QUI

LIFE/STYLE

Rainbow Disco Club 2026 - 音に身を委ねて過ごす3日間

May 9, 2026
国内外のダンスミュージックファンからも注目を集める野外フェスティバル「Rainbow Disco Club 2026」に行ってきた。4月17日(金)〜4月19日(日)の3日間にわたり、東伊豆で開催され、豪華な出演者たちが集結。芝生に寝転がって音を浴びたり、身を委ねて踊ったり、ただ座って音に浸かっていたり。ただそこにいるだけで時間の感覚がゆるんでいくような場所で、それぞれの自由な過ごし方が自然にできてしまうのがこのフェスのすごさだと思う。そして今年もまた、気づけば3日間があっという間に過ぎていった。

Rainbow Disco Club 2026 - 音に身を委ねて過ごす3日間

May 9, 2026 - LIFE/STYLE
国内外のダンスミュージックファンからも注目を集める野外フェスティバル「Rainbow Disco Club 2026」に行ってきた。4月17日(金)〜4月19日(日)の3日間にわたり、東伊豆で開催され、豪華な出演者たちが集結。芝生に寝転がって音を浴びたり、身を委ねて踊ったり、ただ座って音に浸かっていたり。ただそこにいるだけで時間の感覚がゆるんでいくような場所で、それぞれの自由な過ごし方が自然にできてしまうのがこのフェスのすごさだと思う。そして今年もまた、気づけば3日間があっという間に過ぎていった。

今年の春、楽しみにしてたのが、「Rainbow Disco Club 2026(以下RDC)」。4月の東伊豆って、朝晩は少しひんやりするけど、会場に着く頃にはもうしっかり暖かくて、日差しと音が一体となった空気が広がる。その瞬間に、このフェスの季節がまた巡ってきたことを実感する。東伊豆クロスカントリーコースは相変わらず最高で、芝生にテント張って、昼からだらだら音に浸かって、気づいたら日が落ちてて、っていう流れが自然にできあがる。RDCの魅力はと言えば、都市のクラブとは全然違って、時間の感覚がゆるやかにほどけていく感じ。朝から夜までずっと音楽が鳴ってるのに、不思議と日常を忘れることができ、身も心も解放される。

今年は特にラインナップが強くて、発表されてた段階でも期待値が高かったが、実際に体験するとバランスの良さが際立っていた印象。それに加えて、メインステージの象徴でもあるピラミッドのオブジェが今回はなく、どこか新鮮に映った。「Helena Hauff」は想像以上にタフで硬質なセットで、夜の体育館「Red Bull Stage」で昼の開放的な空気を一気に引き締めてたし、「Suze Ijó」はもっとグルーヴ寄りで、気づいたらずっと踊ってた。「Jonny Rock」、「Mala」も含めて、初出演組がしっかり印象を残すフェスってやっぱり信頼が厚いと改めて思った。「Floating Points」は、2018年に「Four Tet」とのB2Bセットを披露して以来、8年ぶりの出演となり、久しぶりの東伊豆だったが、あの場の空気を常に把握しているようで、流れの作り方が美しかった。「Ben UFO」も同様に、フロアの一体感を強く感じた。

そして、個人的に大好きな「HAAi」はやはりどこか特別だった。過去2回のRDC出演で圧倒的な印象を残していると知人から話は聞いていたが、実際にフロアで彼女のプレイを体験すると、音の鳴り方がもう異質で、「RDC Stage」のサウンドシステムと噛み合った瞬間のあの低音は、言葉にしにくい体験だった。日も沈み、満天の星空の下でライティングが映え、すべてがひとつにつながっていくような感覚に包まれた。パフォーマンスや流れはもちろん、そのスタイリングにも目を引かれた。ウェットなブロンドヘアにアイウェア、冒頭はサッカーのゲームシャツで登場し、プレイと一体になったムードを自然にステージで作り上げていた。東京に帰ってからも、毎日彼女の最新アルバム『HUMANiSE』を聴いていて、なかなか余韻から抜け出せていない。

それと、やっぱり気になるのがシークレットアーティストの「Four Tet」。最後まで伏せられてたけど、その期待込みで楽しめるのもRDCのいいところ。個人的には全体として、派手に盛り上げるというより、音にジワジワと深く入り込んでいくような3日間だった。やはりRDCは音楽をちゃんと“聴く”人たちが集まってる感じがあって、フロアの空気もすごくいい。踊る人も、ただ座ってる人も、それぞれの距離感で同じ空間を共有してるのが心地いい。終わって帰るとき、「また来年もここに戻ってきたいな」と自然に思える。そういうフェスって、実はそんなに多くない。RDCが“信頼できる”って言われる理由、今年もちゃんと体感できた気がする。

3日間を振り返ると、フェスでの思い出だけでなく、あの街で過ごした時間の記憶も濃く残っている。会場からホテルまで送ってくれた地元のタクシー運転手や、地域の方々とのささやかな交流にも心が温まった。朝、海辺を歩いてから会場へ向かう駅までの道のりの心地よさや、塩気を含んだ乾いた風に吹かれた夜の帰り道も、そのすべてが愛おしい記憶として残っている。忙しない喧騒から離れ、ただ音楽に身を委ねる時間は、一年に一度の自分へのご褒美のようなものだと感じる。来年もまた、必ず訪れたい。

©︎ Masanori Naruse / RAINBOW DISCO CLUB 2026

公式サイト

 

  • Photo : Rena Inahara
  • Edit&Text : Chiho HAshimoto(QUI)

NEW ARRIVALS

Recommend