ふたりの温度(℃)が交じり合う先にあるもの。│ old honey × おかもとえみ
今回old honey初となるコラボレーションが決まり、デザイナーの原まり奈が選んだ相手はシンガーソングライターとして活躍するおかもとえみ。
二人がコラボレーションすることになったきっかけや制作の背景について深掘りしてみた。
2013年バンタンデザイン研究所スタイリスト学科在学中にoldhoney を⽴ち上げ。翌年ファッションデザイン学科X-SEED に編⼊。バンタンとPARCO が主催するAsia Fashion collectionで受賞し、2015 年2⽉にNY Fashion Weekでコレクションを発表する。ドラマ「ファーストクラス2」への⾐装提供やsuperfly、ゆずなどアーティストの⾐裳も⼿掛ける。
はじまりは神泉
−今回old honeyが初めてのコラボレーションとしておかもとえみさんを選んだ理由ときっかけを教えてもらえますか?
原:1年くらい前、渋谷・神泉のセレクトショップで受注会をやらせてもらっていた時にえみさんにお会いしたのが始まりでした。
その時old honeyのお洋服がとても似合いそうな方がいるなーとシンプルに思ってて、オーナーさんに紹介してもらってえみさんだと知ったんですよね。元々楽曲も好きで、その時も「喧騒」という曲が好きって伝えた記憶があります。
その後、QUIでの企画でコラボ商品を作る話しが挙がった際に、ぜひ着ていただきたいと真っ先に思い浮かんだのがえみさんでした。
−おかもとさんはその時の印象など覚えていますか?
おかもとえみ:神泉系バンドとして活動していたフレンズのリハを神泉でやってた時、たまたまそのショップに立ち寄って初めてold honeyを見させてもらったんです。
お洋服のボリューム感だったりフリルだったり、私の心をくすぐるポイントがすごく多くてずっとキュンキュンしてました。それ以来インスタをチェックしていたので、まさかコラボの声をかけてもらえるとは思わなかったです…棚ぼただと思いました(笑) めちゃめちゃ嬉しかったですね。
ブランドでは出せない色
−今回のコラボレーションは具体的にどのように進めたんですか?
原:えみさんのインスタグラムやMVは拝見していたので、お持ちのものやセンスがステキだなーと思っていました。その中でなにをやってもらおうかと考えたときに、そのセンスをコラージュで表現してもらえたらいいなと思ったんです。
おかもとえみ:原さんにそう言われたときに、小さい頃家でコラージュをして遊ぶのが好きだったので、それを知られてたのかなって思ってびっくりしました(笑)
黄色い風船をスキャンして刺繍で表現した今回のパーカー。
−意見のぶつかり合いとかもありましたか?
二人:とにかくスムーズに一つも滞りなく進みました(笑)
おかもとえみ:原さんも私も決めるの早いですよね。決断するのがとにかく早い。
ただ、作りながらブランドイメージと違ってしまわないかは不安に感じてたんですけど、最終的に全部受け入れてくれたんです。
原:コラボならではなのかなと思っていて、いかにえみさんらしさとold honeyらしさのミックスが出来るのかって考えたときに、ブランドではできない色味を出せるっていうところが面白いんじゃないかなと思ったんです。
デザイン面ではフリルなどを使ったアイテムでold honeyらしさを出して、その代わり普段あまり選ばない色味を使ってみたいっていう気持ちが大きくて。
結果、えみさんの感性と自分がやれたらいいなと思っていたものがすごく近くて、そういう気持ちがうまくリンクした気がしました。
old honeyのファンの方にも、なかなかシーズンでは見れないものだけどデザイン性は好きだなぁと思ってもらいたくて、そういうアプローチもできたので良かったです。
刺繍メーカー原織ネームで刺繍糸を選ぶふたり
−苦労した点はありますか?
原:カットソー素材のシャーリングを入れているドレスは当初のデザインから大幅に変えているので、私の中でこの商品をどういう位置付けにしようか迷ってかなり練りましたね。
どうしたらこの子が一番かわいくなるかって。最終的にはフロントのデザインをプリントから刺繍に変えたり、袖にリブを入れたり、Tシャツのサイズを調整したりと4回に分けて修正しました。
おかもとえみ:その判断も素晴らしいなと思って、結構個性的なデザインだと思うんですけど刺繍に変わったことで上品になって大人も着やすくなったんですよね。
生活の中で変化する温度 − hot waves
−お洋服のテーマについてお聞かせいただけますか。
おかもとえみ:過去の原さんのインタビューを読ませてもらったんですけど、old honeyは商品名を温度(℃数)で表現していたこともあって、今回のテーマを“hot waves” にしました。
生活の中で熱が上がるときもあれば下がるときもあるけど、その中には表には出ない自分の中でふつふつとした熱い気持ちがあると思っていて、お洋服の中にもかわいいけどそれだけじゃない情熱があったり、その熱や温度を私なりに表せたらいいなと思ったんです。なので、hot waves-熱波にしました。
せっかくだからたくさんの方に届いてほしいので、男女関係なく着れるものも作りたいというのも個人的な裏テーマでした(笑)
つくり手の特権
−おかもとさんは他のブランドとも過去にコラボしてきたと思いますが、今回みたいにデザインを描いたりゼロからつくることは今までもありましたか?
