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ピアノ弾きハラミちゃん|まとめサイトには載ってない、ホントのわたし

Dec 14, 2019 - FEATURE
ハラミちゃんをご存知だろうか。2019年2月にYouTubeにチャンネルを開設して以来(動画をアップしはじめたのは6月)、再生数・チャンネル登録者数を右肩上がりに伸ばしているポップスピアニストだ。「既存のまとめサイトの情報はほとんど間違っている」という彼女に、現在の活動から音楽活動のルーツ、将来について、インタビューを行った。
Profile
ハラミちゃん
ポップスピアニスト

YouTubeや17LIVE(イチナナライブ)を中心に活躍しているポップスピアニスト。キャッチフレーズは“絶対音感でお肉が大好きなピアノ弾き”。ファンからリクエストをもらって即興で演奏するライブ配信が人気を博している。

YouTube:ハラミちゃん〈harami_piano〉

twitter:@harami_piano

QUI編集部がハラミちゃんのYouTubeに出会ったのは今年の7月。楽しそうにピアノを弾く姿に惹かれ、17LIVEもチェックすると、そこには、大量に寄せられるリクエストに応え、ファンとコミュニケーションを取りながらピアノを弾く彼女の姿があった。楽譜も鍵盤もろくに見ることなく…。

絶対音感のスイッチをもち、人なつっこいキャラクターで“お米さん”(ハラミちゃんファンはそう呼ばれている)を魅了するポップスピアニスト、ハラミちゃん。

新米“お米さん”のQUI編集部は、そんな彼女に、現在の活動から自身のルーツ、今後の展望についてきいた。

 

「前前前世」を弾いた動画で、人生初の“バズった”感覚

ーYouTubeや、17LIVEなどで動画をあげるきっかけは何だったのですか?

もともと会社員として働いていたのですが、体調を崩してしまって、そのとき仲のいい先輩が、ハラミちゃんがいままでずっと学んできたピアノで気分転換に動画でもあげてみればと言ってくれて、YouTubeをはじめました。YouTubeチャンネルを立ち上げたのは2019年2月くらいからで、動画をアップしはじめたのは2019年6月からですね。

ーここ数ヶ月で急激にチャンネル登録者数が伸びていますよね?

そうなんです、ありがたいことに。はじめて都庁で「前前前世」を弾いた動画をあげたら、30万回再生までのびて、人生で初めてバズった感覚がありましたね。そこからは曲のチョイスとかもこだわりはじめて、どんな曲を弾けば皆さんに喜んでもらえるかを考えるようになりました。

いまは年上の男性のファンの方が多いので、その方達の青春時代、それこそCDが一番売れていた時代の曲、X JAPANやBOØWY、B’zなどの曲を弾くことが多いですね。その辺の曲をやっている他のYouTuberがあまりいなかったというのもありますが。X JAPANの紅ははじめて100万再生されました。(2019年12月現在ではなんと370万再生以上!)

 

知らない曲でも2,3回聴けば完コピできる

ーJ-POPは好きなジャンルなんですか?

実は全然知らなくて。X JAPANもB’zもあまり聴いてこなかったんですよね。なのでファンの方からリクエストが多かったものを、ひたすら勉強しています。そのせいか、いま90年代の曲ばっかり聴いています。玉置浩二とかJUN SKY WALKER(S)とか(笑)。

ー昔を思い出すような曲をファンの方が求めているのでしょうね。知らない曲でも一回聴けば弾けるとか。

基本自分が知っている曲であれば弾けますね。例えばマイケル・ジャクソンのスリラー弾いてって言われれば、ピアノで一回も弾いたことなくても、すぐに弾けます。知らない曲でも、2,3回聴けば弾けます。

ーすごい才能ですよね。私は楽譜も読めないので憧れます。17LIVEはどういう経緯で始めたのですか?

就職活動をしていたときに、自己分析をして思ったことなんですけど、自分が一番大事にしていることは何かと考えたときに、“人”が一番だなと改めて思ったんです。人がどう感じているかという点にすごく興味があって、みんなを笑わせたり、ふざけたりするのに命をかけていました(笑)。

小さい頃も、自分でゲーム考えてみんなでやっていたり。人とのコミュニケーションの中で、笑顔が生まれる瞬間がすごく好きで、その体験ができるツールが17LIVEだったんです。自分が好きなコミュニケーションと、昔からやっていたピアノが、今うまくかけ合わさっている感覚がすごくあります。これは17LIVEだけでなくて、ストリートピアノもそうですね。

ー今後もYouTubeや17LIVEは更新されていくのですか?

