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FASHION

ファッション業界人が注目しているブランド図鑑 vol.9【Q 〜 S】

Nov 29, 2024
多くのブランドに触れているファッション業界人は何を見ているのか。
ここでは、ファッション業界人100名が注目しているブランドを紹介。
大御所ブランドから、新進気鋭ブランドまで、業界人ならではの視点にも注目したい。

ファッション業界人が注目しているブランド図鑑 vol.9【Q 〜 S】

Nov 29, 2024 - FASHION
多くのブランドに触れているファッション業界人は何を見ているのか。
ここでは、ファッション業界人100名が注目しているブランドを紹介。
大御所ブランドから、新進気鋭ブランドまで、業界人ならではの視点にも注目したい。

QUIITO — kumiko katayama / CITY SHOP conceptor

2024秋冬にデビューした<QUIITO(キイト)>はデザイナー香村茉友氏によって、デニムやミリタリーの古着をパッチワークやリデザインで再生させるコレクションが特徴です。造詣遊びのようにご自身の感覚や手の動きを通して、自由な発想や構想をうつくしく構築しています。この十何年、リメイクデニムはもう見尽くした、と飽いていた私の心を一瞬で掴んだ、ウエスト部分が上下にダブルになった新たなリメイクデニム。
股ぐりが破け廃棄されるデニムの上部分だけを活かし、新たな命を吹き込んだその発想。一見、そのデザインがすべてかと思える程の強いインパクトを持ちながらも、作りを紐解くと実は、サイズ、厚み、履き古し感など同じものはひとつとしてない古着一つ一つの個体に向き合い、ボタン処理や縫製など、緻密に計算されたギミックをふんだんに盛り込んで造詣しているところに驚き、<ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)>で培われた血を感じます。
日本のアトリエでも限られた方しか縫えない技術を要すため、量産できる数も限られているところも、モノが溢れるこの時代に大切にしたい哲学です。
別注で依頼したブラックデニムバージョンも含め、1日も持たずして即完した程、お客さまにも支持されました。
ファーストシーズンから買付させて頂けた歓びを反芻しつつ、今後に更なる期待を寄せています。

QUIITO
https://www.instagram.com/quiito_official/

RANDY — 三浦 翔平 / Fashion Stylist

 

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僕が抱く<RANDY(ランディ)>のイメージは「クスッと笑える、カッコいい洋服」です。 アートや建築、旅先での思い出など、日常から得たインスピレーションを源に独創的なシルエット、デザイン、配色を特徴としています。
例えば、2024秋冬で展開されている「赤、黄色、緑」のエキゾチックな配色が目を引くファーコートがありますが、これは沖縄ローカルフードのタコライスがヒントになっているらしく、デザイナー相川さんのユーモラスで独特な視点に魅せられる1着です。他にも、銃痕の様な無数の穴が空いたスウェット、バナナのように湾曲したシルエットや、蛇腹状に生地が何層にも折り重なるデザインのパンツ……など、一癖も二癖もあるアイテムに思わず目を奪われます。
ただ、そのハイレベルな見た目とは裏腹に、いざ着てみると不思議と身体に馴染むのです。そのギャップや、実際に袖を通してみないと分からない面白さに、想像力を掻き立てられています。毎シーズン服好きの少年に戻った様なフレッシュな感覚で、展示会を楽しませてもらっています。

RANDY
https://www.instagram.com/randy_for_/

RANRA studio — 松本 陽真 / モデル , 俳優

 

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テクニカルな服に、トラディショナルなウール素材や民族的な総柄と今までなかった合わせが魅力的。カッコつけすぎたくない自分にちょうどいいです。ルックはシンプルだけど洗練されたスタイリングと色使いが毎回楽しみです。

RANRA studio
https://www.instagram.com/ranra_studio/

Renaissance Renaissance — 相川 茉穂 / モデル , PR

レバノン出身のデザイナーが手掛ける<Renaissance Renaissance(ルネサンス・ルネサンス)>はどのアイテムも今の気分にぴったりです。カジュアルにも着れるけど可愛すぎないバランスが絶妙で洗練された雰囲気を醸し出しています。一点一点、ファッションが持つ高揚感やトキメキを感じます。

Renaissance Renaissance
https://www.instagram.com/renaissance_renaissance/

SARTO — 岡本 卓也 / Pathage

 

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<SARTO(サルト)>は、様々な物作りの経験を積んだメンバーによるデザインチームから成るブランド。
デザイナーとパタンナーのアンサンブルが、他では生まれる事の無い強さを生み出してます。
彼らの限りなく近い距離での仕事が曖昧で、中途半端な物を皆無にしているのも、特徴です。
出会いはファーストコレクション(AW23)の展示会でした。遠目で見ても良いものであると確信が持てる面と、袖を通して鏡の前に立った時の感覚を今でも強く覚えてます。
『あ、かっこいい。』
何かかっこいい、何でかっこいいかを、言語化する必要が無い事を感じ、デザイナーの口から直接製品の説明を受けた時に激しく納得できる自分が居ました。
情報が溢れ、透明性高く、分かり易さを求められることを百も承知で、そんなことがどうでも良くなるくらいかっこいいものに出会えたことが悦びでした。
人間味溢れるチームから生み出されるコレクションは、関わっている川上の人たちの笑顔も作っているんだろうなと確信できます。凝った事、難しい事をやってるから良いものである、ではなくて、最終的にかっこよくなる為にはどうするべきなのかを考えて世に出してるなと感じます。
「何か、かっこいい」って思える私が注目しているブランドです。

