QUI編集部が選ぶ、マイベストスタイリング3選｜Rakuten Fashion Week TOKYO 2024A/W
「スタイリング視点」「アイテム視点」に分けて、1ブランドずつピックアップ。
本記事では「スタイリング視点」で選出した、3ブランドをご紹介。
anrealage homme – RECOMMEND by 編集部 副島
＜anrealage homme（アンリアレイジ オム）＞のデビューコレクションの発表は、今期のRakuten Fashion Week TOKYO 2024A/Wの大きな注目ポイントの１つだったが、前評判に違わず、素晴らしいコレクションを披露してくれた。
＜anrealage homme＞の誕生は、スタイリストの TEPPEI 氏からの＜ANREALAGE（アンリアレンジ）＞をメンズで作ってほしいという別注制作依頼がきっかけとのこと。＜anrealage homme＞では、構想の段階から関わったTEPPEI氏がスタイリングを担当。
特に気になったルックは、ダッフルコートのトグルがついたテーラードジャケットに、ノスタルジックな柄のワイドハーフショーツとパンツをレイヤードしたもの。襟元のネクタイの使い方や、ノリ エノモトの帽子の紐の使い方、ネクタイ、パンツの色の拾い方など、ぜひ参考にしたい。
今後も＜anrealage homme＞は、東京で発表を続けていくことを囲み取材で語っており、引き続き注目していきたいブランドだ。
anrealage homme 2024AW COLLECTION RUNWAY
AKIKOAOKI – RECOMMEND by 編集部 武者
今シーズンの＜AKIKOAOKI（アキコアオキ）＞は衣服を脱ぐ行為から着想を得ている。
脱ぎかけのような崩れたテーラードジャケットやワイシャツを心地よく優雅な衣服に昇華しており、そのバランス感覚に脱帽した。
＜AKIKOAOKI＞といえばウエストの美しいシェイプだが、このルックはシャツのシェイプを生かし、パワーネット素材のハイネックトップをレイヤード。
身体にフィットしたシャツだからこそ裾に皺がよることもなく綺麗にレイヤードされている。
上半身のタイトさや色や素材の軽やかさに対し、下半身はコントラストをつけるようにブラックで重くゆったりめなシルエット。
キラキラと上品に煌めく細かいラインストーンは周囲の光をさりげなく集めて発光する。
さらにパンツの裾から覗かせるポインテッドトゥがピリリとアクセントを加えている。
カラーが少ない中でもシルエットバランスがとても綺麗で見応えがあり、ぜひ真似したいと思った。
AKIKOAOKI 2024AW COLLECTION RUNWAY
mister it. – RECOMMEND by 編集部 佐藤
私がベストスタイリングに選んだのは、24秋冬コレクションで初めてランウェイ形式にて発表した＜mister it.（ミスター イット）＞のファーストルック。
今回のコレクションテーマである“COUTURE RHYTHM”と描かれたバンドは、後に続くほとんどのルックでも取り入れられていた、今季を象徴するアイテムであった。キャメルのシングルジャケットの袖はあえて通さず、ヴィンテージのスカーフを使ったロンググローブは、控えめながらも確かな存在感を残す。グローブの艶やかな生地の質感と可憐な花柄は、スタイリングに優美な品格を加えていた。大胆なカッティングが目を惹くロングソックスは、赤、ベージュ、茶色の3色の毛糸で編まれていて、愛のこもった温もりを感じると同時にスタイリングには軽快な抜け感を生んでいる。ベーシックなアイテムへのアプローチや素材の使い方は、＜mister it.＞のブランドコンセプトである「身近なオートクチュール」に沿って、リズミカルに表現されていたスタイリングであった。
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