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ファッション業界人100名が注目するブランド図鑑 2026 vol.5【M-O】

Jan 19, 2026
キャリアも実績もありながら歩みを止めないブランド、次代を担うに違いない勢いのあるブランド、独自のクリエイションで我が道をいくブランド。2026年にチェックしておくべき存在として、ひとつの目安となるのがファッション業界人たちの注目度合い。約100名から回答が寄せられたブランド図鑑が、あなたを導いてくれるはずだ。

ファッション業界人100名が注目するブランド図鑑 2026 vol.5【M-O】

Jan 19, 2026 - FASHION
キャリアも実績もありながら歩みを止めないブランド、次代を担うに違いない勢いのあるブランド、独自のクリエイションで我が道をいくブランド。2026年にチェックしておくべき存在として、ひとつの目安となるのがファッション業界人たちの注目度合い。約100名から回答が寄せられたブランド図鑑が、あなたを導いてくれるはずだ。

MASSES — 竹川 淳 / フリーランス

 

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90年代前半の“渋カジ”や“ハードアメカジ”のスタイルやプロダクトをモダンに提案しているブランドが<MASSES(マシス)>。ヴィンテージに根差しながらもシルエットには徹底してこだわっているためリ・プロダクトに陥らず、現代的な着こなしを可能にするアイテムが多いのが特徴です。地方に住んでいた自分は10代の頃は特に東京の渋カジのシーンへの憧れが強く、少ない情報から試行錯誤を繰り返し、いろいろな洋服を着ていたのを思い出すとともに、当時の洋服は自分には高額であったり、マイサイズが無かったり、叶えられなかった着こなしを<MASSES>が可能にしてくれるのも自分たち世代にとっては非常にうれしい。2025年秋冬シーズンより、モードの老舗<Y’s for men(ワイズフォーメン)>とのコラボレーションラインもキックオフしています。クリエーションのレベルの高さ、ユニークなアイデア、モードとヴィンテージの融合を見事に実現している点など、独特の感覚は群を抜いている印象すらあります。その<MASSES>の2025年秋冬のウエスタンジャケットは、個人的にヘビロテしているピースの一つ。映画『The Thing Called Love』(93年作品)で、カントリーミュージシャン役を演じる故リバー・フェニックスが着用していたジャケットをサンプリングして作成した一着です。白・黒・グレー配色のオンブレチェック柄、大ぶりなウエスタンヨーク、カッティングが絶妙なフラップ付きポケット、狭めに設計されたVゾーンなど、それぞれのバランスが優れているのも一目でわかります。劇中のリバー・フェニックスさながら、ウエスタンシャツをインナーに、ヴィンテージシーンで希少となっている66シルエットのデニムパンツやウエスタンパンツなどと合わせればパーフェクトにこなせるハズです。ヴィンテージをある種マニアックに切っていく<MASSES>のプロダクトからは独特でエッジーなセンスが感じ取れ、そういった意味でも2026年のモノづくりには今以上に注目しています。

MASSES
https://www.instagram.com/masses_tokyo/

MEL USINE — 等 麻理子 / stedystudy

 

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NYFWにて2026年春夏デビューのブランド。<Proenza Schouler(プロエンザ・スクーラー)>や<GABRIELA HEARST(ガブリエラ ハースト)>など生粋のNYブランドで下積みをしたデザイナーで、大胆なカットやシルエットを採用していながらも、日常でも着ている自分を想像できる服を発表しているので気になっています。2026年春夏コレクションはロマンチックな雰囲気で完成度が高かったので、今後もっと幅広いブランド世界観が見られるのを楽しみにしています。

MEL USINE
https://www.instagram.com/mel___usine/

memeci — 北島 佳奈 / DELTA, BREATH BY DELTA Staff

2021年からスタートした<memeci(メメシ)>は、トレンド感のあるシルエットやカラーパレットを用いながらも、リサイクル素材やデッドストック生地などを積極的に採用し、環境への配慮と高品質なモノづくりを両立させたコレクションを発表しています。 DELTAで別注したジャケットやパンツはボタン位置を変える事で性別も体型も超えて楽しめる仕様になっています。こういったメンズ、ウィメンズの垣根を超えるアイデアこそが<memeci>のブランド哲学を表すものであり、魅力のひとつであると言えます。

