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吉岡里帆 × モトーラ世理奈 – 惹かれ合う二人

Jul 11, 2023
”東京の今”を生きる女性たちの思いが、ゆるやかに交錯していく日々を描いた映画『アイスクリームフィーバー』。
吉岡里帆とモトーラ世理奈が演じるのは、互いの心の隙間を埋め合うように惹かれていく2人。それぞれが役に込めた思い、そして役を演じるということについて話を聞いた。

吉岡里帆 × モトーラ世理奈 – 惹かれ合う二人

Jul 11, 2023 - FILM
”東京の今”を生きる女性たちの思いが、ゆるやかに交錯していく日々を描いた映画『アイスクリームフィーバー』。
吉岡里帆とモトーラ世理奈が演じるのは、互いの心の隙間を埋め合うように惹かれていく2人。それぞれが役に込めた思い、そして役を演じるということについて話を聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

吉岡里帆 × モトーラ世理奈 インタビュー

― お二人が会うのは久しぶりですか?すごく親しそうな雰囲気ですが。

吉岡里帆(以下、吉岡):モトちゃんの誕生日会以来ですかね。

モトーラ世理奈(以下、モトーラ):そうですね。10月9日でした。

吉岡:もうそんなに経つんだね。『アイスクリームフィーバー』の撮影が終わってから勇気を出して連絡してみたら、ちょうどモトちゃんの誕生日に会えることになって。共通の知り合いのカメラマンさんとその奥さんとお子さんと、みんなでホームパーティーをしました。

― 吉岡さんは「モトちゃん」呼びですが、モトーラさんは吉岡さんのことをなんて呼んでいるんですか?

モトーラ:里帆……さん。

吉岡:里帆ちゃんでも、里帆でもいいんだよ(笑)。

― 共演は本作が初ですか?

モトーラ:初共演です。

吉岡:間接的には、一緒の作品に出ていて。蜷川実花さんの映画『ホリック xxxHOLiC』と、又吉直樹さん脚本の『椅子』っていう連作のドラマです。

― 今回共演して、お互いに抱いていた印象とギャップはありましたか?

吉岡:思ってたとおりのめっちゃかわいい子でした。写真や映像作品を観ていて、見た目だけでなく性格もすごくピュアな方なんだろうなと想像していたのですが、その通りでうれしくなりました。

モトーラ:私も想像していたとおりでした。ちょっと緊張していたんですけど、最初から受け入れてくれるような感じがしてときめきました。

― 劇中では、恋人ともいえない微妙な関係性の2人でしたね。

モトーラ:(モトーラさん演じる)佐保は10代のころに書いた本がヒットして作家として注目を集めるんですけど、それから何も書けなくなってしまう。作家としては世間から消えたと思われていて、そんな自分の周りの世界を達観しているような女の子でした。

― どこか浮世離れしているような雰囲気もある。

モトーラ:佐保は黒い服しか着ないし、部屋も白と黒で統一していて、自分の世界から色を排除しているんです。色は文字で表せるから無くてもいいという考え方で。でも、その感覚はぜんぜん理解できなくて(笑)。私はいつも色に力をもらっているので。

吉岡:たしかに真逆だよね。

モトーラ:だから最初はなかなかわからないところもあって。でも10代のころにいろいろ世間を知ったというのは自分自身と共通するところだったので、そういうところを理解することから佐保に近づいていきました。

― 吉岡さんが演じた菜摘はどんな女の子でしたか?

吉岡:菜摘は夢を諦めて自分にはなにもないと思っている女の子で。その隙間を全部埋めてくれるような存在が、モトちゃん演じる佐保でした。

― 役柄とご自身が重なるところはありましたか?

吉岡:うーん……彼女はもともと夢だったデザインの仕事を諦めてアイスクリーム屋さんで働いているのですが、もう少し頑張ってみてもいいのにな、と台本を呼んでいてもどかしかったです。そういう意味では共感できるポイントはあまり無かったかもしれません。

私自身、仕事は1年や2年で結果を出そうとせず、5年や10年単位で考えるべきだと思っていて。今できないからって自分は何もできないと考えずに、時間をかけてできるようになろう、いつかあんな作品に出られるようになりたいと、常にイメージしていくことを大事にしています。

― すごく素敵な考え方ですね。とはいえ長い道の途中で、心折れちゃうときもありそう。

吉岡:そうなんですよね。でも人生って、いろんな時期があって当たり前だから、うまくいかないことをあまり否定的に考えすぎないほうがいいかなと思います。

― モトーラさんは仕事において何を大切にしていますか?

