リトリートのススメ「South Gate Hotel Okinawa」– QUI編集部シャルルのホテル体験記
フランスと日本を行き来する生活の中で、改めて感じたのは、日本には「非日常」を楽しめる場所が驚くほど多いということ。観光名所を巡る旅とは違い、心の声に耳を傾け、ゆったりとした時間を味わう。そんな豊かなひとときを過ごせる施設が、全国に増えています。今回は、“余白のある旅”を叶える「South Gate Hotel Okinawa」で海にも食にも恵まれた沖縄を満喫してきました。
ホテルが位置するのは、那覇空港から車で約10分ほどの港町・前島。ここで面白いのは、ホテルが単なる街中の宿泊施設ではなく、泊港「とまりん」と直接つながっていること。離島への旅の玄関口でもあるこの場所を拠点に、那覇の街と沖縄の海、そのどちらにもアクセスできるのが「South Gate Hotel Okinawa」の大きな魅力ではないでしょうか。ホテルのコンセプトは、“新しい那覇の起点”。実際に滞在してみると、その言葉の意味が少しずつわかってきます。
朝はホテルでゆっくり過ごして、気が向いたら港から海へ。午後は那覇の街を散策して、夜はホテルに戻って食事をする。あるいは、外に出ることさえやめて、テラスで海を眺めながら一日を終える。旅の予定をホテルに合わせるのではなく、ホテルを起点に、その日の気分で旅を組み立てられる。そんな自由さがあります。
全216室の客室は、オーシャンビューや洗濯機付きのタイプなど、旅の目的に合わせて選べる13タイプかつ、最大6名まで宿泊できる客室もあり、一人旅から家族やグループでの滞在まで、さまざまなスタイルに対応しています。私たちは4名で2段ベットタイプの部屋に宿泊させていただきました。
個人でホテルを選ぶときに気になるのが、「部屋でどれだけ心地よく過ごせるか」。観光を終えて戻ってきたあと、ただ眠るだけの場所なのか、それとも部屋に戻ること自体が楽しみになるのか。「South Gate Hotel Okinawa」は、客室だけでなくホテル全体がひとつの滞在体験としてデザインされているからこそ、“ホテルでありながら一棟貸しのような居心地の良さ”があります。もうひとつ、このホテルならではだと感じたのが、館内での過ごし方の豊富さ。海を望むオーシャンテラスに加え、広々とした大浴場やととのえ親方監修のサウナ、ショップ、緑地公園など、雨の日でもホテル内で楽しめるコンテンツが充実しています。
特に、旅先でのサウナや大浴場は個人的にも大好きな時間。一日歩き回った身体をゆっくり温めて、そのまま部屋へ戻る。「今日はもう、どこにも行かなくていい」と思える瞬間は、旅の中でも極上の贅沢です。
そして夜には、地元のBIGバンドによる生演奏も。ホテルの中にいながら沖縄の夜を感じられるのは、観光地を巡る旅とはまた違う、このホテルならではの楽しみ方だと思います。「South Gate Hotel Okinawa」には、ビュッフェ、モダンチャイニーズ、イタリアン、タイ料理、沖縄そばという5つのレストランが揃っています。旅行中の食事は、意外と旅の印象を左右するもの。朝はしっかり食べたい日もあれば、昼は軽く済ませて夜においしいものを食べたい日もある。
沖縄料理に限らず、その日の気分でジャンルを選べるバリエーションの豊富さは、連泊する際にも助かるポイントです。なかでも沖縄そばは、連日行列ができる有名店が手掛ける「みなとそば by EIBUN」が監修。本来なら並ばなければ味わえない名店の味を、ホテル内で気軽に楽しめるのはなんとも魅力的な体験でした。
そして、このホテルの立地を語るうえで外せないのが、目の前に広がる海の存在です。近隣の泊港からは離島へのアクセスも良く、渡嘉敷島でのダイビングをはじめとするマリンアクティビティの拠点としても抜群のロケーション。ホテルからわずか40分ほどで、世界屈指の透明度を誇る海へ足を延ばせます。サンゴ礁や鮮やかな魚たちに出会える水中観光やパラセーリングなど、沖縄ならではの体験も目と鼻の先。“ホテルで過ごす時間”と“沖縄を旅する時間”が、境界線なくシームレスに繋がっていることもまた、「South Gate Hotel Okinawa」が持つ大きな魅力です。もちろん、街中にあるこのホテルは外に出れば那覇の街もすぐそこにあります。徒歩圏内には公設市場や泊いゆまち魚市場があり、少し足を伸ばせば壺屋やちむん通りや波の上ビーチへもアクセスできます。
