私のワードローブに欠かせない10のアイテム_vol.18 【会社員 オヨさん 編】
ちょっとした小話を聞きながら、他人のクローゼットを覗き見するのはなんだか楽しい。
新たなブランドやアイテムを発見したり、新たなスタイリングのインスピレーションを受けたり…。ファッションオタクのワードローブを覗き見していく連載企画。
今回は会社員のオヨさんのクローゼットを覗き見る。
下北沢のヴィンテージショップに12年間勤めていたことで、名物スタッフとしてヴィンテージファンの中では名が知られている。現在は外資系ラグジュアリーブランドに勤務する傍ら、スタイリスト向けのリースルームを運営する。2023年には<HEIHEI(ヘイヘイ)>のショーでスタイリングを担当。自身でも古着屋のオープンを目指しながら、年内にはアーティストとコラボでポップアップを予定するなど、多岐に渡り活動を続ける。
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@o__y__o__
年代物のヴィンテージドレスからデコラティブなラグジュアリーブランドの小物まで、女の子のときめきが詰まった宝箱のようなご自宅はアメリカのアンティークモールをイメージしたんだとか。
伝説といわれる<JUNYA WATANABE>のリメイクワンピース
<JUNYA WATANABE(ジュンヤ ワタナベ)>のニットワンピース
「古着屋で働いていた頃に、以前バイヤーをしていた女性が手放すというので買い取った<JUNYA WATANABE>のワンピースです。なかなか巷に出回ることがないので、ファンの間でも伝説といわれる1992年のファーストコレクションのもの。リメイク作品で1点ものになるので、プレタポルテというよりクチュールと呼んでいいと思います。スカート部分は古着のネルシャツが3枚ドッキングされているのでかなり重いです。」
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@junyawatanabe
100枚は所有しているTシャツの中でも特に重要な1着
ヴィンテージのカットオフTシャツ
「グレイトフル・デッドのカットオフTシャツは、約8年前に大阪の「Pigsty」で購入しました。露出度の高いものを一枚で着ることができたことで、新たな自分のスタイルを発見できた喜びが湧いてきて心からときめきました。100枚くらい持っているTシャツの中でもいなくなったら困るくらい着倒しています。デッドベアが一周並んでいるバックプリントまでお気に入りです。」
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@pigsty.a_z.nakazaki_
自分自身にとって生涯アイコニックなサスペンダー
<GUCCI(グッチ)>のサスペンダー
「アレッサンドロ・ミケーレがクリエイティブディレクターだった頃の<GUCCI>が大好きで、ランウェイを見た時から欲しいと思っていました。スパイク型のスタッズアイテムを集めていて、ベルトやチョーカーは持っていましたが「サスペンダーはない!!!」と飛びつきました。アイテムを選ぶときは使いやすさや着回しは全く意識しないのですが、結果的にめちゃくちゃ着用しています。」
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@gucci
コレクションを見て一目惚れしたレースのジャンプスーツ
<PAMEO POSE(パメオ ポーズ)>のレースジャンプスーツ
「昨年、ご招待いただいた<PAMEO POSE>の10周年記念のランウェイショーで一目惚れしたジャンプスーツ。同じ生地のフェイスマスクも持っています。アパレル業界が長いこともあり購入時の喜びというのが年々薄まってきているのですが、この洋服と出会えた時の高揚感は忘れられません。PELIさんはこれを機にデザイナーから退任されたので、私の中ではずっと大事にしたい付加価値がついたと思っています。」
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@pameopose
ワードローブの中でも最も年代の古いヴィクトリアンのボディス
ヴィクトリア時代のボディス
「これは1860年代のヴィクトリア時代のアイテムで、私が持っている洋服の中で最も年代が古いものになります。原宿のお気に入りの古着屋さん「CURIOS」で購入しました。「CURIOS」は世界中から女の子たちが集まるドリームスポットと化していますが、いつ訪れてもテンション上がるアイテムが沢山揃っています。ヴィクトリア時代のものは20年近く集めていますが、凝ったディティールよりも一見シンプルに見えるこの子が今の一番のお気に入りです。」
