グランマのクローゼットから教わったこと

時間って、本当にあっという間に過ぎていく。わたしのモデル歴も15年が経とうとしています。海外での活動を視野に入れた駆け出しの頃は、飛行機に乗ることも、電車やバスを乗り継ぐことも、時にはお水を買うことでさえ、母国のリトアニア語では全く通用しませんでした。でもいまは、スマホとwi-fiさえあれば大半のことが解決できる。距離や時差だってあまり関係なくて、たくさんのひとが“この瞬間”に、息をするような速さで、ありとあらゆる情報をくれますよね。最近では同世代のモデル仲間から「サウレ、15年の間にどんな変化があった？」と聞かれることも増えてきたけれど、実際のところ変わり続けたのは環境で、わたし自身はそこまで変わっていないような気もするんです。

学びや成長はありました、もちろん。いろんなひとに支えられてきましたしね。……ただ、いいたいのは、「時間の経過とともに変化があるべき」と思い込まなくても大丈夫ということ。わたしには大好きなグランマがいるんですが、彼女はわたしが物心ついた頃から、いろんなお洋服やアクセサリー、メイク道具で遊んでくれました。年代モノもいっぱいあったかな。でも、それがおばあちゃんっぽいとかオールドファッションとか、ネガティブに感じたことは一度もなくって。むしろ、“古きよき”モノの美しさや価値、不変的なスタイルを貫く尊さを信じられるようになったんです。「流行は廃れても、スタイルは永遠」という言葉って本当にその通りだと……共感しますね。

わたしはこれからも、グランマのクローゼットの世界のような“時代や流行にとらわれない美しさ”を体現していきたい。そうすればきっと、お仕事で身につける商品———お洋服や小物の本質的な美しさを、よりクリアに引き立てられると思うんです。そのためには、心身ともにしなやかでヘルシーな状態でいること。毎日の体調や食事・運動・睡眠、オフの日のスケジュール管理も軽視しないことが肝心ですね。当たり前のことかもしれないけれど、キャリアのなかで培った矜持を慢心と履き違えないよう、いつも自分にいい聞かせています。なんだかそれって、わたしが“不滅にスイート”であり続けるための誓いのような呪文かも。今日も、15年後も、50年後もきっと。そんなわたしがいると思います。

Saule’s Styling

女性らしいボディラインが映える女優風のスリットドレス。黒は知的でシャープで、フェミニンだけど媚びない印象に仕上げてくれる大好きな色です。

DRESS 〈MARINE SERRE〉
BAG 〈Rabanne〉
伊勢丹新宿店 本館3階 リ・スタイル
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SHOES（model’s own）

カラフルな配色のショート丈セーターをメインに、ちょっぴり肌見せつつもデニムパンツでカジュアル&コンフォートに。グランマも「可愛い！」って褒めてくれる気がします。

SWEATER 〈Molly Goddard〉
PANTS 〈Rabanne〉
伊勢丹新宿店 本館3階 リ・スタイル
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SHOES 〈CHARLES & KEITH〉（CHARLES & KEITH JAPAN）

肌なじみのいいキャメルトーンで統一したクラシックコーデ。ジラフ柄で遊び心をきかせつつ、かっちりめのトレンチコートで上品かつスマートにスタイリングしました。

COAT 〈HYKE〉
SWEATER 〈GANNI〉
PANTS 〈Mame Kurogouchi〉
伊勢丹新宿店 本館3階 リ・スタイル
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SHOES 〈CHARLES & KEITH〉（CHARLES & KEITH JAPAN）

Saule Silinyte（サウレ・シリナイテ）
Place of birth : Lithuania, Vilnius
Height : 173cm

試着室に何着も持ち込んで撮影スタッフを困らせたくらい（笑）、〈リ・スタイル〉には素敵なお洋服がたくさんありました。いつもなら「撮影は、わたしのショーではない」というスタンスありきで臨みますが、この企画では自分自身を解放しながら表現できて、改めて「わたしって、ファッションが大好きなんだな」と実感しました。これからもどんなアイテムが店頭に並ぶのか……とても楽しみです。

Saule’s Instagram
Donna Models Instagram

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伊勢丹新宿店 本館3階 リ・スタイル

公式ウェブサイト
公式オンラインストア
Instagram
※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。

FASHION

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Dec 15, 2023