そうですね。コツコツ続けていきたいです。だけど、私はYouTuberやライバー(17LIVEの配信者のこと)になりたいわけではないんです。あくまで自分はポップスピアニスト。ポップスピアニストとして活躍するために、“認知度”と“身近さ”が大切だと思っています。認知度の拡大に一番強いツールがYouTubeで、身近さを伝えられるツールが17LIVE。

YouTubeは見てくれる人が多いので、幅広い方に届くようアニソンからJ-POPまでジャンルを問わず色々弾いています。17LIVEはコアなファンの方が集まっていて、より親密になれるので、ものまねクイズをやって当たった人のリクエスト曲を次の日に弾く、とか。そういうことをしていたら、ファンの方から芸人だって言われるようになっちゃいました(笑)。17LIVEでは、YouTubeではできないもっと親密で、生配信ならではの距離感を縮められるコンテンツをやっている感じですね。

 

お客さんからの反応に、表現者としての醍醐味を感じる

ーストリートピアノは、動画を撮る前からやっていたのですか?

いえ、チャンネルを開設してからです。最初はスタジオで弾いていたんですけど、ストリートピアノがにわかに流行りはじめているのを感じたので、挑戦してみました。

ーすごく楽しそうに弾いている姿が印象的ですが、弾き手として、ストリートピアノの魅力はどういうところにありますか?

演者って聴いている人がいてはじめて成り立つと思うんです。昔は自分のためにピアノを弾くというのもやっていたんですけど、私はやっぱり、お客さんの反応があるというところに表現者としての醍醐味を感じるんです。ストリートピアノは、本当にはじめましての老若男女に聴いてもらえて、コミュニケーションが取れて、リアルな反応が得られるので、そこが魅力だと思います。

前に嵐の「Happiness」という曲を弾いた動画をあげたのですが、それは、都庁に観光しに来ていた方に、「娘が嵐好きなので弾いてください」とリクエストを受けたんですよ。それでその場で弾いたらすごく喜んでくださって。本当にピアノをやってきてよかったなって実感する瞬間ですね。ストリートピアノにはそういうサプライズ要素があるからはまっています。

 

一番リラックスできるのが、ポップスを弾いている瞬間

ー小さい頃からピアノを習っていたんですよね?

はい。ずっとクラシックピアノをやっていました。ピアノの先生がすごく厳しい方で…。クラシックってテンポキープとか指の動きとかすべての基本が詰まっているんです。だから、クラシックをマスターしないうちに、ジャズとかポップスをやったらだめっていうのがあって、クラシック以外は弾くのを禁止されていました。

だけど、どうしてもクラシックだけだと息が詰まってしまったんです。だから、当時好きだった『千と千尋の神隠し』の「いつも何度でも」っていう曲を、レッスンが終わったあと密かに気分転換のつもりで耳コピして弾いて、感動に浸るっていうのをやっていました。

当時通っていた小学校の多目的ホールにピアノがあって、休み時間中に「いつも何度でも」を弾いていたら、すごい数の生徒が集まってきちゃったことがあったんです。そのときに、クラシックを弾いても誰も集まってこないけど、ポップスを弾くとこんなに人を集められるんだなぁと思いました。それ以来、流行っている曲とか自分が好きな曲を耳コピして弾くようになって、それが今につながっていますね。本当に自分がリラックスをできるのが、ポップスを弾いている瞬間なんです。

ークラシックピアノを習っていた家庭というと厳しいお家柄なイメージがあるんですが…

両親とも音楽はやっていませんでしたが、聴くのは好きだったみたいで、QUEENとかLed Zeppelinなどの洋楽、90年代のポップスなんかを小さいころから聴かされていました。

特別クラシックピアノをやらせたいというより、勉強ができなくても絶対的な特技を身につけるべきというのがあったみたいで、「芸は身を助ける」とよく言われましたね。勉強でものすごく怒られたことはなかったです。自分にしかできない芸を磨きなさいってずっと言われていました。それで、たまたま兄の影響ではじめたピアノにはまったんです。だから特に厳格ではなかったですね。

 

上原ひろみさんの感情を爆発させる演奏に感化されて

ー今回ハラミちゃんが普段よく遊んでいる場所ということで、撮影地を吉祥寺にしたのですが、昔からよく来る場所だったんですか?

大学のときに吉祥寺のライブハウスに行ったりしていたので、学生のときから大好きな街ですね。今は友人が吉祥寺の近くに住んでいるので、休みの日は井の頭公園行ったり、居酒屋をめぐったりしています。

ー大学のときはどんなバンドを聴いていたのですか?