モトーラ:NOと言うことです。全部YESだとぼんやりしてきちゃう気がするんです。

― 自分の中で譲れない芯を持つようなイメージでしょうか?

モトーラ:そうですね。とくに私はNOって言えない性格なので、それが大切だって自分に言い聞かせています。

 

― お2人とも幅広いフィールドで活躍されていますが、とくに映画においていいお芝居とはどういうものだと思いますか? 理想とする役者像があれば教えていただきたいです。

吉岡:私は映画館で映画を観るのが好きで、その2時間で心が動いて価値観まで揺るがされることが、まれにあるんですよね。そういう瞬間と出会えたときには、本当にいい映画で、いいチームだなと思える。だからやっぱり、観ている人の心を動かせるものなのかどうかということも大切なのかなって思います。

― 誰かの心に響いたかどうかで、お芝居の良し悪しが決まってくる?

吉岡:私はそう思います。最後にお客さんの人生にちゃんと関われていたのかどうか。そこが問われるような気がしています。

― ではモトーラさんが理想とする役者像は?

モトーラ:……嘘がないこと。ほとんどの映画が、フィクションをつくっている。だからこそその中で嘘じゃない芝居ができるようになりたいです。

 

Profile _

左:吉岡里帆(よしおか・りほ)
1993年1月15日生まれ。京都府出身。連続テレビ小説「あさが来た」(2015)に出演し注目を集める。主な近作にドラマ「レンアイ漫画家」(2021)、「華麗なる一族」(2021)、「しずかちゃんとパパ」(2022)、「ガンニバル」(2022)、映画『見えない目撃者』(2019)、『泣く子はいねぇが』(2020)、『ホリック xxxHOLiC』(2022)、『島守の塔』(2022)など。主演映画『ハケンアニメ!』で第46回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。待機作に8月公開の映画『Gメン』、10月公開の『ゆとりですがなにか インターナショナル』、12月公開の映画『怪物の木こり』、9月からWOWOWで放送・配信される「連続ドラマW 落日」など。

Instagram
one-piece dress / AKIKOAOKI (@akikoaoki_official), ear cuff / Charlotte Chesnais (@charlottechesnais), shoes / SENSO (@senso)

右:モトーラ世理奈(モトーラ・せりな)
1998年10月9日生まれ。東京都出身。2015年1月号「装苑」モデルデビューし、数多くのファッション誌やアパレル広告、パリコレ、ロンドンコレクションなど参加。2018年映画「少女邂逅」にて映画デビュー。2020年映画「風の電話」、TXドラマ「東京デザインが生まれる日」など俳優としても活躍中。

Instagram
ribbon top ¥38,000・sleeveless lace top ¥22,000・skirt ¥122,000 / MiyukiKitahara (info@miyukikitahara.com), earrings ¥27,500・crystal ring ¥27,500 / REE (THE WALL SHOWROOM 03-5774-4001), necklace ¥38,500 / Marland Backus (www.marlandbackus.com), cross ring ¥49,500 / SARARTH (SARARTH CUSTOMER SUPPORT customer@sararth.com), shoes ¥143,000 [sample price] / BOYY (www.boyy.com), tights / stylist’s own.

 

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Information

映画『アイスクリームフィーバー』

7月14日(金)より、TOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国公開

出演:吉岡里帆、モトーラ世理奈、詩羽(水曜日のカンパネラ)、安達祐実、南琴奈、後藤淳平(ジャルジャル)、はっとり(マカロニえんぴつ)、コムアイ、MEGUMI、片桐はいり/松本まりか
監督:千原徹也
原案:川上未映子「アイスクリーム熱」(『愛の夢とか』講談社文庫)
主題歌:吉澤嘉代子「氷菓子」
エンディングテーマ:小沢健二「春にして君を想う」
脚本:清水匡
音楽:田中知之

映画『アイスクリームフィーバー』公式サイト

©2023「アイスクリームフィーバー製作委員会」

  • Photography : Kazuki Hioki
  • Styling for Riho Yoshioka : Aya Kurosaki(LINX)
  • Styling for Serena Motola : hao
  • Hair&Make-up for Riho Yoshioka : SayokoYoshizaki(io)
  • Hair&Make-up for Serena Motola : Takae Kamikawa(mod’shair)
  • Art Director : Kazuaki Hayashi(QUI)
  • Text&Edit : Yusuke Takayama(QUI)

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