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ALAINPAULの身体から始まる服づくりに、Lift DAIKANYAMAが見た「誠実さ」とは

Dec 23, 2025
日本で唯一<ALAINPAUL(アランポール)>を取り扱うコンセプチュアルショップ Lift DAIKANYAMA。同ショップが<ALAINPAUL>を語るうえで欠かせない言葉が「誠実さ」だ。それは、デザイナーのアラン・ポールが掲げる「誠実さを実践するメゾンでありたい」という姿勢と呼応している。
本記事では、Lift DAIKANYAMAが日々服に触れるなかで、佇まいから感じ取ってきた実感を手がかりとして、同ショップで取り扱うアイテムとともに<ALAINPAUL>の魅力を紐解いていく。

ALAINPAULの身体から始まる服づくりに、Lift DAIKANYAMAが見た「誠実さ」とは

Dec 23, 2025 - FASHION
日本で唯一<ALAINPAUL(アランポール)>を取り扱うコンセプチュアルショップ Lift DAIKANYAMA。同ショップが<ALAINPAUL>を語るうえで欠かせない言葉が「誠実さ」だ。それは、デザイナーのアラン・ポールが掲げる「誠実さを実践するメゾンでありたい」という姿勢と呼応している。
本記事では、Lift DAIKANYAMAが日々服に触れるなかで、佇まいから感じ取ってきた実感を手がかりとして、同ショップで取り扱うアイテムとともに<ALAINPAUL>の魅力を紐解いていく。
Profile
ALAINPAUL
ブランド

2023年にデザイナーのアラン・ポールと夫であるルイス・フィリップによって設立されたパリ発のファッションブランド。身体を起点に衣服を構築するというコンセプトのもと、アランのコンテンポラリーバレエのバックグラウンドを反映したコレクションを展開している。
現代的でシャープなラインとサルトリアルなテーラリングをミニマルに再解釈し、実験的でありながら日常に馴染むウェアを提案。創設当初からウィメンズ、メンズ、ジェンダーフルイドの区別なく展開している。2023年10月にパリ・ファッションウィークで初コレクションを発表以降、継続的にパリで発表を行い、2025年にはLVMHプライズのファイナリスト選出、ANDAM賞では特別賞を受賞するなど、注目を集めている。

Lift DAIKANYAMA
コンセプチュアルショップ

芸術性と技術力を兼ね備えた作品を世界各地から厳選し、テーマ別に構成された空間で紹介するコンセプチュアルショップ。
店内は「Lift Terrace」「Contemporary」「Floating Room(浮遊の間)」「Crash & Build」の4つのセクションで構成され、テーブルウェアやホームデコレーション、現代的で独自性のあるコレクション、時間軸を横断する作品、既成概念を問い直すクリエーションなどを展開している。
作り手の意図や背景を尊重しながら、作品の特性を最大限に引き出す展示と提案を行い、技術的な美意識と唯一無二の個性を持つクリエーションを紹介している。

2025年秋冬コレクション キャンペーン 撮影:イザベル・ヴェンツェル

Lift DAIKANYAMAがALAINPAULに惹かれた理由

Lift DAIKANYAMAが<ALAINPAUL>の取り扱いを開始したのは、2024年秋冬コレクションから。きっかけはデザイナーアラン・ポールの夫であり、ともにブランドを運営しているルイス・フィリップからのオファーだったという。
やり取りを進める中で、アランが過去に日本を訪れた際、店舗に足を運んでいたことがわかった。時間をかけて一から作り上げてきたショップの空間や世界観を、デザイナー自身が現場で体感し、その上で共感していたことが分かったとき、強い親和性を感じたと話す。

コロナ以降、ブランドとのコミュニケーションはリモートが主流になり、<ALAINPAUL>とのやり取りも例外ではなかった。それでも、画面越しのやり取りの中で、ブランドとしての姿勢や向き合い方が一貫していることが伝わってきたという。言葉の選び方や対応の仕方、コレクションへの考え方に、無理や誇張がなく、自然と信頼が積み重なっていった。