memeci
https://www.instagram.com/memeci_yukiymd/

Meta Campania Collective — 中根 良介 / Planner, Sales

2020年にスタートした<Meta Campania Collective(メタ カンパニア コレクティブ)>は、<Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ)>や<BURBERRY(バーバリー)>で約20年のキャリアを持つジョン・ストラスバーグが始めたパリを拠点にするブランド。前職のバイヤー時代に見つけたブランドで初めはWEBでしかアイテムを見ることができず、高価格帯が多かったためオーダーに少しだけ躊躇しましたが、アイテムはイタリア生産の最上級の仕上がりでクオリティは最高峰。お客様にも非常に喜んでもらえ、安堵感からすぐにジョンに連絡したことを今でも覚えています。いつの間にかパリコレの公式スケジュールでショーを発表するなど飛躍的な成長を続け、今後も「未来のヴィンテージにしたい」というジョンの強い気持ちがクリエーションから伝わってくることを楽しみにしています。

Meta Campania Collective
https://www.instagram.com/meta_campania_collective/

Midorikawa — 根橋 雄一 / After School Representative Director

 

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2025年秋冬シーズンから海外でのコレクション展開も始動し、NEPENTHES Londonでのポップアップなど、国内外での評価が一層高まっている点に注目しています。<Midorikawa(ミドリカワ)>は、伝統的な要素に唯一無二のエレガントなエッセンスを加えることで、都会的かつ現代的に昇華させる稀有なアプローチが特徴です。デザイナーのアーティザナルな思考から生まれる歴史や変遷を丁寧に踏まえたうえで、他にはないデコラティブな装飾を織り込み前衛的でありながらどこかユーズドのような空気感を纏うアイテムも多く、その絶妙なバランスに強い個性が宿っています。また、全アイテムに使用されているのはオリジナルファブリックもしくはデッドストック素材のみという徹底した姿勢もブランドの大きな魅力です。海外展開の初期は自己紹介的なアイテムが中心という印象でしたが、2026年春夏ではシーズンテーマがより鮮明となり、ラインナップも大幅に拡充されています。ウェア以外にもバックパック、ハット、コラボレーションシューズなど小物類もさらに充実しており、プロダクトとしての幅の広がりもブランド価値を一層押し上げています。「<Midorikawa>ならではの視点」から生まれる独創的な表情は、ハンガーに吊るされているだけでも伝わるほどの強い存在感があり、エッジの効いたデザイン性は見る人の視線を奪う不思議な魅力があります。毎シーズン、圧巻の完成度に心を動かされ最も注目しているブランドとして選出いたしました。

Midorikawa
https://www.instagram.com/midorikawaofficial/

MIU MIU — 松村 開 / コラージュアーティスト

発表から3カ月たった今でも折にふれて思い出す<MIU MIU(ミュウミュウ)>の「エプロンルック」。レザーのエプロンなんて実用性は皆無だし、誰が、いつ、どう着るのが正解なんでしょう。それでも欲しい・欲しくない、着られる・着られないを一度脇に置いてみると、こちらの想像の何段も上を行くミウッチャの提案に心を掴まれてしまう、不思議な存在です。そして、アンバサダーのウォニョンやモモが、どのような形でこの「難題」をスタイリングに落とし込み、誌面で披露するのか。ファッション誌での着こなしが、今から楽しみで仕方ありません。

MIU MIU
https://www.instagram.com/miumiu/

nante — 白石 竜真 / COVERCHORD バイヤー

 

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「スタンダード」を売りにしているブランドが世の中にあふれる中、シンプルながらも「ありそうでなかった」を上手に表現できているブランドです。「それを着て何をするのか」という生活を軸に置いているブランドで、<nante(ナンテ)>としてのスタンダードがしっかり確立されているからこそ、細かい部分へのこだわりを強く感じます。程よい遊び心もあり、実際に着ることで気づくことが多く、そこもクセになります。等身大で情報発信をしているのもとても魅力的。ビジュアルイメージやムードだけでなく血の通った言葉や感情を大切にしているブランドは現代のファッションシーンでも珍しいのではないでしょうか。リリースも不定期なブランドなので今後の活動を楽しみにしていきたいです。

