Connected to Me vol.01 – Yuka with Shu
私たちにとって心地の良い未来とは。
日々の小さな選択でも、それは波紋のように広がり、地球や私たちの明日にコネクトしていく。
習慣や価値観を変えることは難しいけれど、知ることは今からでもできる。メイクアップアーティストの坪井茉衣良を中心に、有志のクリエイターたちがスタートしたプロジェクト『Connected to Me』では、地球環境と向き合う人々の暮らしを伝えます。
第一回は、自然農法の畑に取り組み、ヴィーガンライフスタイルを家族で楽しんでいる、ゆうかさん。
どうしてヴィーガン(*1)や自然農法(*2)を始めたんですか?
環境のため、自分のため、きっかけは色々あるんですよ。でも私は出産したあとすぐに、牛も豚もみんなこんな大変な思いして我が子を産んでるんだなあって思って。出産を経て強くなった、動物愛護への関心が一番大きいきっかけになりました。
ペスカタリアン(*3)からヴィーガンに移行し始めたのは、映画『ドミニオン』(*4)を観てから。食べることって循環だから、お肉を食べることが悪いとは思ってないし、現にパパは家族でいるときはお肉を食べないけど、焼肉にも行くんですよ。ただ、私は今の搾取の仕方は循環から外れてると思っているので、できる限り動物性食品を食べる事をやめようと思って。
でも子供を育てるにあたっては、そんなにシビアになりすぎず、食事をみんなで楽しむことも大切にしたい。加減が難しいけど、ヴィーガンというライフスタイルを楽しみながらやろうと思ってます。
どうして無農薬ではなく、自然農法にこだわっているのですか?
子供の離乳食が始まって、何を食べさせればいいんだろうって思った時、農業に関心を持ち始めたきっかけがあって。それは毎年一人旅行で行く鎌倉のホテルでのこと。そこで出しているお米が無農薬無肥料(自然農法)で作られていたんです。
「肥料を与えるから、それに甘えてしまって自分で根を伸ばそうという力が湧かない。逆にを肥料与えないと自分で強く根をはって災害にも強いように育つ」とオーナーが教えてくれて。農薬や肥料を使わずに、植物や土が本来持っている力を利用するだけで、こんなに美味しいお米が食べられるなら、子供のためにも自分のためにも自然農法にこだわってやってみたいと思いました。
自然農法は土の状態を良くするために、自然の循環を利用して土を育てていくことが重要なのですが、まだ1年目だから失敗することも多くって。失敗したと思っていたトマトが忘れた頃に伸びてきていて、雑草と間違えて切っちゃいそうになったり。この前はかぼちゃを収穫して感動しました!通常の育て方と違って、自然農法だとすぐに成果は出ないけど、すくすく育った時の感動はすごいです。
どう育てて何を食べるか。結局は自分の選択だから、知った上でどうするか。知った上でなにもしないって人もいるし、それは全然悪いことじゃないし。自由ですからね、何を選択するかは。
*1 ヴィーガン:動物から搾取しないライフスタイル。動物性食品・製品を使用しない。
*2 自然農法:農薬・肥料を使用せず、枯葉などの堆肥を栄養とした自然界のメカニズムを利用した農法。
*3 ペスカタリアン:肉類を食べず、魚類・乳製品などを摂る食生活。
*4 ドミニオン:映画。工場式畜産のリアルから動物実験・ペット産業・ファッション産業(毛皮)まで様々な分野に焦点を置いたドキュメンタリー。
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