Lift DAIKANYAMAでの展開の様子

実際に服を目にしたとき、その印象は確信に変わった。<ALAINPAUL>の服は、過剰な装飾や分かりやすい演出に頼ることなく、パターンやバランス、身体との関係性といった、服作りの根幹となる部分で丁寧に作られている。語られてきたコンセプトと、実際のプロダクトの間に違和感がなく、「正直に作られている服」だと感じたという。

Lift DAIKANYAMAのバイイングにおいて重要な基準のひとつが、「服から何かを感じ取れるかどうか」だ。その点で「<ALAINPAUL>は、作り手が何を考え、どんな姿勢で服に向き合っているのかが、説明を受けずとも伝わってくるブランドだった」と語る。「久しぶりに“服の声”を感じた」という言葉も印象的だった。
流行や一時的なムードではなく、身体や日常に向き合いながら、地に足のついた服作りを続けていること。その姿勢は、Lift DAIKANYAMAがこれまで大切にしてきた価値観とも自然に重なっている。<ALAINPAUL>が同ショップで紹介されている背景には、こうした共鳴があってのことだ。

Lift DAIKANYAMAがALAINPAULのために制作した特別な空間

あらためてLift DAIKANYAMAで取り扱われている<ALAINPAUL>のアイテムを見ると、語られてきた言葉が決して抽象的なものではないことがわかる。パターンの取り方や生地の選び方、身体との距離感。その一つひとつに、インタビューで語られていた考え方が無理なく落とし込まれている。
ここからは、Lift DAIKANYAMAがセレクトしている<ALAINPAUL>のアイテムを通して、ブランドの思想がどのように形になっているのかを見ていきたい。

Lift DAIKANYAMAがセレクトしたALAINPAULのアイテム

非常に柔らかなシェニール・ビスコース糸を用いた、クロップド丈のニットトップ。タートルネックを備えながら上半身を包み込みすぎず、首元から肩、腕まわりにかけての編地と丈バランスが緻密に調整されている。コレクションではストールのようにまとう“着るアクセサリー”としてもスタイリングされ、初シーズンから続くアクセサリー提案の延長として、2025年秋冬はネックとスリーブを一体化させた構造をニットで表現した一着。単体でもアウターの上でも身体との距離が崩れにくく、レイヤードの自由度を損なわない設計に。着方を固定せず、重ね方次第で見え方が変わるところも魅力。

<ALAINPAUL>
KNIT BOLERO TOP
¥177,100

購入はこちらから

マットな質感のブラック・ライクラ素材を使用した、ロングスリーブドレス。2着分のドレスを重ね合わせる発想から生まれ、内側と外側で生地の重なりが異なることで、膝下から足首にかけて自然な落ち感が生まれている。身体の動きに合わせてドレープが変化し、装飾を加えなくても、着用時の佇まいに表情が生まれる仕上がりに。

<ALAINPAUL>
LYCRA DRESS
¥125,400

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ブラックのシルク・クレープ・デシンを用いた、七分袖トップ。フロントからバックにかけて、同素材とレースによるラッフルが流れるように配されている。ネックは紐で結ぶ仕様、袖口にはゴムが入り、裾はアシンメトリーなラインを描く。軽やかな素材の揺れが、身体の動きに応じて変化し、甘さに寄りすぎないバランスでまとめられている。

<ALAINPAUL>
RUFFLE FLOU TOP
¥251,900

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シルクビスコース素材を使用した、ノースリーブのロングドレス。全体に施されたルーシングによって、生地に細かな陰影と立体感が生まれている。背面中央にはコンシールファスナーとフックを配し、外観を損なうことなく着脱が可能。軽やかなシルクビスコース素材と、全体に連続するギャザーの組み合わせにより、身体の動きに応じて表情が変化する仕上がりに。シンプルな構成の中で、生地の扱い方と分量によって存在感をつくり出した一着。

<ALAINPAUL>
MOVEMENT DRESS
¥288,200

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軽量なテクニカルナイロン素材を使用した、ロングスリーブシャツ。襟元を二重に重ねることで、首まわりに奥行きが生まれ、シャツ全体の輪郭が引き締められている。直線的な身頃と、重なり合うネックラインとの対比によって、シンプルでありながら緊張感のある印象に仕上げられている。