nante
https://www.instagram.com/nante_tokyo/

Natasha Zinko — 三浦 春香 / NUBIAN バイヤー、Hideboy / seer.studio バイヤー

三浦 春香 / NUBIAN バイヤー

毎シーズンのテーマが斬新で、遊び心のあるユニークなコンセプトが好きです。ストリートっぽいカジュアルテイストをアヴァンギャルドなカッティングやコーディネートで提案している表現力はファッションマニアにも刺さるスタイルだと思います。合わせ方次第で様々な表情を見せるアイテムの数々は、クラフトマンシップに溢れ、全てロンドンのアトリエで制作されています。弁護士からデザイナーに転身した異例の経歴も興味深く、それほどまでに強いファッションに対する好奇心を持つ彼女の情熱的な性格も魅力です。

Hideboy / seer.studio バイヤー

2025年春夏からはベッツィ・ジョンソン、2026年春夏からはダリア・シュピーゲルをビジュアルディレクターを迎え、リブランディングを果たしたロンドン発ブランドの<Natasha Zinko(ナターシャ ジンコ)>。圧倒的なクリエイションが光るビジュアルも相まって、世界観が秀逸かつキャッチーなプロダクトが多いのですが、実際に着用する衣服として捉えるとかなりリアル。ベーシックなTシャツを4枚重ねたり、上質なカシミアにダメージを加えて退廃的なアプローチをしたりと、オーセンティックなアイテムや素材の変換方法が斬新。昨今のクワイエットラグジュアリーに属するようなモノやブランドと比較すると、ベーシックなモノを解釈しているアングルが一段上のセクションで展開されていて、ネクストフェーズなムードが時代を捉えつつ、先人感もあって魅了されます。

Natasha Zinko
https://www.instagram.com/natashazinkomagazin/

NEREJA  — 金山 木子 / Esmeralda Serviced Department ディレクター

 

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ロシア発、アップサイクルのヴィンテージファーのブランド。Harper’s Bazaar や Vogueのファッションディレクターを務めていたSveta Vashenyakによって2020年にスタートしたとのこと。過剰にレトロになりがちなファーを、現代的でエッジィなスタイリングでみせてくれるので、ルックが発表される度に毎回夢中でチェックしています。歴史的にも文化的にも古くからファーが生活に根付いているロシアから、こういった新しいファーブランドが出てくるのは面白い。ファーやレザーがファッション業界から避けられて久しいですが、すでにあるファーをアップサイクルしたプロダクトなら倫理的な課題も気にならないかも。

NEREJA
https://www.instagram.com/n_e_r_e_j_a/

Nicklas Skovgaard — 入口 梨紗 / フリーランスPR 兼 制作関係

 

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デンマークのデザイナー、ニクラススコウゴーによって設立されたブランド。独学ならではの自由な発想で、型にハマらないアヴァンギャルドなデザインを生み出しています。インスピレーション源としてアートやポップカルチャーを独自に解釈し、違和感のある、魅惑的な服を展開。個人的に少し変わった服や装飾、派手なデザインが好みですが、ニクラスのクラシックな要素と実験的なフォルム、力強い表現力に心打たれ、コレクションを毎回楽しみにしています。PRで携わっている代官山のセレクトショップのCARV STOREで取り扱っていますが、業界内の方々にもとても人気です。

Nicklas Skovgaard
https://www.instagram.com/nicklasskovgaard/

NOHRA — 植田 美優 / EDIT.FOR LULU バイヤー

 

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雑誌に掲載されていた繊細ながらもどこか力強さを感じるビジュアルが目に留まり、<NOHRA(ノーラ)>を知りました。デザイナーの野原志穂さんにお会いして、<NOHRA>のお洋服を初めて直接拝見したときも印象は同様でした。野原さんは普段はウェディングドレスのデザインをされていることもあり、ビジューや刺繍が丁寧に施された唯一無二なアイテムが揃います。キャッチーな派手さはなくても、上品な装飾感が何よりも魅力。
個人的にはデニムやスラックス、カットソーなどの気負わないアイテムとのコーディネートバランスが可愛いと思っています。EDIT.FOR LULUではお取扱いが始まって1シーズン目なのですが、今季はぐっとアイテム幅が広がります。アイテムそのものはもちろんですが、ビジュアルを含めどんな世界観が観られるのかとても楽しみです。

