幸せの記憶を呼び起こす。FACETASM 2021SS コレクションレポート
Aug 11, 2020 - FEATURE
その着想源は、デザイナー落合の4歳になる息子が描いた絵。「幸せの記憶」を表現すべき重要なものとして掲げ、今までになくセンセーショナルな作品に仕上がっている。
新型コロナウイルスの出現、Black Lives Matter運動の広がりなど世界が劇的に変化していく中で、コレクションを見る人に「幸せの記憶」を懐古してほしい —— そんなデザイナーの思いが込められたコレクションは、エモーショナルな空気を纏い、見る人を突き動かす。
ムービーのクリエイティブは注目のクリエイティブチームCEKAIが担当し、ブランドのメッセージを表現。
真っ黒な地下駐車場からスタートし、最後には東京の大空が映し出され、まるで今の混沌とした世の中から希望の満ちた未来へと向かうポジティブなメッセージが感じられる。
コレクションでは、デザイナーの落合が以前から興味を持っていたという海外の暴徒化したサッカーファン「フーリガン」や「カジュアルズ」のファッションから着想を得たコート、マフラーなどのアイテムや、70〜80年代のUKスタイルを異素材やカラーリングにより現代仕様にアップデートしたトレンチコートが目を惹く。
日本が誇るデニムブランド「BEYONDEXX」、アメリカロサンゼルスを拠点に活動するアイウェアブランド「AKILA」とのコラボレーションアイテムも登場した。
そして、このシーズンを語る上で欠かせないのは、デザイナー落合の息子のイラストがプリントされたアイテムだ。チャーミングなイラストがプリントされたアイテムは、スタイリングに遊びや柔らかさをプラスし、着る人だけでなく、見る人の心をも揺さぶるだろう。
- Writer : Yukako Musha
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