私のワードローブに欠かせない10のアイテム_vol.10【 QUIエディター武者 編 】
ちょっとした小話を聞きながら、他人のクローゼットを覗き見するのはなんだか楽しい。
新たなブランドやアイテムを発見したり、新たなスタイリングのインスピレーションを受けたり…
ファッションオタクのワードローブを覗き見していく連載企画。
今回は無類のファッション好き、QUIのエディター武者のクローゼットを覗き見る。
新潟県出身、在住。
大学卒業後、大手百貨店に入社し、広報を担当。
2020年よりQUIのファッションエディターとして活動中。
現在は自然豊かな田舎に家を建て、夫と平穏な毎日を過ごしている。
普段は、「色×色」、「柄×柄」などを好んで着ているが、面白いと思うデザインアイデアに出会うと財布の紐が緩む傾向にあり、変わったデザインのアクセサリーやサイズが合わず着られない服まで収集している。
夢は、衣装部屋を服とアクセサリーの博物館にすること。
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@yukametal
宝物を集めた衣装部屋
家を建てる際に特にこだわった衣装部屋は、<FLOS(フロス)>のライト「MAYDAY」を中心に工業的な雰囲気に仕上げるため、収納ボックスとして業務用のコンテナを使用し、ライトのコードと”線”で合わせるため、<MOEBE(ムーべ)>のブラックのラインが特徴の全身鏡をセレクト。
家具は、新潟のインテリアショップFinch & Homeと相談しながら購入した。
2枚目の写真は、アウターとトップスのゾーン。
見切れている部分に帽子やスカーフ、ベルト、見えていない部分にロングアウターやパンツ、スカートのゾーンがある。
アウター/トップス→ベルト/帽子/スカーフ→パンツ/スカートの順で、さらにカラーグラデーションを意識して並べることで、日々のスタイリングがしやすいように配置している。
<JACQUEMUS>2016年秋冬コレクションのコート
“スタイリングの幅を広げてくれるアイテム”
「2015-2016年の<JACQUEMUS(ジャックムス)>は、シルエットやディテールがユニークな服が多く、ブランド公式HPのプレオーダーで購入するなど、熱心にアイテムを収集していました。その中でもこのボリューミーなコートは、特にお気に入りの一着。普段あまりスカートを履きませんが、このコートを着る時は、スカートと合わせるようにしており、自分のスタイリングの幅を広げてくれるアイテムです。東京に住んでいた頃は、電車移動が多く、袖のボリュームを気にするあまりなかなか着られず、もどかしい日々を過ごしていましたが、新潟では車移動が多いので、思いっきり楽しめることをとても嬉しく思っています。」
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<JACQUEMUS>2015年秋冬コレクションのコーデュロイパンツ
“ブランドに惹かれるきっかけとなったアイテム”
「ブランドに惹かれるきっかけになったアイテム。その前のシーズンからアイテムは購入していたものの、このコレクションを境に熱心な信者に。コーデュロイの生地にインパクトのある赤く大きなハトメが可愛いパンツは一目惚れでした。靴下が好きで集めているので、ハトメからお気に入りの靴下を覗かせることができるデザインもお気に入りのポイント。新潟の街中で履いているとよく吊り革みたいと言われ注目されます。走るとハトメが脛に当たって痛いですが、走らなければいい話です。」
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小学生の頃から着ているりんごのTシャツ
“今の自分の礎を築いてくれた一着”
「幼少期は主に<Shirley Temple(シャーリーテンプル)>や、<mezzo piano(メゾピアノ)>を着て育ったので、小学校中学年ころからはブリブリしていないポップで可愛いデザインに憧れがありました。このTシャツは母に連れられ訪れた駅ビルで強請って買ってもらいました。ファッションに対して自分で意思表示をしたのは、この時が初めてだったと記憶しているので、今の自分の礎を築いてくれた一着と言っても過言ではないです。経年劣化でもう着られなくなったら額に入れて飾ろうと思っています。」
<DRIES VAN NOTEN>2017年秋冬コレクションの中綿コート
“好きなものが詰まっているコート”
「東京に住んでいた頃は、あまり着用機会に恵まれませんでしたが、今住んでいるところは、とにかく冬の寒さが厳しい場所なので、着る布団のような暖かさのコートは真冬の必需品。ドリスの華やかな花柄、大好きなキウイカラー、好きなものが詰まっているコートは、クローゼットのメインとなっているアイテム。カジュアルな裏起毛スウェット、ヒートテックのスパッツの上にデニム、足もとはレザーブーツという防寒仕様スタイルで着こなすことが多く、意外にも田舎の冬のデイリースタイルにぴったりな一着です。」
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@driesvannoten
<Chopova Lowena>2020年春夏コレクションのドレス
“自分の個性を守る甲冑のようなドレス”
