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PEIENデザイナー伊澤直子のテキスタイルと出会う旅

May 31, 2019 - FASHION
思わず手に触れたくなるようなもの作りを目指し、質感のある素材やハンドメイドのテキスタイルにこだわるPEIEN(ペイエン)。生地を見ることでデザインが生まれることも多いというデザイナー伊澤直子と、2020SSコレクションに向けたテキスタイル探しに出かけた。

コレクションを作りはじめるときは、必ず新しい生地や気になる生地をチェックしにいくという伊澤さん。やってきたのはPremium Textile Japan。一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)が、国内外から厳選したテキスタイルメーカーを集めて年に2回開催するイベントで、2020 Spring/Summerは97のメーカーが出展した。(2019年5月21日・22日開催)

まずはエントランス付近の「トレンド&インデックスコーナー」でJFWが編集した生地をチェック。

「このフリンジかわいいですね。このコーナーで気になったものをチェックして、あとでメーカーさんのブースに行ってみます」

 

「トレンド&インデックスコーナー」を抜けたら、各メーカーさんのブースがずらり。伊澤さんはとにかくたくさんの生地を触りまくる。

 

「SSはTシャツやカットソーを作るので天竺の生地もチェックします。Tシャツの生地選びはむずかしいですね」

たとえばパープルの生地は微起毛。グレーはヌメリ感のある生地などなど…。見た目は似ていても、触るとかすかな違いに気付く

 

つづいては東レのブースへ。「大手のメーカーさんは実際に服のサンプルを作って展示しているので製品のイメージがわきやすいです」と伊澤さん。グリーンのスカートに使われているリランチェ®S2という素材は、麻のように見えてポリエステル100%。シワになりにくく自宅でお洗濯もできるという、機能性に優れた素材だそう。「20SSは綿・麻メインでコレクションを考えていますが、この素材もおもしろいですね。切りっぱなしの処理もかわいいです」

 

途中、文化ファッション大学院大学時代の先生、テキスタイルコーディネーターの竹内忠男先生に遭遇。先生からのアドバイスももらいながら、生地めぐりはつづく。

 

古橋織布は、低速のシャトル織機で織り上げるふっくらと味わい深い生地が特徴。和紙のようなやさしい質感のシャツ地が並ぶ。

「この淡い色がすごくキレイですね」

「ここはおもしろい生地を作っているんですよ」と教えてくれたのが上海から出展している集絲坊。伊澤さんとは2〜3年前から付き合いで、集絲坊のシルクを使ったTシャツなどを過去に展開しているそう。

厳正な鑑定を受けた上質の素材を使って製品作りが行われている

「こんなに細かい刺繍もキレイに出ていますよね」

新作のオーガニックコットンシリーズ。「この色すごく好きです」と伊澤さん

最後に向かったのは、入り口の「トレンド&インデックスコーナー」でチェックしたフリンジ生地を作っているワダノブ テックス。テープ状のトーションレースをつなぎ合わせて、オリジナルの生地を製作している。

「フリンジは流行っていますよね。こういう生地はインパクトがあるから、スカートやトップスの前面に部分使いしたり、袖に使ってもかわいいと思います」と伊澤さん。トーションレース機という機械で織り上げられる製作工程を説明してもらうと、「工場見学に行ってみたいです」と興味津々。新作へのイマジネーションも広がっているかもしれない。

 

開催される度に足を運んでいるというPremium Textile Japan。常にここで新しい生地をチェックし、情報収集を行っているという。この日出会った素材の中から、PEIENの新作は生まれるのか否か。今後も注目していきたい。

  • Text : Midori Sekikawa
  • Photography : Yasuharu Moriyama

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