笑)。
zera:もうすぐハタチ迎えたら仕事がもっとやりやすくなりそう。
Yackle:もうちょっとしたら自分も何もかもが合法になるから。
zera:何もかもはならないけど(笑)。
Yackle:ハタチになったタイミングで、ナイトタイムのイベントで「違法」とかやっても面白いかなって思ってて。
zera:うんうん。ハタチになったら朝までクラブで遊べる。
Yackle:もう夜しんどいから行きたくないねんけど。
zera:(笑)。今って普通に朝起きて夜寝る生活?
Yackle:うん。一応。
高校はほぼ毎日ちゃんと行ってたから早起きはできるけど、予定が入ってないと二度寝しちゃうから、歯医者とか午前中に入れるようにしてる。
zera:同じ同じ。絶対遅刻できないやつを午前に入れる。
Yackle:フリーランスやから、全部自分で管理せなあかんしな。
zera:それは、大変そうだね。いっぱい見てきたから。がんばらない先輩たちを。
Yackle:がんばろう、ちゃんと(笑)。今のところは自分の想像以上にいろいろやれてはいるから。それをこのまま続けていきたいなって感じかな。
zera:がんばってこう。
Yackle:まあがんばるって、あんまり言いたくないけどな。自分で言うの、なんか変じゃない?
zera:そうかな。
Yackle:自分で限界を決めて、それを上回ってるみたいなん言っちゃってる風になっちゃうから。
zera:あーなるほどね。じゃあ「続けていこう」。
Yackle:そう、続けてこう。俺いつも「全然がんばってへんから」って言ってるから。
zera:いいね。Yackleの哲学だね。
Yackle:がんばるは言わない(笑)。
DJ zeraのDIG THE NEW TUNE !
記事一覧はこちら
- Text : Yusuke Takayama
- Photography : Yasuharu Moriyama