朝は市場へ行き、昼は街を歩き、夕方にはホテルへ戻る。夜はテラスで海を眺めながら一杯飲んでもいいし、ホテルのレストランで食事をしてもいい。そんなふうに、その日の気分に合わせて予定を変えられるのが、那覇という街の面白さでもあります。
旅には、いろいろな形があります。初めて訪れる場所をたくさん巡る旅もあれば、ひとつの場所にゆっくり滞在する旅もある。ここ数年の私は後者のほうにどんどん惹かれています。その土地の空気を感じながら、朝起きて、食事をして、少し歩いて、ホテルへ戻る。特別なことをしなくても、「ここにいる」というだけで満たされる時間。「South Gate Hotel Okinawa」は、まさにそんな沖縄での過ごし方を叶えてくれる場所でした。
那覇空港から約11分というアクセスの良さがありながら、目の前には港と海が広がり、館内にはレストランやサウナ、テラス、音楽が揃っている。旅の“途中”に立ち寄る場所ではなく、ホテルそのものを目的に訪れたくなる魅力があります。次はもう少し長く滞在して、予定をあえて決めすぎずに沖縄を訪れたいものです。
朝起きて、その日の気分で行き先を決める。そんな自由な旅を、もう一度ここから始めてみたいと思います。気がつけば、この「リトリートのススメ」という連載も、今回でひとつの区切りを迎えることになりました。これまで、国内の数えきれないほどの素晴らしい土地を訪れ、海外のさまざまな場所へも足を運んできました。それぞれ全く違う土地で、全く違うホテルだったけれど、振り返ってみると、私が探していたものは意外と同じだったのかもしれません。それは、「自分の時間を取り戻せる場所」。
自然の中で深呼吸することだったり、家族や友人とゆっくり食事をすることだったり、知らない街をひとりで歩くことだったり。ホテルという場所は、ただ眠るためではなく、その土地と自分をつなぐ“余白”なのだと、この連載を通して何度も感じました。そして、さまざまなホテルを訪れるたびに、「いい旅だった」と思える基準も少しずつ変わっていった気がします。
以前は、どれだけ素敵な景色を見たか、どれだけたくさんの場所へ行ったか。今は、帰る頃に自分の心が少し軽くなっているか。たくさんの思い出を持ち帰ることよりも、「少し休めた」「また頑張れそう」と思えること。それが、私にとってのリトリートなのだと思います。今回の「South Gate Hotel Okinawa」で過ごした時間も、きっとそのひとつ。海と街のあいだで、好きなことを好きなように選ぶ。そんな自由な滞在の最後に、これまで訪れた場所のことを思い返していました。この連載で出会った景色や人、そしてそこで過ごした時間は、これからもきっと、自分の中に残り続けると思います。
「リトリートのススメ」は、今回で一度終わります。でも、旅はこれからも続いていく。またどこかで立ち止まりたくなったときに。また新しい場所で、自分自身と向き合いたくなったときに。そのときは、これまで見つけた“余白”を思い出してみたいと思います。それでは、またどこかの旅先で。出会ってくださったすべての皆様に感謝を込めて。
Merci.
South Gate Hotel Okinawa(サウスゲートホテル沖縄)
2026年5月23日にグランドオープンした、沖縄・那覇の新しいホテル。泊港「とまりん」に直結し、那覇空港から車で約11分、国際通りへも徒歩圏内という利便性と、海を身近に感じられるリゾート性を兼ね備える。全216室・13タイプの客室に加え、5つのレストラン、大浴場、サウナ、オーシャンテラスなどを備え、観光から長期滞在、ファミリーやグループ旅行まで幅広い旅のスタイルに対応している。
Instagramはこちらから
@southgatehotel_okinawa
- text : Charles Kawamoto(QUI)
- edit : Miwa Sato(QUI)












