黒崎煌代 × 鳴海唯 × UTA – ぶつかり合うから、人間はおもしろい
撮影を通じて互いに刺激を受けた3人が、役柄への思いや現場で生まれた化学反応、そして作品に込められた“人間味”について語った。

Kodai Kurosaki:jacket ¥93,500 / saby (evolve 03-6823-5074), shirt ¥49,500 / SHEIK YERBOUTI (STUDIO FABWORK 03-6438-9575), pants ¥46,200 / DDDD (DDDD 03-6834-7131), Other stylist's own

Yui Narumi:tops ¥29,700 / leinwände (LEINWANDE CUSTOMER SUPPORT Mail), shoes ¥289,300 / JIMMY CHOO (JIMMY CHOO 0120-013-700), heart necklace ¥29,700 / va (va Marui Yurakucho 03-6738-3845), chain necklace ¥26,400・ring[left index finger] ¥77,000 / les bonbon (Hooves Co., Ltd 03-6447-1114), ring[right middle finger] ¥14,800 / AFFECT (LUCKY&CO,LTD Contact), Other stylist's own

今だからこそ響く、人と人とのぶつかり合い
― 最初に本作の話を聞いたときの印象は? それぞれの役をどのように受け止めましたか?
黒崎煌代(以下、黒崎):お話をいただいてから原作を読んだんですけど、こんなにおもしろいラブストーリーがあるのかと。これはもう、ぜひやりたいと思いました。
とくにサトシは、ヘタレ具合も見た目も自分と似ていて。「これ自分じゃないか」っていう場面が多く、ワクワクしました。
鳴海唯(以下、鳴海):こんなにリアルに人情を描いた作品は久しぶりに読んだなという印象を受けました。そしてドラマでは、20年前の大阪の空気感も残しつつ、AIの話も出てくる。いい具合に、平成と令和のミックスになっていると思います。
チーコはただの喧嘩っ早いヤンキー女ではなく、奥手なところやチャーミングなところもたくさんあって。そこにもすごく惹かれました。彼女は自分のことじゃなくて、サトシが何かされてキレることが多いんです。嘘が苦手で、曲がったことが許せない性格は自分にも通ずるところがあって、挑戦したいという意欲が掻き立てられました。

UTA:今回はDisney+での配信もあるので、地上波でもなかなか観ることのできない映像とストーリーになる予感がしました。そして何より、現場に入って目にしたサトシとチーコの姿が、自分が原作を読んだときにイメージしていたとおりで。漫画のままのキャラクターが生きている。本当にすごいので、皆さんに早く観ていただきたいです。
ユーサクに関しては、彼が生きてきた人生は、自分と真逆なんですけど、もの静かなところや不器用なところは一致するかもしれません。そして、言うべきときはストレートに言う、良くも悪くも素直なキャラクターなので、そこはすごくコネクトできたところかなと。

― 連載終了から20年越しでのドラマ化となりますが、今ドラマ化する意味合いをどのように感じていますか?
鳴海:原作の連載中には生まれてなかった子たちが観たときに、「なんだこの世界は」ってびっくりすると思うんです。それこそ喧嘩や暴力など、今ならご法度なシーンもたくさんありますし(笑)。
人と人とのぶつかり合いも含めたアナログな世界観の良さが、日々デジタル化が進んでいる今の世の中だからこそ振り返れるんじゃないかなと思いました。
黒崎:距離ができやすいこの時代に、ぶつかり合う恋の進め方とかね。
UTA:そういうところが若者世代には新鮮だし、実写化することで親近感も感じられると思うんですよね。もちろん、原作と同じ世代や原作ファンの方々にも楽しんでいただけるはずです。
― 熱いドラマに仕上がってそうですね。
黒崎:熱すぎるんじゃないかというぐらい、冷める瞬間がないんですよね。ずっと何かが起こっているドラマになっています。

