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ロン・モンロウ – 演じる自信

Oct 1, 2021 - FEATURE
中国出身の歌手、モデルとして活躍するロン・モンロウ(龙梦柔/龍夢柔)が映画初出演を果たし、女優としても一歩を踏み出した。出演作品は、12人の映画監督による12本の短編で紡がれるオムニバス映画『DIVOC-12』の一篇『名もなき一篇・アンナ』。藤井道人が監督を務め、横浜流星との共演という強力な布陣の一員として作品に挑んだロンに話を訊いた。

『名もなき一篇・アンナ』で映画初出演

— 日本では2018年に歌手としてデビューされましたが、女優業に興味をもったきっかけは?

今回の映画に出演させていただいたことは私にとって大きなきっかけになりました。以前から漠然とした興味は持っていましたが、実際には私にとって女優という仕事は縁遠いものでした。でも今回映画に出演させていただいてチャレンジしたい気持ちが高まりましたので、これからは女優としても挑戦していきたいと思っています。

— 映画出演という初めての挑戦に不安はありませんでしたか?

最初は本当に不安でした。演技のことやセリフのことが心配なのはもちろん、素晴らしい監督と横浜流星さんの作品と聞いただけでも撮影前はすごく緊張していましたが、現場に入るとチームの皆さんが温かいムードを作られていたのでリラックスできました。

— 藤井道人監督とは現場でどのようなお話をされましたか?

藤井監督は演技の重要なポイントを大変丁寧に教えてくださいました。いろいろな指導をしていただいたことで、少しずつ(自身が演じる)アンナの気持ちがわかってきて。そして横浜流星さんと演技でやり取りしていくうちに、どんどんアンナになっていったように感じました。

— 具体的にはどんな演出が?

今回の撮影は沖縄と京都、北海道と東京で行われたんです。沖縄では「ちょっと明るいアンナが欲しい」と言われ、京都では「ちょっと静かなアンナが欲しい」、そして北海道では「幽霊みたいなアンナが欲しい」と。それぞれの場所が持つ雰囲気にあわせて違うアンナを求められました。

— 先ほど少し横浜さんのお話も出ましたが、共演されていかがでしたか?

横浜さんの演技は、本当に素晴らしかったです。そして本当に優しい方でした。私はすごく緊張していたのですが、安心して演技ができたのは横浜さんのおかげです。現場では落ち着きがあって年齢よりも大人な方だと感じました。

— 藤井監督と横浜さんはとても仲が良いそうですね。

お二人は本当に仲が良くて、友人というだけでなく、パートナーや兄弟、家族みたいな感じでした。私もご一緒できて嬉しかったです。

— 『DIVOC-12』で藤井監督チームは「成長への気付き」をテーマに掲げていました。今作を通してロンさんが成長できたと感じた部分を教えてください。

一番の気づきは、私にとって演技はとても楽しいものだと感じたことでしょうか。藤井監督は撮影のときもずっと褒めてくれていたので、どんどん自信が生まれていきました。

— そうして皆さんで作り上げた映画『名もなき一篇・アンナ』を観た感想を教えてください。

私が出演した『名もなき一篇・アンナ』は、喪失にまつわるストーリーです。コロナの時代になり、前まで当たり前だったことが当たり前ではなくなり、私もいろいろなものを失いました。それぞれの喪失を抱えた人たちが観て共感できる、すごく素晴らしい作品になったと思います。

— 『DIVOC-12』で他に好きな作品はありましたか?

同じ藤井監督チームで、石橋静香さん主演の『流民』(志自岐希生監督作)が素晴らしかったです。石橋さんのお芝居やいろいろな表情を見てすごく勉強になりました。

 

歌手、モデル、女優と幅広く活動

— 2018年以降は日本に拠点を置いて活動されていますが、日本の好きなところはありますか?

日本に来て渋谷を歩いていたとき、女の子がみんな可愛いなって。そして、私もたぶん可愛くなったと思います(笑)。日本にはメイクとかファッションとか、女の子が可愛くなる情報が身近にたくさんあって、どこでもコスメが売っているので。あと、食べ物が素晴らしいですね。昔は辛いものや酸っぱいものが好きだったのですが、日本に来てからは食生活が変わって、お肌や体の調子が本当によくなりました。

— なるほど。ロンさんはどんなファッションが好きですか?

