Shimokita bookmark — starring Kotone Furukawa
撮影・構成は、映画『街の上で』のスチールも担当した写真家・木村和平。
Look 01 : china button dress ¥100,000 / Y’s PINK(Y’s Pressroom 03-5463-1540)、shoes ¥18,000 / space craft(UTS PR 03-6427-1030)、earring ¥7,800 / ERIEE(QUI)
Look 02 : trench coat ¥60,000、knit trousers ¥20,000 / PERVERZE(MATT. INFO@THE-MATT.com)、shoes ¥46,000 / G.ACLEVALY(QUI)、earring ¥6,800 / ERIEE(QUI)
Look 03 : belted sleeve shirts ¥18,000 / LEINWÄNDE(MATT. INFO@THE-MATT.com)、top ¥18,000 / WRAPINKNOT(UTS PR 03-6427-1030)、trousers ¥55,000 / AKIKOAOKI(AKIKOAOKI 03-5829-6188)、shoes ¥60,000 / UGG® + ECKHAUS LATTA(Deckers Japan 0120-710-844)、earring ¥7,800 / ERIEE(QUI)
Interview with Kotone Furukawa
— 映画『街の上で』は全編下北沢での撮影だったそうですが、プライベートでも下北沢を訪れることは?
演劇を観に来るぐらいなのでそんなに頻繁ではないです。
— 演劇はよく観られるんですか?
多くて月に2〜3回ですね。
— 演劇への出演は?
1度だけ(岩井秀人作・演出『 世界は一人 』)。観ているのも演じているのも好きだなと思いました。1カ月間みんなで稽古をするっていうのもいいし、練習を重ねていくと演出家さんの考え方や作品の捉え方が分かって意思疎通ができるようになってくるのもいい。その一体感が好きです。
— 今作で演じた田辺冬子は、古書店の店員。私生活で読書は?
もともとあまり読まない方だったんですけど、大人になってからよく読むようになりました。
食べ物に関する本が好きで、その中でも石井好子さんの『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』っていうエッセイがあって。石井さんはフランスで活躍されていたシャンソン歌手なんですけど、フランスで下宿先のマダムが作ってくれた料理のことや生活の知恵などが書かれていて。とくに食べ物の描写がおいしそうで。
— お腹が空く感じ?
夜中に読むと危ないです(笑)。レシピも書かれていて、オムレツなどいくつか真似して作ってみました。おいしくできました。
— 田辺冬子を演じるに当たって、役作りなど心がけたことは?
劇中には出てきていないんですが、元恋人のかわなべ店長と冬子の関係性を重視しました。(若葉竜也が演じる主人公の)青に対して冬子が心を開くきっかけに、その関係性がすごく関わっていると思ったので。
キャラクターを作るというよりも、冬子はいままでどんな恋愛をしてきて、かわなべ店長とはいままでこういう思い出があって、彼が亡くなったときにどういうことがあって、それでいまレジに立っているという背景を考えました。
— 今泉監督からのリクエストは?
これといってはなく、すごく自由にやらせてもらえました。でもその中で自分がこう見せたいというものを追ってしまったり、自然な流れじゃない部分、無意識にそういう感情を出そうとしたときはOKが出なかったです。
— 今作で思い入れのあるシーンは?
青が(中田青渚さん演じる)イハのマンションで2人で話すシーンがすごくおもしろいなと思って。まだそこまで親しくない、でもお互い恋愛対象になり得るんだろうなっていう微妙な距離感。自分の中にこれと似ている経験があるかといわれるとパッと思いつかないんですけど、でも微妙な間とか「あるある」って共感しました。
— (取材日の)午前中には『街の上で』で共演した若葉竜也さんを取材させていただいたんですが、若葉さんの印象はいかがでしたか?
初めてお会いしたんですが、すごい自然体な方だなと思いました。カメラがまわっていてもまわっていなくても空気感が変わらないので、その部分に助けられたところもたくさんあって。たとえば私の撮影初日に、緊張して顔が引きつっていたんですけど、そのときに「おー緊張してるね」って声をかけてくださって、それですごく肩の力が抜けて。
あと印象に残っているのが、食事の前に青汁を絶対に飲んでいたこと(笑)。ちゃんと自分で青汁の粉を持参して、ペットボトルの中に入れて飲んでいたので健康志向な方なんだなって思いました。
— 最近はファッション系のお仕事でも活躍されていますが、ファッションへのこだわりは?
こういうスタイルっていうのは決めてはいないですけど、洋服を買うのに時間をかける方なので何かしらのこだわりはあるのかもしれません。たとえば欲しいかたちのコートを探しに吉祥寺や高円寺を3日間ぐらいまわって、見つからなかったらぼろぼろのコートのままでシーズンを過ごすこともあるので(笑)。
— 最後に、目指す役者像を教えてください。
役者としても、人としても勤勉でありたいなと思っていて。どんな役が来ても生き様や人生を背負えるように、好奇心旺盛に勉強を続けられる人になれたらいいなと思います。
— 勉強は好きですか?
大人になってからの勉強の方が楽しいですね。
最近10年ぶりにピアノを再開したんですけど、小さいときは音符どおりに弾ければOKという感じだったんですけど、いまは作曲家の人生や、なんでここにスタッカートがあるのか、同じフレーズでも前にはないのはどういうことだろう、楽譜に込められた意味を考えるようになりました。そういうのは台詞を考えるときにすごい似ていて、すごく楽しいなって思います。
Profile _ 古川琴音(ふるかわ・ことね)
1996年10月25日生まれ、神奈川県出身。沖縄市のPR動画「チムドンドンゴザ」(18)の主演オーディションに合格し、デビュー。主な出演作に、映画『チワワちゃん』『十二人の死にたい子どもたち』などに出演。短編映画『春』では、第20回TAMA NEW WAVE ベスト女優賞を受賞。ドラマでは、「部活、好きじゃなきゃダメですか?」「凪のお暇」「おやすみ、また向こう岸で」「サギデカ」SPドラマ「あと3回、君に会える」など。現在、JT「想うた」シリーズのCMに出演中。待機作に、映画「蒲田前奏曲第1番『蒲田哀歌』」、FODドラマ「いとしのニーナ」などが控える。
Information
古川琴音さん出演映画『街の上で』
2021年春ロードショー
下北沢を舞台に紡ぐ、古着屋と古本屋と自主映画と恋人と友達についての物語。
監督:今泉力哉
脚本:今泉力哉・大橋裕之
出演:若葉竜也・穂志もえか・古川琴音・萩原みのり・中田青渚・成田凌(友情出演)
- Model : Kotone Furukawa(HUMANITE)
- Photography : Kazuhei Kimura
- Styling : Tomohiko Sawasaki(S-14)
- Hair&Make-up : Naoyuki Ohgimoto
- Art Direction : Kazuaki Hayashi(QUI / STUDIO UNI)
- Edit&Text : Yusuke Takayama(QUI / STUDIO UNI)