<ALAINPAUL>
OVERLAPPED L/S SHIRT
¥125,400

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2枚のTシャツを重ねた状態を一体化させた、ショートスリーブTシャツ。左右で分量の異なる身頃や袖によって、着用時に自然なズレが生まれ、オーバーサイズながら単調にならないシルエットを描く。この“ズレ”を含んだ設計は、PIVOTEシリーズが掲げるパターンの自由性にもつながっている。
複合パターンで展開されるPIVOTEシリーズは、ネックがスリーブに、スリーブがボトムに、ウエストがネックにと役割を変えながら、多様な着用を想定して設計されている。ポンチョやスカーフのように纏うこともでき、スタイリングの中で用途が揺らいでいく。

<ALAINPAUL>
PIVOTE T-SHIRTS
¥115,500

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コットンジャージー素材を使用したスカート。PIVOTE T-SHIRTSと同様の生地を用い、ウエストはゴム仕様となっている。やわらかな素材感により、着用時には生地が自然に身体に沿い、動きに応じてわずかな揺れやズレが生まれる。シンプルなつくりの中で、生地の分量や落ち方が丁寧に調整されており、カジュアルな素材でありながら、ラフに見えすぎないバランスに仕上げられている。こうした揺れやズレを許容するつくりは、シリーズの設計思想とも呼応する。
複合パターンで展開されるPIVOTEシリーズは、ネックがスリーブに、スリーブがボトムに、ウエストがネックにと役割を変えながら、多様な着用を想定して設計されている。ポンチョやスカーフのように纏うこともでき、スタイリングの中で用途が揺らいでいく。

<ALAINPAUL>
PIVOTE T-SHIRTS SKIRT
¥136,400

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トゥシューズを着想源とし、フラットソールのブーツとして再構成された一足。イタリアの靴職人による確かな仕立てと、しなやかなレザーによって、足全体を包み込むようなフィット感を実現している。ダンサーの足が長年の訓練によって形づくられていく過程を、無駄な装飾を排したフォルムとして表現したプロダクト。

<ALAINPAUL>
PINA ZERO BOOT WOMEN
¥273,900

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バレリーナシューズを起点にデザインされた、スリングバック仕様のパンプス。軽く柔らかなラムスキンを使用し、足の動きに合わせてしなやかに追従する履き心地が特徴。7cmのピンヒールによって、軽快さとエレガンスの両立が図られており、FUSEAU(裾のゴムバンド)を用いたスタイリングとも相性が良い。

<ALAINPAUL>
MERCE SLINGBACK BALLERINA WOMEN
¥173,800

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ブラックのラムスキンを使用した、メリージェーンタイプのバレリーナフラット。アッパー全体に施されたギャザーや、甲とかかとのエラスティックストラップによって、足に沿うようなフィット感が生まれている。レザーのライニングや、ラバーを組み合わせたソールなど、日常使いを想定した仕様も備え、バレエシューズの軽やかさを現代的なプロダクトとして落とし込んでいる。

<ALAINPAUL>
MERCE BALLERINA MEN
¥152,900

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パリでの発表を重ねるなかで、<ALAINPAUL>の名前は少しずつ耳にする機会が増えてきた。ただ、実際に服と向き合ったときに残る印象は、話題性や肩書きとは別のところにある。身体から服を立ち上げ、構造そのものをデザインとして提示する姿勢。その在り方を見ていると、Lift DAIKANYAMAで耳にした「マルジェラを思い出した」という言葉が自然と腑に落ちてくる。自己主張のためのアイコンや記号に頼らず、服の成り立ちや思考のプロセスを、着ることで実感させるという点において、確かに通じ合う態度がある。ただしそれは過去をなぞるものではなく、身体や動き、現代の生活感覚に即したかたちで日々更新されている。評価や話題が先行するよりも前に、まずは服そのものと向き合ってほしい。<ALAINPAUL>の魅力は、着た瞬間よりも、その後の時間の中でじわじわと輪郭を帯びてくるはずだ。

※価格はすべて税込み
※公開時に完売している可能性もございます。

Lift DAIKANYAMA
https://lift-net.co.jp/

  • Edit & Text : Yukako Musha(QUI)

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