おかもとえみ:形とかパーツとか素材を指定してつくってきたことはあったんですけど、自分がコラージュしたものがそのまま形になるコラボは初めてですね。なんか画家になった気分です(笑)
自分の頭の中がそのまま服になった感じがして、わくわくが止まらなかったですね。
原さん:今回のやり方はえみさんの感性を出すのに一番良い方法だと思っていて、ダイレクトにえみさんの感性を表現する為にも、コラージュで一つの作品をわかりやすく載せたものをつくりたいなと最初から思っていました。
えみさんが持ってきてくれたデザインの中のコラージュをもとに、アイテムは話し合いで決めて私のなかでもすごくいい着地が出来たんじゃないかと思います。
おかもとえみ:まさか原さんがレスリングのイラストを採用してくれるとは思わなかったです(笑) そして、最終的にコラボのきっかけにもなった91(QUI)と、おかもとえみ、old honeyがそのイラストの中に絡み合ってるのが痺れました…。
原さんそこに混ぜてくるんだ、って(笑)
原:やっぱり入れたいですよね、そういうのってつくり手の特権だと思ってるんで。
ユーモアとかこだわりとか、一緒にやったことを刻みたいなと。
今回のこの細かいデザインについても知れるのはこの記事を読んでくれた人だけの特権でもありますしね(笑)
自分で決めつけず挑戦すること
−今回コラボレーションしたお洋服はどんな方に着てほしいですか?記事を読んでくれる方にもメッセージをお願いします。
おかもとえみ:まず、この記事をここまで読んだ人は全員買ってほしいですね(笑)
私には似合わない色とかデザインだなとか、そういうのを決めつけずに見てほしい。自分の新たな挑戦の一歩として、この服がきっかけになれば嬉しいなって思います。
原:old honeyのお洋服は男性が着られる機会ってほぼほぼなくて、本当に貴重なんです。結構言われるんですよ、メンズサイズないんですかって。この機会にぜひ男性に着てほしいですね。
あとは、えみさんの持つ雰囲気と、実際にold honeyの元々ミューズとして抱えている女性像って親和性があると感じているので、えみさん自身と楽曲がお好きな方はきっと好きだろうなと感じています。
ぜひこのお洋服を着てえみさんの楽曲を楽しんで欲しいです。
−最後に、過去の記事で「あなたにとってファッションとは?」っていう質問を原さんに インタビューでお聞きしたんですけど、おかもとさんにとってはどうですか?
おかもとえみ:(少し悩んで)皮膚です。
ファッションで着飾るっていう言葉もあるけど、365日ファッションがなければ外に出れないからあなたの一部、自分の一部だと思うし、着飾っているその姿も自分、ゆったり着ていても自分。どんなスタイルでも自分の一部分だと思っています。
▼“hot waves” oldhoney × おかもとえみ Special collection 受注会情報
2/18(金) 22:00〜 QUIオンラインストアにて受注会開催。
▼HOT WAVES – oldhoney × おかもとえみ Special collection
▼Novelty Present
”oldhoney×おかもとえみ”商品をご予約のお客様の中から抽選で20名様に「オリジナル缶バッチ」&「おかもとえみ直筆メッセージカード」をプレゼント。
※抽選結果は、当選者様にのみ3月2日(水)にご連絡いたします。
※缶バッチの色はお選びいただけません。
※プレゼントはデリバリー商品と同梱いたします。
▼商品情報
35℃ long Tshirt (WHITE/KHAKI) ¥7,700
48℃ Hoodie (RED/NAVY) ¥15,400
62℃ dress (BEIGE/BLACK) ¥27,500
70℃ skirt (LAVENDER/BROWN) ¥25,300
68℃ bag (LAVENDER/BROWN) ¥9,900
▼old honeyインタビュー
- ライター : Hidetaka Chiba