「我が家で「甲冑」と親しまれているドレスは、その名の通り、自分の個性を守る甲冑のような存在。カブの飾りと、タツノオトシゴのクリップがなんとも愛らしく気に入っています。チェック柄は今までなんとなく避けていたのですが、このドレスに出会って手に取るようになりました。素材はポリエステルなので、クリップを外せば、自宅で簡単にケアできることもお気に入りポイントの一つ。おしゃれは我慢と言いますが、このドレスはデザイン性も着やすさも兼ね備えていて、長く着ていきたい一着です。」
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@chopovalowena
<ISSEY MIYAKE>2004年春夏コレクションのセットアップ
“大学時代に一目惚れで購入したセットアップ”
「大学一年生のときにオークションサイトで購入したアイテム。祖母のお下がりで高校時代から<PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE(プリーツプリーズ イッセイミヤケ)>を着ていたこともあり、学生時代は特に<ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)>をよく着ていました。こちらは、 たまたまネットサーフィンをしていた際に発見し、どうしても手に入れたいと思い、購入した思い入れのある一着です。ランウェイでは色違いでボトムがパンツバージョンのセットアップを着たモデルが登場していました。レザーの切り替え、編み上げのデザインやドローコード、コントラストのあるシルエットが特に気に入っています。あまり普段は化粧をしませんが、これを着るときは、黒のリップやスモーキーなアイシャドウでバチバチに仕上げると決めています。」
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@isseymiyakeofficial
アメリカから購入した鳥さんのハンドバッグ
“愛らしい佇まいでどこにでも連れて行きたくなるバッグ”
「コロナ渦の2020年にアメリカのバイヤーさんから購入したバッグ。以前コラムでも紹介していますが、とにかく愛らしい佇まいで、展示会に連れて行くたびに可愛がってもらっています。内側も鳥の柄でマトリョーシカ状態。iPhoneと財布くらいは入りますが、その他は何も入りません。現代は便利すぎると思うので、少しの不便さもいいかなと思っています。このような愛らしさを持っているアイテムは、出会いたくてもなかなか出会えないと思うので、末長く可愛がっていきたいと思います。」
<HOUSE OF ERRORS>2021年秋冬コレクションのパッファーベスト
“秋冬のスタイリングに重宝する一着”
「ロンドン発のブランド<HOUSE OF ERRORS(ハウスオブエラーズ)>のパッファーベスト。同ブランドは、インパクトのある目のデザインが有名ですが、私はこのマイアミビーチの絶景を切り取ったデザインに強く惹かれました。パッファーベストですが、夏らしい柄というチグハグなところも気に入っています。寒い季節が長い新潟にメンズのダウンベストはもってこいのアイテムで、少し肌寒くなったらスウェットシャツの上に羽織り、寒さが厳しい季節は、コートの上に羽織れるので、とても重宝します。」
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@houseoferrors
<GARTER TOKYO>のセットアップ
“今に繋がる出会いを与えてくれたデザイナーのセットアップ”
「大学時代、高円寺のオリジナル&セレクトショップ「GARTER TOKYO(ガーター トーキョー)」でアルバイトをしていた時に着ていたブランド<GARTER TOKYO>のセットアップ。 <PRADA(プラダ)>や<THOM BROWNE(トムブラウン)>などのコレクションピース、気鋭のデザイナーの作品、海外で買い付けた民族アクセサリー、戦前に建てられたキタコレビル自体の魅力も相まって、これを超えるショップに未だかつて出会っていません。特に、オーナーでデザイナーの江幡晃四郎さんの存在は大きく、高校時代にたまたまテレビ番組で晃四郎さんの制作風景を見て、強く惹かれたことは今でも鮮明に覚えています。そんな晃四郎さんが作った<GARTER TOKYO>のセットアップは、これまたバチバチに仕上げないと着こなせず、鬼盛りの厚底ブーツを履いて店頭に立っていました。この頃に出会った<Cycle by MYOB(サイクル バイ エムワイオービー)>のCOMIさんや、<MEG MIURA WARDROBE(メグミウラ ワードローブ)>のメグさんとは、現在メディアを通しても交流があり、この頃の出会いは宝物のように感じています。」
アメリカのアップサイクルアーティストEMILYが手がけたニットブランケットコート
“一年に一回、特別な日に着用するコート”
「EMILYがつくるアップサイクルコートは、ヴィンテージのニットブランケットなどを使った一点もの。置くと分かりづらいですが、ストンと落ちる生地とふんわりパフスリーブに仕上げられた袖が絶妙なシルエットを生み出します。見た目より暖かいのでその点重宝しますが、ずっしりと重いので、気合いを入れていないと挫けます。一年に一回、特別な日に着用しています。」
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