3人の出会いが生んだ、想像を超える化学反応
― 実際に3人でお芝居をして、どんな印象を受けましたか?
UTA:事前に「とんでもない2人だから、絶対にご一緒したほうがいい」という話をマネージャーさんから聞いていて。それですぐ2人のいろんな作品やインタビューをチェックして、どういう人なのかを掴もうとしていました。
それぞれと対面するシーンの前は、いい緊張感があって。普段は人間味があって優しい2人なんですけど、現場に入ったときにスイッチが入る感じがすごい。駆け出しの自分にとっては本当にいい刺激になりました。
鳴海:本作の話があったときはまだ、UTAくんが『ガス人間』で俳優デビューすることを知らなかったので、ユーサク役として名前を聞いたときに、これはとんでもない化学反応が起きるなとワクワクしちゃって。プロデューサーさんに「最高ですね」と連絡しました。実際にご一緒すると、本当にピュアで真っ直ぐなお芝居をぶつけてきてくれる。チーコにとって生涯忘れることがない存在で、彼がいたから今のチーコがいるという説得力を出すためにも、UTAくんが持っているピュアさは絶対に必要なものでした。
黒崎くんとは2年前にドラマ(『地震のあとで』)で共演してからのつながりで、でもそのときの印象とは違って、さらに魅力的になっていました。前回は私がお姉ちゃん気分だったのに、気づいたらお兄ちゃんのように頼もしかったです。

黒崎:撮影初日、鳴海さんは100%完璧なチーコで来て、逆に私はまだサトシをつかみきれていなかったので、すごい焦りました。私が鳴海さんに引っ張ってもらったと思っています。
ユーサクはサトシが絶対に勝てないような男でなければいけないんですね。UTAくんに決まったと聞いたときは、完璧なキャスティングで震えましたね。イケメン、190センチ超え、勝てん勝てん、みたいな(笑)。実際にユーサクをやっているUTAくんを見たときに、漫画の部分をすべて含んだ上でさらにキャラが奥までぐっと見えるようになったというか。だから僕は、ユーサクにもUTAくんにも絶対に負けないぞという気持ちで臨みました。
UTA:自分もそこが大きかったかな。別にライバルみたいにじゃないけど、勢いのある2人と対面したときに「こっちもやってやんなきゃ」みたいな気合いがお互いにあったと思うんですよね。それがすごくいい刺激になっていました。

― 撮影を通して3人の距離は縮まりましたか?
黒崎:縮まりましたね。
鳴海:一番年上のUTAくんが、初めて会ったときから「タメ口でいいよ」って言ってくれて。一気にグッと縮まったよね。
UTA:2人は自分より先に撮影に入っていたのですが、自分が入ったときも自然と3人で仲良くなれました。大阪でもずっと一緒にご飯を食べに行って、楽しかったな。
黒崎:今日、この後もみんなでご飯に行きますよ(笑)。

『赤灯えれじい』が今に届ける、人間のおもしろさ
― 作品からどんなメッセージを受け取りましたか?
黒崎:やっぱり、ぶつかり合いじゃないかな。人と人がぶつかり合って、周りに助けられながら進んでいく。そういう人と人のつながりが、令和では足りないからね。コロナ禍じゃ絶対に撮れない作品でした。
鳴海:大人になるにつれていろんなものが増えていきますけど、サトシとチーコ、ユーサクの3人が正面で向き合ったときの純粋な愛やその熱量から、「人間って、これだからおもしろいよな」と感じていただけると思うんです。一生懸命に人間が生きている姿を、今の人に届けたいです。
UTA:「人間味って、たくさんあっていいんだよ」ということでしょうか。人との関わりが少なくなってきた今、日本人としても大事なメッセージだと思っています。
― 登場人物みんな、決してスマートではない。でもちゃんと魅力的で。
黒崎:どんな人にもドラマはある。大阪の下町に住んでいる2人にもやっぱりドラマはあるんだなって。サトシとチーコは、いろんなところにいるんじゃないかな。
鳴海:世の中はどんどん便利になって、どんどん貪欲になっていっちゃうけど、結局は人と人とのつながりと愛があれば十分じゃないか、これ以上の幸せはないんじゃないかって気づかせてくれる作品です。