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@curios_tokyo
おバカさに愛おしさが増すスパンコールルーズソックス
<SIIILON(シーロン)>のスパンコールルーズソックス
「2023年に代官山の「APRIL」で購入しました。正真正銘のルーズソックスにびっしりのスパンコール、さらに水色のハンドペイントまで施されて、そんなおバカさに惚れて即決しました。数量限定だったので本来は購入も困難なアイテムだったのですが “オヨさんが買うかもしれないから”と取っておいてくれたオーナーさんの粋な計らいでゲットできました。ソックスも300足以上持っていますが、これだけ洋服のようにラックにかけているほどお気に入り。まだ着こなしをマスターできていないアイテムですが買ってからの後悔は全くありません。」
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再び出会った憧れのバッグと勝ち取った希少なブローチ
<miumiu(ミュウミュウ)>のメッシュバッグと<Levi’s(リーバイス)>のレッドタブブローチ
「<miumiu>のバッグは昔は買えなかったのですが、8年くらい前に古着屋で出会い購入。このシーズンの<miumiu>はとにかく刺繍がかわいいです。元古着屋店員なのにレトロがあまり好きじゃなかったのですが、60年代から70年代の洋服を楽しめるようになったのはミウッチャのクリエーションのおかげです。レッドタブのブローチは、1951年に<Levi’s>がビング・クロスビーのためにデニムのテーラードを仕立てました。当時、200着だけ製作されており、ラペルに装飾品としてついていたものです。前職の古着屋で購入したのですが、実はスタッフと取り合いになり、どちらが高額を出せるかと異例のオークション形式で勝ち取りました。」
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@miumiu
大好きだったショップの思い出も詰まったリメイクドレス
ヴィンテージのリメイクドレス
「渋谷にあった大好きなショップ「MeMe’s Park」(現在は長崎の佐世保に移転)で約15年ほど前に購入した1920年代のリメイクドレスです。当時の「MeMe’s Park」はショップインショップのようなブース形式で、これはアンティークを扱うManyaque(マニアック)エリアで選んだものです。以前はヴィンテージ界隈のお店がクラブイベントを開催することが多かったので沢山ドレスが必要でした。かつてのジョン・ガリアーノが大好きだった影響でフェザーのアイテムを集めていて、知り合いがオーナーの古着屋さんにいくと“オヨイメージで買い付けしたよ”とおすすめされることもあります。」
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@memes.park
スタイリングの外しにピッタリなお札柄
<BALENCIAGA(バレンシアガ)>のサイハイブーツ
「お札柄がマイブームだった頃に購入した<BALENCIAGA>のサイハイブーツです。ブーツというより皮膚と一体化したような奇妙な感覚がたまりません。ブランドイメージとしてはストリート色が強いですが、元々がオートクチュールのブランドなのでエレガントな要素を含んだコレクションが特に好きです。ヒールが高くて細いうえに、小さいサイズのものを無理して買ったのでこれを履いたら3時間くらいしか歩けません(笑)。」
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@balenciaga
オケージョンはもちろんデイリー使いもできる一丁羅
<Alexander McQueen(アレキサンダー マックイーン)>のドレス
「胸元がばっちり開いたシルエットは美しいクラシックなドレスのようですが、ポリファイユという独自開発の再生繊維とハードなジップから垣間見えるミリタリーウェアの要素やジップによって表情が変わるギミックが私好みでした。また、このドレスにおいてはコロナ禍で普及した生地として、強烈な時代背景が反映された作品として語られるのだろうとも思います。現行の洋服に対しても古着目線の癖があるので、選ぶ時には何十年後かでも愛おしいと思えるかどうかを大切にしているんです。このドレスもまさにそういう感覚で購入しました。」
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@alexandermcqueen
- Photography : Junto Tamai
- Edit : Miwa Sato(QUI)