ポスト・ロックと呼ばれるジャンルが好きで、大学のときは、インディーズのポスト・ロックバンドを聴くために、ライブハウスをまわっていました。

ー音楽的なルーツはそこから来ているのですか?

その影響も多少あると思うのですが、一番は上原ひろみさんという世界的なジャズ・ピアニストの存在が大きかったですね。大学時代にたまたまライブ映像を見て、衝撃が走ったんですよ。それまでは、ピアニストはみんな同士のような感覚で、誰かにめっちゃ憧れるということはなかったんですけど、上原さんを見てはじめて憧れをいだきました。それをきっかけにこの人のようになりたいと強く思って、上原さんの曲を耳コピしたり、上原さんのコンサートに行ったりしているうちに、私の音楽の中に上原さんのエッセンスが入ってきました。

ー上原さんのどんなところに惹かれたのですか?

ピアノで、あんなに全力でパフォーマンスをしていいんだと思ったんですよね。それまで私にはちょっとした恥ずかしさがあって、みんなの前でピアノを弾くときは結構型にはまったように弾いていたのですが、上原さんの演奏を聴いて、あんなに感情を爆発させて演奏していいんだって。私の中にあった概念を覆されたんですよね。本当に感情に訴えかけてくるものがあって、表現者として、笑顔も弾き方もアレンジも作曲も、すべてに惹かれました。

 

誰もが知っているけれど、一番身近なピアニストになりたい

ーこの間YouTubeで、H ZETT Mさんと、YouTuberのまらしぃさんがセッションしている動画を見て、ハラミちゃんもこういうコラボしてほしいなぁと思っていたのですが、今後コラボしてみたい人はいますか?最近だとよみぃさん(ストリートピアノYouTuberの先駆け)とコラボしていましたよね。

そうですね。よみぃさんとのコラボは本当に偶然だったんです。ストリートピアノが置いてある場所って結構限られていて、都庁とかでも他のYouTuberの方と鉢合わせることがよくあるんです。

コラボしたい人でいうと、ピアノオンリーでやらないような、演歌歌手さんとかとやりたくて。例えば、石川さゆりさんが、ピアノ一本で歌ったら、本当に際立つと思うんですよね。そういうジャンルの違う、プロの歌手の方とやってみたいなと思っています。

ー面白いですね!すごい化学反応が起こりそう。コラボに限らず、今後やりたいことや、どんなピアニストになっていきたいというのはありますか?

私の理想は、日本中誰でも知っているけど、一番身近なピアニストなんですよね。矛盾しているんですけど。どうしてもピアノって敷居が高くて、音大卒のお嬢様みたいなイメージがあるじゃないですか?こんなに時代が変わって、いろんなピアニストがいるのに、まだそのイメージが残っていることが不思議なんですよね。もちろん色々な方が出てきてイメージは変わりつつあると思うんです。その中で私も、ハラミという存在を通じて、ピアノをより身近なものに感じてもらいたい。自分のキャッチーさや生配信のコミュニケーションを駆使して、ピアノってこんなに楽しい楽器なんだよっていうのを広められるピアニストになりたいと思っています。

だからこれから、私がもっと有名になって、大きい会場でコンサートで演奏できるようになったとしても、都庁のストリートピアノとか生配信は、ずっと続けていきたいです。

ピアノって左右の脳をまんべんなく使うので、地頭の良さや人間力がのびると科学的に証明されていて、私の活動を見て、親御さんが子供に習わせようと思ってくれて、ピアノ人口が増えればいいなっていう裏テーマもあります。子供たちも、親にやらされてるんじゃなくて、自分が好きな曲を、自由に弾けるようになるために習うとか、とにかく楽しんでピアノを弾いてくれる人を増やしたいです。

OUTER:NATSUMI ZAMA  Wild Wide Jacket

その他:ハラミちゃん私物

 

<LIVE情報>

ワンマンライブ2大都市ツアー決定!

2020年2月24日(月・祝)目黒ブルースアレイ(東京)

2020年3月8日(日)京橋ベロニカ(大阪)

2開場での公演になります。

チケット販売開始日程は決定次第、ハラミちゃん公式twitterにて告知予定です!

 


 

取材協力
ALTBAU with MARY BURGER
〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町1-1-10 MAビルディング4F
Tel:0422-26-9722
月〜日11:30-23:00(22:00フードL.O 22:30ドリンクL.O)
定休日:なし
運営会社:TEAM CAFÉ TOKYO

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