創業から受け継がれる、しなやかさの価値——BOTTEGA VENETAの「ヴェネタ」バッグ|QUI編集部が惹かれたもの
1970年代に生まれた“しなやかさ”を受け継ぐ「ヴェネタ」バッグ
<BOTTEGA VENETA>の「ヴェネタ」バッグの原点は、1970年代に共同創業者レンツォ・ゼンジアーロが手がけたサックバッグにある。
当時のハンドバッグは、形を美しく保つことを前提に、芯材でフォルムを固定する硬い作りが主流だった。そうした背景のなかで<BOTTEGA VENETA>は、革を細く裁断して編み込むことで、身体の動きに寄り添うしなやかなバッグを生み出すという発想にたどり着く。
誕生した「イントレチャート」は、細いレザーを編み上げることで面としての強度を確保しながら、柔らかなフォルムを成立させる技法だ。手にしたときに自然と身体に沿う感覚は、編み構造そのものから生まれている。
強さと柔らかさを同時に実現する仕組みには、素材の扱い方と設計の工夫が結びつき、ブランドの核となる発想が表れている。
2002年に再解釈された「ヴェネタ」は、この考え方を受け継ぎながらブランドを象徴するモデルとして定着した。以降もアップデートを重ねながら、本質は現在まで丁寧に受け継がれている。
2026年サマーコレクションで見せた、フォルムと質感の再構築
2026年サマーコレクションでは、ルイーズ・トロッターがアイコンバッグに新たな解釈を加えた。
特徴的なのは幅1.2cmのパディングを施したイントレチャート。ナッパレザーを編み込むことで、しなやかさを保ちながら立体的でふっくらとした質感へと進化している。視覚的なボリュームとともに、触れたときの柔らかさや奥行きが印象として残る仕上がりだ。
内装には軽量なラムスキンを採用し、外装との質感にも統一感を持たせている。さらに、手に馴染むレザーハンドルやスムーズなジップクロージャーなど、日常での扱いやすさにも配慮が行き届いている。
デザインと機能が自然に結びつき、使用シーンまで含めて完成度を高めている点に、今回のアップデートの意義が見て取れる。
4種類のスケールで展開、多彩な表情を見せる「ヴェネタ」バッグ
「ヴェネタ」バッグは、マキシからベイビーまでの4サイズで展開。
サイズの違いによってフォルムの見え方や持ち方のバランスが変わり、スタイリングの中での役割も自然と変化していく。身体に沿わせて持つ軽やかな印象から、装いの主役として存在感を際立たせる使い方まで、スケールごとに異なる魅力が引き出されている。
同じ構造を基盤にしながらも、それぞれが独立したプロダクトとして成立している点も見逃せない。
マキシ ヴェネタ
H39 × W59 × D6 cm
1,397,000円
ヴェネタ
H28 × W44 × D5 cm
847,000円
スモール ヴェネタ
H24 × W35 × D5 cm
654,500円
ベイビー ヴェネタ
H16 × W25 × D5 cm
478,500円
ベイビー ヴェネタ
H16 × W25 × D5 cm
924,000円
なぜ今、QUI編集部は「ヴェネタ」バッグに惹かれるのか

「ヴェネタ」バッグの魅力は、手に取った瞬間から使い続ける時間の中で、少しずつ実感として積み重なっていくところにある。
イントレチャートによる柔らかさは、持つ人の動きに寄り添いながら形を変え、使うほどに身体に馴染む。そして時間の経過とともに、素材の質感やつくりの精度が感覚として深まっていく。
トレンドや視覚的な印象が強く意識される現在においても、体感を通じて価値が深まるプロダクトは、静かな存在感を放つ。
「ヴェネタ」バッグは、創業時に生まれた発想を起点に、時代に合わせて更新を重ねてきた。そして2026年、しなやかさという価値は新たな質感とともに、現代のプロダクトとして生まれ変わっている。
受け継がれてきたのは形ではなく、しなやかさという価値そのものだ。
BOTTEGA VENETA
Website:https://www.bottegaveneta.com
- Edit : Yukako Musha(QUI)








