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ベルリン徒然日記 -Vol. 2 -|24-25秋冬 ベルリン・ファッション・ウィーク

Mar 9, 2024
初めての参加となるベルリン・ファッションウィーク24-25秋冬も折り返しです。
初めて来たベルリンで感じた特徴は、参加者が皆、オープンマインドで自由、セクシャルマイノリティにもずば抜けて開放的であること。精神面での先進性を感じる瞬間が多かったです。vol2では、3日目以降のベルリン・ファッションウィークの様子をブログ形式でご紹介。

ベルリン徒然日記 -Vol. 2 -|24-25秋冬 ベルリン・ファッション・ウィーク

Mar 9, 2024 - FASHION
初めての参加となるベルリン・ファッションウィーク24-25秋冬も折り返しです。
初めて来たベルリンで感じた特徴は、参加者が皆、オープンマインドで自由、セクシャルマイノリティにもずば抜けて開放的であること。精神面での先進性を感じる瞬間が多かったです。vol2では、3日目以降のベルリン・ファッションウィークの様子をブログ形式でご紹介。

少し昨日よりも肌寒い本日は<PLNGNS(プラングネス)>より、スタートです。
会場は初日にも訪れたプレッセカフェ。ビタミンCの飲料水を貰って着席。

ウクライナ初のこのブランドも、リサイクルや持続の可能性を謳ったコレクションを発表。

靴や衣類のリサイクルを通じて新しくてユニークなものがどのように生み出されるかをショーピースを通じて提案していました。

古いスニーカーやさまざまな古着アイテムが、複雑なカット構造で印象的な新しい靴、ジャケット、パンツに生まれ変わっており、発色の豊かさから“着ることができるアート”のようにも感じました。

ここまでの各国のコレクションを見ても、再利用やリサイクルといったテーマは少なからずどのブランドも課題にしている強いテーマだと思います。

次に向かうのは<Danny Reinke(ダニーハインケ)>のショー。

会場はメルセデスベンツアリーナの横にある、コンサート会場。
今回初参加のブランドですが、会場は大混雑。その期待ぶりが伺えます。

真っ暗な会場内には今回のインビテーションにも使用されていた大きくて特殊な形のイメージがモニターに映し出されており、真ん中にはポツンと大きなキングベットが…!?

ショーが始まると、パジャマスタイルのモデルがランウェイを歩き始めたと思うと、いきなりベッドに寝転び寝始めたので会場はどよめき。次の瞬間、被りの布団がコートに様変わり、と気づいたら1つのルックになってました。

圧倒された面白いオープニングの演出と共に、ショーがスタートし続々とルックが登場。

今回の初コレクションはデザイナー本人の中にある経験、憧れ、特別な瞬間に体験した感情や思考、好奇心からインスピレーションを受けたものが登場。ターコイズと赤やピンクとオレンジといったカラーコントラストの遊びも多く楽しいショーでした。

さぁ、お次は<GLUCK(グリュック)>のショーへと向かいます。
公式のシャトルバスに乗り込み、向かうは「nhow Hotel」。

ベルリンの壁の歴史を終える「The Wall Museum」の近くのホテルが会場です。

着席し、ショーが始まるのを待つ間、お隣の席のカメラマンと仲良くなり色々と情報交換。現地のおすすめのお店を教えていただきました。

<GLUCK>のショーは、今回ベルリンで見てきたよりエンタメ要素が強く、パフォーマンスが楽しいショーでした。ウクライナ発のこのブランドはウクライナ語で「幻覚」という意味を持つそうです。

とにかく独自の世界観を貫き通したショーピースは約20種類。
最後に登場したデザイナー本人が夢から覚める演出も楽しかったです。

せっかく近くまで来たので「The Wall Museum」にも寄り道。

小さい博物館ですが、ベルリンの壁の歴史を余す事なく、映像や実際の音声を含め観ることができます。

そのベルリンの壁は博物館沿いから1.3キロにもわたって残されております。
それがイーストサイドギャラリー。シュプレー川沿いに築かれており、取り壊されることなく、そのまま残されています。壁がいかに街を切り裂いていたかを実感することもできる、ぜひ訪れてほしい観光スポットの1つです。

このドイツのジェンダーや人種に関するの先進性も、ここから来ているところもあり、ファッションにも通ずる歴史的背景を知ることは色んな側面で大事だと実感させられました。そんな事を歩きながら触れることができるのは本当にありがたい事だなと思いながらこの日は終了。

翌朝、本日は数件お邪魔した後、移動のためチェックアウトを済ませ<AVENIR(アヴニール)>ショー
会場へ向かいます。

会場はイベントスペースの「Kuhlhaus」で行われます。
今回のショー「S W E A T」では差し迫った地球温暖化の課題に取り組み、そこから生じるファッションニーズを探る事をコンセプトに開催。


環境保護対策の緊急性を伝えたいデザイナーの思いが、リサイクルとアップサイクルを基本にコレクションへと落とし込まれ、順に出てくるピースも涼し色合いから暖かい変わっていくショー進行で、それはまるで温度や気温、移り変わる地球の温暖化を表現しているようでした。

次は今回のベルリンファッションウイークで最後の参加となる<LD-13(エルディー13)>
会場はベルリンステーションの駅構内の建物内のスペースで行われます。

有名なパーソンズ・スクール・オブ・デザイン卒のデザイナーが創る男女兼用のコレクションになります。会場内には大きなチェロがセッティングされ。優雅な演奏と共にショーがスタート。

赤と黒と白で統一されたシックなコレクション。
フワフワのモヘアを使用した彫刻のようなショルダーケープなどシンプルながらにも特徴的なディティールな物が多く、中でもラストルックの手の形をしたニットが印象的でした。

今回初参加にも関わらず、短期間でたくさんのショーに参加させていただきました。
ベルリンはとてもオープンマインドで自由、セクシャルマイノリティにもずば抜けて開放的で精神面でも先進性を感じることができたベルリン・ファッションウィークでもありました。

 

前編はこちら

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ベルリン徒然日記 -Vol. 1 -|24-25秋冬 ベルリン・ファッション・ウィーク
Mar 09, 2024
  • text : Tetsu Charles Kawamoto

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