― 本作は“大阪青春純情ラブコメディー”と銘打たれていますが、よりよい青春時代を送るために大切なことは何だと思いますか? そもそもみなさん今、青春ですか?
黒崎:少なくとも『赤灯えれじい』を撮っているときは青春でしたよ。
鳴海:青春だったね。
黒崎:ワクワクしていたら、そのときは青春なんですよ。って名言みたいに言ってみる。
鳴海:今高校生の子たちに伝えるなら、私は、高校生活が始まる初日に、3つ上の兄から「こんなに楽しい3年間はこの先ないと思って、1日1日を噛み締めて生きろ」と言われ、その言葉の通りに過ごしたんです。だから何の悔いもありませんでした。
UTA:そうだね。自分も普段から、今を生きるというか、その瞬間瞬間を150%噛み締めながら生きているので、みなさんにもやってみてもらいたいなと思います。
― たまに疲れてしまわないですか?
UTA:僕は疲れないです。
黒崎:なんだそれは(笑)。
鳴海:強いね(笑)。
黒崎:まあ青春は、常に楽しむ気持ちを持って、とにかく楽しんだらいいんじゃないですか。

Profile _ 黒崎煌代(くろさき・こうだい)
2002年生まれ、兵庫県出身。NHK連続テレビ小説「ブギウギ」(23年)で俳優デビュー。『さよなら ほやマン』(23年)で映画デビューを果たし、初主演作の『見はらし世代』(25年)はカンヌ国際映画祭監督週間に選出された。このほか映画出演作として、『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』『アフター・ザ・クエイク』『ストロベリームーン 余命半年の恋』(いずれも25年)など。本年は『万事快調 〈オール・グリーンズ〉』『脛擦りの森』『九条の大罪』『サバ缶、宇宙へ行く』『急に具合が悪くなる』が公開された。
Instagram

Profile _ 鳴海唯(なるみ・ゆい)
1998年5月16日生まれ、兵庫県出身。2019年に『なつぞら』でドラマデビュー。主な出演作はドラマ『あんぱん』、『シナントロープ』、『テミスの不確かな法廷』、映画『アフター・ザ・クエイク』など。11月5日より配信の映画『余命一年、男をかう』(Netflix)、2027年1月8日より公開の映画『九条の大罪』、2027年前期放送の連続テレビ小説『巡るスワン』(NHK)に出演。
Instagram X

Profile _ UTA(うた)
1997年10月1日生まれ、東京都出身。幼少期からインターナショナルスクールで学び、中学時代はスイス留学。高校、大学は米国のバスケットボールの強豪校に進学する。2018年にパリコレクションでモデルデビュー。東京を中心にミラノ、ロンドン、ニューヨークで活躍。2026年7月配信のドラマ「ガス人間」(Netflix)で俳優デビュー。現在、NTV「ZIP!」に水曜パーソナリティー(10月〜12月担当)として出演中。
Instagram
Information
ドラマ『赤灯えれじい』
テレビ東京、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
2026年10月8日スタート 毎週木曜深夜24時~24時30分
BSテレ東
2026年10月13日スタート 毎週火曜深夜24時~24時30分
配信
ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で、各話放送後から国内見放題独占配信(アジア独占配信)
ディズニープラス
広告付き無料配信サービス「TVer」などで見逃し配信
TVer テレ東HP(ネットもテレ東) Lemino
出演:黒崎煌代、鳴海唯
UTA、濱田マリ、鈴木紗理奈 / 木村祐一
三浦誠己、宮田佳典、山下リオ、チノ(たむらまろ)、稲光亜依、川﨑(生姜猫)、佐藤じゃろ丸(キス話)
稲田美紀(紅しょうが)、内海誠子、橋本市民球場(隣人)・島田珠代 / 西川のりお
原作:きらたかし『赤灯えれじい』(講談社「ヤングマガジン」所載)
- Photography : Shunto Sato(L MANAGEMENT)
- Styling for Kodai Kurosaki : Takumi Noshiro (TRON)
- Hair&Make-up for Kodai Kurosaki : Tomoe Chika(artifata)
- Styling for Yui Narumi : Ami Michihata
- Hair&Make-up for Yui Narumi : Ayaka Marubayashi
- Styling for UTA : Takafumi Kawasaki
- Hair&Make-up for UTA : Go Takakusagi(VANITÉS)
- Edit&Text : Yusuke Takayama(QUI)