どんどん変わっていますが、最近は大人っぽくてシンプルな洋服が好きですね。1年前くらいは原宿系のファッションやかわいいものも好きでしたが。日本に来たばかりの頃は中国のファッションが残っていて毎日パンツスタイルだったんですけど、今はほぼスカートです。

—  今回のインタビューは日本語で受け答えしていただいていますが、日本語はどのように学ばれたのでしょうか?

日本のドラマや映画を観て独学で。でも以前の方が上手かったかもしれません(笑)。最近は友達に会えていないのでコミュニケーションをとる機会も減ってしまって。

— どんなドラマや映画をご覧になっていたんですか?

小さい頃に「花より男子」のドラマを観て、日本に興味を持ちました。そして、好きなタイプも花沢類さん(笑)。

— 花沢類のどんなところに惹かれましたか?

落ち着いていて、静かで安心感があるところが好きです。

— 女優で憧れの方はいますか?

満島ひかりさんが大大大好きです。歌手もモデルも女優も全部素晴らしいので。

— ロンさんも幅広く活動されていますよね。

歌手でデビューし、その後はモデルとタレントもやらせていただきました。女優としてのお仕事のチャレンジも続けていけたら嬉しいです。

— 歌手、モデル、女優。それぞれどんな面白さがありますか?

歌手とモデルは、そのままの自分を出すようにしています。歌手は、自分の世界観を曲で伝えること。そしてモデルは、自分のファッションやメイクの感性を伝えること。でも女優の仕事は全然違います。自分とは違ういろいろな人生を演じることはとても難しいことですよね。

 

Profile _ ロン・モンロウ(龙梦柔/龍夢柔)
1994年7月31日生まれ、中華人民共和国 湖南省・湘西出身。2018年6 月上海海洋大学を卒業。 高校まで地元である湖南省・湘⻄で過ごし、大学入学と同時に上海へ。 2014 年、中国中央テレビ (CCTV) が企画した大型オーディション番組「おいで!シンデレラ」番組制作 スタッフにスカウトされ出演する事に。番組審査でのタレント性、演技力、歌唱力、 声優力などの多才さ に注目が集まり、⻑期に渡る審査を経て、2015 年同番組のグランプリを獲得。2017 年後半、本人投稿のSNSが日本で人気となりメディアで取り上げられたことをきっかけに 日本各地の観光大使、TVCM、地上波ドラマ、バラエティ番組等活躍の幅を広げる。 2018年6月に、中国の若者に絶大な人気を誇る日本の楽曲「PLANET」をカヴァーしavex / rhythm zoneレーベルよりデビュー。 エンタテインメントを通じ中日の架け橋となることを目指し、歌手・モデル・女優・タレント等 幅広い活動を行なっている。
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Information

ロンモンロウさん出演映画『名もなき一遍・アンナ』

……どうせ退屈な一日。喪失感を抱えたまま生きている男の前に、突然現れた一人の女性、アンナ。ふたりは時空を超えて旅に出る。果たして、旅の終わりに出会うふたりの運命とは――。「今」を生きるすべての人たちに捧げる再生の物語。

『DIVOC-12』

2021年10月1日(金)より全国公開

12人の映画監督による12本の短編で紡がれる、未体験エンタテインメント。株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントによる、新型コロナウイルス感染症の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優が継続的に創作活動に取り組めることを目的とした、オムニバス映画を制作するプロジェクト。

監督:藤井道人、上田慎一郎、三島有紀子/志自岐希生、林田浩川、ふくだみゆき、中元雄、山嵜晋平、齋藤栄美、廣賢一郎、エバンズ未夜子、加藤拓人
出演:横浜流星/松本穂香、小関裕太/富司純子、藤原季節/石橋静河/小野翔平、窪塚洋介/安藤ニコ、おーちゃん/清野菜名、高橋文哉/蒔田彩珠、中村守里/中村ゆり、髙田万作/笠松将/小川紗良、横田真悠/前田敦子

『DIVOC-12』公式サイト

©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc. All rights reserved.

  • Photography : Naoto Ikuma(QUI / STUDIO UNI)
  • Styling : Tomoko Yonemaru
  • Hair&Make-up : COBA
  • Art Direction : Kazuaki Hayashi(QUI / STUDIO UNI)
  • Text : Sayaka Yabe
  • Edit : Yusuke Takayama(QUI / STUDIO UNI)