QUI編集部が選ぶ、マイベストアイテム3選|Rakuten Fashion Week TOKYO 2024S/S
「スタイリング視点」「アイテム視点」に分けて、1ブランドずつピックアップ。
本記事では「アイテム視点」で選出した、3ブランドのアイテムをご紹介。
<meanswhile>のダイニーマ® 素材のレッグアーマー – RECOMMEND by 編集部 副島
<meanswhile(ミーンズワイル)>は、「日常着である以上、服は衣装ではなく道具である」をコンセプトにアウトドアの要素を取り入れたプロダクトを展開しているブランド。
今年で10周年を迎える今回は、東京都千代田区のパレスサイドビルディングの屋上でショーを発表。コレクションのカラーパレットと東京の夕陽から夜にかけての空色との調和がとても心地の良い時間だった。コレクションのテーマは、バックミンスター・フラーが提唱した「少ないもので最大の効果を得る」といった意味を持つ「more with less」。
その中で、私が気になったアイテムは、過去のコレクションでも発表されているダイニーマ® ファイバーが使われた、透け感のあるレッグアーマー。ダイニーマ® というのは、防水性、さらには軽量さも兼ね備えており、ロープや釣り糸、防弾ベストの素材としても利用される強靭な素材。
まさに、フジロックなどの郊外型のフェスに参戦する際にピッタリだなと。
アウトドアな場面だけでなく、雨の日のパンツ悩みに、これがあると雨の日のおしゃれも楽しくなりそう。
アウトドアの要素も持ちつつも、高いデザイン性と利便性によって、<meanswhile>らしいファッションプロダクトに昇華されており心動かされた。
meanswhile 2024SS COLLECTION RUNWAY
<KANAKO SAKAI>のジップアップブルゾン風のシャツ – RECOMMEND by 編集部 武者
今シーズンランウェイのオープニングを飾った<KANAKO SAKAI(カナコ サカイ)>は驚きの連続だった。
クリーンなカッティングと、独特で多彩な表情を持つ素材選びと色遣いの組み合わせ、伝統技術に新たな解釈を加え、現代的に再構築することを目標に掲げている同ブランドは、クリーンでありながらも挑戦的なコレクションを展開した。
タイダイ染めのシャツや、貝殻をシート状にして織りあげた生地を贅沢に使用したコートと、目を奪うアイテムの数々だったが、個人的には、クリーンな印象に仕上げられたジップアップブルゾン風のシャツに注目した。
カジュアルな印象になりがちなジップアップブルゾンのデザインも、タイトに立ち上がった首元、短めの丈が、美しいスラックスのシルエットを引き立てている。
着ると晴れやかな気分になりそうなシャツは、シンプルな装いですっきりと着こなしたい。
KANAKO SAKAI 2024SS COLLECTION
<YOHEI OHNO>の変形トップス – RECOMMEND by 編集部 佐藤
ベストアイテムに選んだのは<YOHEI OHNO>の昔懐かしい部活着を想起させるアシンメトリーなトップス。
今回の<YOHEI OHNO>のショーでは車を模ったルックや家族写真が投影されたベールなど、ファンや業界関係者の注目を集めたアイテムが多数登場したが、中でも私がこのトップスを選んだ理由は率直に日常着として着たいと思ったからだ。左右のアシンメトリーデザインは袖と着丈のバランスがどうにも奇妙。そこにどこか懐かしさを感じさせる素材とヴァーガンディの配色が、不気味でキッチュなリズムを作り出している。どこかに野暮ったさも感じるファニーなトップスは、不思議なことにフォーマルなピンヒールとの相性も良い。
ルックではふわっとした可愛らしいスカートと合わせているが、マニッシュでスッキリとしたパンツとも相性は良いだろう。
遊び心たっぷりのトップスは色や形、ジャンル問わず色々なアイテムと合わせて変化する表情を楽しみたい。