NOHRA
https://www.instagram.com/nohra.nohra.nohra/

nonnotte — 小谷 雄太 / スタイリスト

2023年秋冬にスタートした東京発のブランドです。初めて見たとき、抑制されたミニマルさの中にも強い個性が宿っていると感じました。「品の良さとデイリーユースの両立」を軸に、長年のテキスタイル開発で培った知識を生かした独自の素材は、触れた瞬間に深さが伝わります。中でもヘビーブロードやバランス天竺といった象徴的な素材は、ミニマルなシルエットに確かな存在感を宿し、日常のスタイルに静かな強さをもたらします。過度な主張をせず佇まいに寄り添う服作りは、今の空気感にとてもフィットしていて、個人的にも注目しているブランドです。

nonnotte
https://www.instagram.com/nonnotte_official/

Ntrul — 橋本 麻由 / Valentine デザイナー

個人的にも親しくしているスタイリストのRyojiくん、モデルでフォトグラファーのMohamedくんが手がけるDISSONANCEのオリジナルライン。以前からDISSONANCEには足を運んでおり、彼らが織りなすクリーンでありながら遊び心を感じさせるセレクトとクリエイションに魅了されていました。メンズがメインのブランドですが、昨年の秋頃に開催されたインショップイベントでは、ウィメンズも着られるサイズが!シンプルだけれど気の利いたディティールのシャツとネクタイを迷わず購入。無類の服好きである二人が、今後どのようなワークを繰り広げていくのか楽しみにしています。

Ntrul
https://www.instagram.com/ntrul/

NUMBER (N)INE by Takahiro Miyashita — Sota / モデル

宮下貴裕さんがご本人名義でブランドを再始動。きっと楽しみじゃない人はいないと思います。今後の展開が待ちきれません。

NUMBER (N)INE by Takahiro Miyashita
https://www.instagram.com/numberninebytakahiromiyashita/

OHROHEE — takashi sekiya / スタイリスト

 

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ブランド名の<OHROHEE(オロヒー)>は、韓国語で本質の姿そのままを意味する「O-ROT-EE」と希(希う)を意味する「HEE」を合わせた造語が由来になっています。「朝鮮と和洋折衷」のデザインが特徴的で、デザイナーのパク・ソンヒさんの独自の感性によって服そのものの本質を追求しているところに惹かれています。ルックやその他のクリエイティブにもブランドの美学を感じ、これからどのような洋服を創り出していくのかとても楽しみです。過去にメンズウェアを手がけていたこともあるためテーラーの要素も含まれていて、スタイリングアイテムとしてだけでは無く、メンズから見てもリアルクローズとしても魅力的。「いつかメンズのコレクションも出してくれないかな?」と密かに期待しています。

OHROHEE
https://www.instagram.com/ohrohee/

OUR LEGACY — 平松 有吾 / 渋谷パルコ 店長

理念・哲学・こだわりの継承こそがファッションブランドにおいて最も大事ということをいつもピュアに思い起こさせてくれるブランド。活動は20年以上に渡り、その要素が先鋭化して原点にどんどん回帰していく姿勢を貫き、世代を超えたファッションを愛する人たちに熱狂を生んでいることが推している理由。今もストックホルムを拠点に置き、自然やコミュニティ、スケートボードカルチャーなどに触れている普段の生活からのインスピレーションで服を作っている姿勢が強く、素材への追求やヴィンテージへのディティールなどに見えにくいこだわりをとても感じます。また、WORKSHOPの活動も決してサスティナビリティなど大上段にかまえたものではなく、<STUSSY(ステューシー)>や<ARMANI(アルマーニ)>など取り組むブランドに最大の敬意を払い、それぞれのブランドのデッドストック生地やアーカイブアイテムを活用して再生産するという「あえて難しいことにチャレンジするなかで、ファッションがもつパワーを引き出す」ことを自然に起こしている。派手なランウェイやコラボレーションでなくても熱量が重要ということをいつも感じさせてくれる。そんな姿勢にコミュニティが生まれるのは必然だし、今日も渋谷パルコ2Fのショップでは、誰かがおしゃべりをしながら洋服を見ているはず。

OUR LEGACY
https://www.instagram.com/ourlegacy/

FASHION
#35. ファッション業界人100名が注目するブランド図鑑 2026
Jan 19, 2026
  • Edit : QUI Editrial Team、Akinori Mukaino(BARK IN STYLE)

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