#13 . Identity in Fashion – アイデンティティとファッション
このことで、これまで以上にファッションを楽しむという行為が「アイデンティティ(自分らしさ)」を問うものとなってしまい、さらに難しいものとなってしまった。
加えて、「多様性」を受け入れる社会的背景と共に、ファッションにも「多様性」が見られるようになった。
この「多様性」によって、表現の自由度が増してしまったことも難しさを助長している。
しかし、これらの難しさを乗り越える過程や終わりなき自己表現の追求を楽しむことこそが、ファッションの楽しさの一端であり、自身をよりポジティブに魅せてくれるものなのだ。
ファッションを楽しむという行為は、アイデンティティの形成を助け、人生をより豊かにしてくれるものだと思う。
本特集では、「自分らしく」ファッションを楽しんでいる人やブランドをご紹介。
少しでも、新しいファッションの楽しみ方のヒントになることを願って。
本特集では、
・自由な自己表現を歓迎するPUMP management代表へのインタビュー『1:自分を貫ける、それが最も魅力的な人|PUMP management 代表 加藤メイ』
・個性が際立つPUMPモデルの私服スナップ『2:自分らしさを貫くPUMPモデルの私服スナップ|おしゃれ賢者の着こなし術』
・映画好きフォトグラファーが選ぶ映画3本『3:映画の登場人物のアイデンティティと自己表現│FILM TALK by Daehyun Im』
・様々な着こなしで楽しめる、スタイリスト厳選アイテム紹介『4:自由なスタイリング表現が叶う、日本ブランドのアイテム10選』
・「スタンダード」アイテムを自分らしく着こなす方法をルックから学ぶ『5:2023春夏コレクションから「スタンダード」アイテムのスタイリングバランスを考える』
の5記事を公開。
第二の肌の様に身体を美しくコーティングした前衛的なスタイルを。
KNIT BIG ONE PIECE ¥101,000 (kudos | EDSTRÖM OFFICE 03-6427-5901)
様々な着方ができるデザインは、自分だけのスタイルを生み出して。
TOP ¥35,200 , ART TOP ¥44,000 , SHORTS ¥23,100 , OBJECT ¥462,000 (Motohiro Tanji | ESTEEM PRESS 03-5428-0928)
ヌーディーな色合いは異素材をミックスして、上品かつエッジィーに。
AYA:JACKET ¥22,000 , TOP ¥22,000、HIBARI:ONE PIECE ¥22,000 (333 STUUDIO | XANADU TOKYO 03-6459-2826)
スポーティなアイテムも、ワントーンに固めることで、モダン且つ際立つシルエットに。
DOWN JACKET ¥115,500 , QUILTING JACKET ¥49,500 , TRACKSUIT ¥66,000 (HATRA 03-6659-9471)
規格にとらわれず、自身を魅せることへの喜びを感じて。
BLOUSE, BPTTOM, SHOES ALL REFERENCE PRODUCT (yoshiokubo 03-3794-4037)
Styling & Direction:Remi Kawasaki(TRON management)
Photograph:KIZEN
Hair:Keita.(avgvst)
Make up:Tomomi Shibusawa(beauty direction)
Model:HIBARI (PUMP management) / Aya Watanabe (FRIDAY)
Edit & Text:Yukako Musha (QUI) / Miwa Sato (QUI)
01 自分を貫ける、それが最も魅力的な人|PUMP management 代表 加藤メイ
まるで花束のようなロリポップキャンディ、現在では入手困難に違いないアイドル写真集、ひとつひとつがレトロチックで愛らしい赤いスツール、すべてを見守るように鎮座するカラフルなダルマ。
「アイデンティティとファッション」というテーマについて、話を聞くために訪れたモデルエージェンシーのPUMP managementは、足を踏み入れた瞬間から気持ちがあがるような空間だった。迎えてくれたのはCEOの加藤メイさん。
「見た目の情報量が多いとよく言われる」というスタイルからも、盛り盛りの自己表現を心から楽しんでいることは一目瞭然だった。
02 自分らしさを貫くPUMPモデルの私服スナップ | おしゃれ賢者の着こなし術
一人一人の個性が輝く、PUMP management 所属のモデルたち。
その中でも、特にファッションが大好きな6名のスナップをキャッチ!
ファッションを通して表現される独自の世界観は、やっぱり刺激的でとてもユニーク。
「自分のイケてる!」という感覚を突き詰めて、「自分らしさ」を表現する彼らは、自由に、心地よく、自然体でいることを楽しんでいる。
今回は、そんなPUMPモデルたちのスタイリングポイントとともに、ファッションを楽しむために意識していることを聞いてみた。
03 映画の登場人物のアイデンティティと自己表現 │ FILM TALK by Daehyun Im
映画の中に現れる登場人物が着ている衣装や仕草に憧れるのは、その人物の状況や内面(アイデンティティ)が見えるからだと思う。
ファッションモデルが着ている洋服ももちろん魅力的に見える。
しかし、それはデザインや素材などの属性的(表面的)な側面としての魅力であるが、映画の登場人物の衣装や仕草は内面(アイデンティティ)とのリンクが仕草や衣装を引き立たせる。
本記事では、筆者の記憶に残る「映画の登場人物のアイデンティティと自己表現」とその映画を3本紹介する。
04 自由なスタイリング表現が叶う、日本ブランドのアイテム10選
ジェンダー、サイズ問わず着られる服。新しいスタイリングバランスに挑戦できる服。
自由なスタイリング表現が叶う、日本ブランドのアイテムを、スタイリスト川﨑玲美さんがピックアップ。
個性豊かな10アイテムで、自由なスタイリングを妄想して。
05 2023春夏コレクションから「スタンダード」アイテムのスタイリングバランスを考える
誰もが絶対一着は持っているであろう、「スタンダード」アイテム。
ここでは、「シャツ」「デニム」「テーラードジャケット」に絞って、トレンドのデザインとそのスタイリングバランスをご紹介。
誰しも、クローゼットに潜むこれらのスタンダードアイテムだからこそ自分は何をどう取り入れるのか。
それを考えることで「自分らしさ」を表現でき、ファッションを楽しむことに繋がっていく。
今着たい「スタンダード」アイテムのスタイリングバランスを、2023春夏コレクションのルックから紐解いていく。