デザイナーに取材!ファッションメディアやショップが注目する<Ans Dotsloevner>の24春夏コレクション
デザイナーの百瀬華乃が2021年にブランドを設立。ブランドコンセプトは「自分に正直に、子供のような純粋な心で自分にも服にも嘘をつかずに作ること。素直な気持ちと、ときめきの心を大切にすること」。自身の幼い頃の記憶、ときめきや憧れをクリエイションのベースにしたコレクションを発表している。
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@ansdotsloevner
24春夏コレクションではブランド名の頭文字をとった「ADL」のロゴが背面に大きくプリントされたタンクトップやバルーンシルエットが特徴のフーディー、膝丈スウェット地のパンツなどなバリエーションも豊富。
バッグポケット付近にラインストーンでロゴを描いたローライズパンツ、ファーストシーズンから継続しアイコンにもなっている耳バッグはハート柄にバージョンアップ。
<Ans Dotsloevner>の代名詞とも呼べるバラのビスチェに新色のシルバーが登場。光沢感のあるハイネックタンクトップはホワイトとグレーの2色展開。デッドストックのラメ入デニムのワンピースやワイドなプリーツが存在感を放つスカートなど、ラインナップも拡充されている。
ファーストシーズンと比べて配色もシルエットも削ぎ落とされた潔さを感じ、モデルの表情もどこか冷静でクールな印象を漂わせる。そこにはどんなデザイナーの意図があるのだろうか。
百瀬華乃にインタビュー
コレクションコンセプトからブランド立ち上げの経緯、服作りにおいて大切にしていることなどをデザイナーの百瀬華乃に聞いた。
まずは2024春夏コレクションのテーマを教えてください。
百瀬氏:「クールなようで、実は心の中では可愛いものにときめいている」。今回のコレクションはそんな人物像がテーマになっています。私が幼い頃に描いたデザイン画を久しぶりに目にしたのですが、そこから今回の製作がスタートしました。「子供のように純粋な気持ちで、好きなものを通して服を作りたい」、「自分にも服にも嘘のないコレクションを作りたい」そんな思いがありました。
何事にも素直な気持ちやときめきを持つことが私にとってはとても大切なことで、好きなものは子どもの頃から大きく変わっていないことに気がついたんです。幼い頃に好きだった服も遊んだ人形も、すべて今回のコレクションの題材となっています。
子供の頃の服や人形といった題材は具体的にはどのように反映されているのでしょうか?
百瀬氏:例えば、子供の頃に遊んでいた人形の洋服はどれもベルクロテープで着脱させていました。そこから着想を得てタンクトップの背面には大きなベルクロテープをつけています。
このデニムワンピースも側面にベルクロテープをつけていて、上の方だけテープで留めるとAラインを生み出すことができます。着脱のしやすさだけでなく、シルエットの変化を楽しめるのも特徴です。
幼い頃からファッションやデザインに興味があったのでしょうか?
百瀬氏:小学生の頃から興味がありましたね。漫画から大きな影響を受け、自分でも洋服を作りたいとデザイン画を描いていました。そのデザイン画を元に、父親がサンプルを一着作ってくれたこともあって、その頃からデザイナーを目指し始めました。
毎シーズンのコレクションのベースになっているものは?
百瀬氏:子供の頃も今も好きなものは根本的に変わっていない、そういったところから創作を広げていくのは24春夏コレクションでも変わりません。シグネチャーアイテムの薔薇のビスチェも、私が幼い頃から憧れていた母親のウェディングドレスの装飾をデザインに取り入れています。
今後も揺るがないであろうクリエイションに対する姿勢と目標を教えてください。
百瀬氏:素直な気持ちで自分にも服にも嘘をつかずに作ること、それはこれからも揺るぎません。今後の目標は<Ans Dotsloevner>を海外に広めていくことです。
幼い頃から大切に愛し続けているものをベースに自らの瞬間的な感性をのせたクリエイション。パーソナルな題材をファッションとして見事に昇華させていく<Ans Dotsloevner>から、今後も目が離せない。