SARTO
https://www.instagram.com/sarto_designs/

SASAKI SATORU — 河村 伊将 / PALETTE art alive , 25hours / service. ディレクター

2024AWシーズンよりスタートした新鋭ブランドです。
PALETTE art aliveとは別事業である主にショールーム運営がメインのファッションサービス事業25hours / service.で1番最初から取り組みしていただいているブランドということもあり選出させていただきました。
5年前よりウィメンズブランド<SATORU SASAKI>を手掛けている佐々木さんが満を持して立ち上げたメンズブランドは、「PERFECT IMPERFECTION = 完璧な不完全さ」がコンセプトです。
合理化する現代社会へ、不完全さへの許容を持ってもらいたいと考え、普遍的なガーメントにあえて不規則なデザインを落とし込んでいます。
例えばそれは、シャツのステッチがずれているということや、着丈をぐっと長くしラペル位置が低くなっているテーラードジャケットから感じることができます。
ウィメンズで感じていた彼の素晴らしさは、日本人があまり挑戦しない大胆なカラーパレットとその色味を生かした軽やかさです。
しかし、大胆なカラーパレットや軽やかさのみならず、メンズブランドを取り組むにあたり、テキスタイルや縫製がとても大事ということを自覚している佐々木さんは、ノット糸を使ったウールのテキスタイルを、配色とプロダクトの強さを意識し、1stシーズンからオリジナルで作成し、テーラードやコート、スラックスに用いています。
難しいこととは理解しつつも、1stシーズンからオリジナルのテキスタイルに取り組もうと考える意志の強さにとても感動したことを覚えています。
また、25ssでは強みである色彩感覚を生かし、メンズブランドではあまり見ることのない鮮やかなカラーパレットが目立つシーズンとなっています。
真っ赤なテーラードジャケットや何度も染色にトライしてようやく実現したと話す緑のナイロンコート、黄色のシースルーのパーカーは、春夏のファッションを楽しくさせてくれそうです。
最後に、25awシーズンでは、ウィメンズの方でFASHION AWARDを受賞したこともあり、メンズラインの中からも一部ショーorプレゼンテーションで使用されるとのことを伺っています。
上記を踏まえ、メンズを始動させ、さまざまなことに挑戦をし続けているデザイナー佐々木さんには、とても期待しています。

SASAKI SATORU
https://www.instagram.com/sasaki_satoru_official/

Séfr — 野村 海弓希 / Sakas PR

<Séfr(セファ)>は数年前から好きで、1年に1着は買っていました。
エクリュやライムグリーン、ピンク等ペールトーンの絶妙な色味が人気で年々注目されている印象です!
春夏は涼しい色味、素材のシャツ、秋冬はホッコリした毛足の長いニットを羽織ったり日々を共に過ごしたくなるような服作りに心惹かれます。

Séfr
https://www.instagram.com/sefr___/

siedres — 上岡 佐保 / フリーランスエディター

 

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2020年にトルコで誕生した<Siedrés(シエドレ)>は、エミル・ビルゲとジェイリン・テュルッカン・ビルゲ夫妻によって設立されたブランド。地中海の豊かな自然やライフスタイル、トルコ文化から強い影響を受けており、そのエッセンスがモダンでエネルギッシュなデザインに表現されています。<Siedrés>の特徴は、鮮やかな色彩と大胆なプリント、遊び心あるディテール、そしてリラックス感のあるシルエット。ドレスやブラウス、アウターウェアなど、多彩なアイテムが揃っており、その多くにレトロな要素やY2Kスタイルが取り入れられているのが今のムードにピッタリ。日常の中で自分を解放し、現代の女性に向けたポジティブで解放的なスタイルを提案する注目のブランドです。ヘイリー・ビーバーが着用していたことがきっかけで知ったのですが、センス抜群のインスタグラムにも注目。

siedres
https://www.instagram.com/siedres/

SIMONE ROCHA — SHIN / creative director、SANDAN / Shop Staff(goffa.x/Kiosque cc)【2名選出】

SHIN / creative director
直感的に新しい空気感を作ってくれてるように感じます。アイテム単体で見るとコーディネートした際に楽しさが出るようなものが多く、サイズ感もジャストからルーズ気味と幅広く選べるのも嬉しいポイント。また、シーズンごとの偏りや波が良い意味で少なく、安定してスタイルを出し続けているところも魅力的で、シーズン落ちしたアイテムも長く愛せるので気に入っています。

SANDAN / Shop Staff(goffa.x/Kiosque cc) 
去年よりメンズウェアのコレクションを発表した<Simone Rocha(シモーン ロシャ)>。最近のメンズ服にはあまり見かけることのない装飾、ドレープなどの手法がバランスよく洋服にデザインされています。2025春夏からは自分が働いている「KIOSQUE CC」での取り扱いもきまり、最近注目しているロマンスたっぷりなブランドです。

SIMONE ROCHA
https://www.instagram.com/simonerocha_/

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#31 . Featured Fashion Brands A-Z ー ファッション業界人100名が注目しているブランド図鑑
Nov 29, 2024

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