小林桃子がまとう、2023秋冬ウィメンズトレンド
トレンドキーワードをもとに、今季のムードを反映した4つのスタイルを、俳優・小林桃子が身にまとった。
解説・監修はスタイリストの槌田有希。
LINGERIE – ランジェリー風アイテム
Hooded long dress ¥52.800 (Lautashi | BRAND NEWS 03-3797-3673)
Slip dress ¥87,500 (Anna Sui | SSENSE ssense.com)
Shoes ¥66,000 (MELISSA + Y/PROJECT | Melissa Shoes Japan 03-6712-6187)
秋冬のシーズンでありながら、今季のコレクションではランジェリーやシースルーといった女性らしさを引き立てるセンシュアルなアイテムが多く見られた。とはいえ日常生活でランジェリー風アイテムを1枚で着用するといやらしさが出てしまうので、レイヤードで取り入れたい。
Anna Sui(アナ スイ)らしさあふれるレースのスリップドレスには、ユニークなデザインのワンピースとポインテッドブーツを合わせてエッジの効いたスタイリングに。主張の強いアイテムとも好相性なので、コーディネートの幅が広がりそう。
RED – レッド
Fur coat ¥220,000 (HAENGNAE | HAENGNAE CUSTOMER SUPPORT customer@haengnae.com)
Pearl decolated dress ¥217,800 (doublet | ENKEL 03-6812-9897)
Hat ¥49,500 (RequaL≡ | ESTEEM PRESS 03-5428-0928)
Shoes ¥44,000 (MELISSA + UNDERCOVER | Melissa Shoes Japan 03-6712-6180)
今季は多くのコレクションで、キーカラーとしてレッドが台頭。全身レッドという鮮烈なルックも目立った。「情熱」「闘争心」「生命力」「活力」などの言葉が想起されるレッドは、暗くなりがちな秋冬の装いに元気を与えてくれるカラーだ。
せっかく全身レッドでまとめるのであれば、自分が主役だと思えるようなスタイリングを。HAENGNAE(ヘンネ)のボリューミーなファーコートにdoublet(ダブレット)のパール付きドレスをあわせて、誰よりもパワフルな存在感を放って。
OFFICE – 進化系オフィス
Leather jacket ¥184,800 (RequaL≡ | ESTEEM PRESS 03-5428-0928)
Ribbed-knit camisole ¥22,000 (KANAKO SAKAI info@kanakosakai.com)
Oversize shirt ¥59,400 (THE KEIJI | THE KEIJI・IJIIT&Co. OMOTESANDO 03-3499-7355)
Fake underwear skirt by tweed ¥52,250 (Animus. | SEEING seeingstaff@gmail.com)
Long boots ¥51,700 (YOSHITO | NEW LONDON.Co.,Ltd. 03-5603-6933)
Tie ¥14,300 (LITTLEBIG 03-6427-6875)
Earring ¥22,000 (masae | RHODES Showroom 03-6416-1995)
Tights ¥2,200 (MUSIC LEGS | POCO A POCO 03-3477-5006)
オフィスファッションといえば、ジャケットにネクタイ、シャツ。コロナ禍も落ち着き、オフィスへの出勤が増えつつある影響からか、今季はそんなオフィスレディを連想させるさまざまなスタイルがコレクションで展開された。
定番のジャケットをレザーに変えて、KANAKO SAKAI(カナコサカイ)のキャミソールでアレンジをプラスするだけで進化系オフィスルックが完成。仕事のときだけじゃもったいない、旬の着こなしを楽しんで。
PLAID – チェック柄
Coat ¥61,600 (SCOTCH & SODA | CORONET 03-5216-6513)
Shirt ¥30,800 (soduk | soduk customer support customer@soduk.co)
Pants ¥139,700 (SONIA RYKIEL | CORONET CORPORATION 03-5216-6513)
Shoes ¥52,800 (Maison MIHARA YASUHIRO | Maison MIHARA YASUHIRO TOKYO 03-5770-3291)
秋冬といえばチェック柄。毎シーズンさまざまなチェック柄がランウェイを彩るが、今季は特に色柄のバリエーションが豊富な印象。各ブランドの個性を反映したチェック柄が数多く登場した。
こちらのルックでは1種類のチェック柄ではなく、全て異なる色柄に挑戦。色味は極力抑えてトーンを統一することで、柄on柄でもまとまりのあるスタイルに。
Interview with Momoko Kobayashi
俳優・小林桃子インタビュー
― 今日の撮影で、印象に残ったスタイリングは?
最初に着た黒のスリップドレスとピンクのワンピースのコーディネートが新鮮でした。普段は女の子らしい服を着ることがあまりないので。
― 普段はどういった服装を?
古着が好きで、今はないような生地やデザインに惹かれます。あとは色物を着ることが多いですね。
― 洋服はよく買いますか?
買うのは店舗が多いんですが、オンラインショップをよく見ています。でも買うまでの決断に時間がかかるので、そんなにたくさんは買っていないかも。
― 好きなブランドはありますか?
最近スタイリストさんに教えてもらったんですけど、O’NEIL OF DUBLINというスカートのブランド。古着好きの父がおすすめしてくれたのも、偶然同じブランドだったんです。私はチェック柄が好きなので、すごく素敵だなって。
― お父さんも古着好きなんですね。
そうなんです。私のファッションもチェックしてもらうことが多いです。今日の服装は大丈夫かって(笑)。
― 今年の秋冬にチャレンジしてみたいファッションがあれば教えてください。
茶色が好きなので、コートやパンツなどで取り入れたいなと思っています。
― 小林さんが素敵だなと思う女性ってどんな人ですか?
いろんな引き出しを持っていて、いろんなことに挑戦したり、多方面の視点で楽しんでいる人でしょうか。
― では、ファッション的に素敵だなと思うのは?
流行を追うだけじゃなく、自分なりのスタイルを持っている方はかっこいいですよね。私が古着を着てみようと思ったきっかけになった友だちがいるんですけど、彼女は今ファッション系の専門学校に通ってて、会うときはいつも「そういう着こなしもあるんだ」と刺激を受けています。
― ゆくゆくはその友だちがファッションデザイナーやスタイリストになって、小林さんと一緒にお仕事する日が来るかもしれませんね。
かもしれませんね(笑)。
― ちなみに美容で気を使ってることは?
祖母が化粧品会社で働いているので、そこのスキンケア商品を使っています。お風呂上がりに化粧水を塗って、少しおいてからクリームを塗るんですけど、たまに忘れちゃう(笑)。でもニキビができにくいような気がします。
― コスメも好きですか?
好きです。バラエティショップやネットなどで、新しいアイテムをチェックしています。
― 集めているアイテムはありますか?
やっぱり色ですね。チークとか、マニキュアとか、いろんな色を。毎日、自分の気分に合わせて楽しんでいます。
― 小林さんが俳優を志したきっかけはなんですか?
小さい頃からみんなの前で歌ったりすることが好きで、人前に立つ仕事をしたいなというふつふつとした気持ちは持っていました。中学校は部活に専念していたので、高校になったら絶対に俳優になろうと決めていて、それから俳優になる道を探し始めました。
― 去年2022年11月にレッスンを開始したばかりだそうですね。
オーディションを受けて鈍牛倶楽部に所属することになったのですが、演技が全くの未経験だったので今は事務所の養成所に通っています。
― オーディションなどで恥ずかしいと思うことはないですか?
恥ずかしさが一瞬よぎることもあるんですけど、それよりも後悔をしたくないという気持ちが強くて。自分でも何が起こるかわからないことに挑戦することが好きなんです。
― そして挑戦した結果、いきなり今年6月放送のドラマ「ケーキの切れない非行少年たち」の主演が決まりました。ご自身の心境に変化はありましたか?
自分でのどこかを良いと認めてもらえたことは自信にもなりましたし、絶対にいい作品にしようという気持ちも強くなりました。
― 実際、初めてのお芝居はいかがでしたか?
初めてづくしだったので学ぶことが多かったのですが、役を生きるってこういうことかという感覚も日に日に強く感じられて。メイクさんやスタイリストさんが「いまめちゃくちゃ(役柄の)恵だったね」「どんどん役に近づいてるね」って言ってくれることもあって、すごく楽しかったです。
― 8月30日(水)からはまた新しい挑戦として、舞台「怪獣は襲ってくれない」に出演されます。今は稽古中だと思いますが、映像作品とはまた勝手が違いますよね。
自分が大きい声を出していると思っていても、ぜんぜん足りてなくて。私はダンスシーンが多いのですが、自分では身体を大きく使っていると思っていても、映像で見返すと小さいなぁって。
― 舞台だと、声も動きもやりすぎなぐらいでちょうどいいんでしょうね。
客席の一番奥まで聞こえる声でありながら、小さく言うセリフもあるのですごく難しいです。今回は私も含めて舞台が初めての出演者の方が多いので、演出の岡本昌也さんがワークショップをしてくださっていて。今は声の大きさや身体の使い方など、舞台の基礎をイチから学ばせていただいています。
― おもしろいですか?舞台は。
おもしろいです。共演者の方と1ヶ月間ずっと一緒にひとつの作品を作り上げていく経験は初めてなので。どんどんいろんなものを盗めそうですし、幕が開いてからもお客さんの反応で変わっていくんだろうなって。
― 物語の舞台は新宿歌舞伎町。小林さんは、界隈のカリスマ「にゃんぎまり」という役を演じます。
アイドルとはまた違う、突拍子もないことをする子で、それに対して周りも沼っていくような存在なんです。
― 2022年の舞台の再演とのことですが、見どころはどこでしょうか?
トー横キッズがモデルになっていることもあって暗いところも描かれているんですけど、ダンスもあって、どんな方が観てもエンタメとして楽しめる作品だと思います。今回は脚本も新しくなり、キャラクターも増えて、衣裳もyushokobayashiさんが新たに製作してくださっています。昨年ご覧になった方も楽しめるはずです!
― この舞台でしか手に入らない、yushokobayashiのZINE付きチケットも販売されています。ファッション好きの方にもぜひ注目してほしいですね。では最後に、俳優としての目標を教えてください。
俳優以前に、まずはひとりの人間として成長したいです。まだまだ子供の部分もあるので、自分の引き出しを増やしていきたいなと。そしてどんな作品でももっと役に近づけるように突き詰めて、悔いを残さないようにやり切っていきたいです。
Profile _ 小林桃子(こばやし・ももこ)
2005年2月5日生まれ、東京都出身。2023年にテレビ東京若手映像グランプリ「亀も、青春は短い」で初出演後、NHKBS1「ケーキの切れない飛行少年たち」の主演を務める。その他の出演作に、NHKBSP「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」(第6話)がある。8月30日(水)より初出演舞台「怪獣は襲ってくれない」がシアタートップスにて開幕される。
Information
舞台『怪獣は襲ってくれない』
公演期間:2023年8月30日(水)〜9月3日(日)
公演会場:新宿シアタートップス
脚本・演出:岡本昌也
衣裳:yushokobayashi
出演:新谷ゆづみ、葉月ひまり、小林桃子、遊屋慎太郎、細井じゅん、坪根悠仁、未来、伊藤泰三、雛野あき、波多野比奈
- Photograph : Misuzu Otsuka
- Styling : Yuuki Tsuchida
- Hair : Satomi Suzuki(S-14)
- Make up : ANNA(S-14)
- Realization & Text : Yusuke Takayama(QUI)
- Edit : Yukako Musha(QUI)