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FASHION

VEINの魅力をプロの視点から読み解く|ファッションのミカタ # 12

Feb 22, 2025
あるブランドを好きな理由として圧倒的に多いのが「デザイン」や「スタイリング」という意見。
しかし見た目は魅力を構成するひとつの要素でしかなく、ブランドそのものの美学を語るときには様々な捉え方が存在する。「ファッションのミカタ」で迫るのはプロならではの角度ある視点。

第12回は<VEIN(ヴェイン)>にフィーチャー。
本企画を通して、新たなファッションのミカタ(楽しみかた)が広がることを願って。

VEINの魅力をプロの視点から読み解く|ファッションのミカタ # 12

Feb 22, 2025 - FASHION
あるブランドを好きな理由として圧倒的に多いのが「デザイン」や「スタイリング」という意見。
しかし見た目は魅力を構成するひとつの要素でしかなく、ブランドそのものの美学を語るときには様々な捉え方が存在する。「ファッションのミカタ」で迫るのはプロならではの角度ある視点。

第12回は<VEIN(ヴェイン)>にフィーチャー。
本企画を通して、新たなファッションのミカタ(楽しみかた)が広がることを願って。

<VEIN(ヴェイン)>ってどんなブランド?

2019年にスタート。デザイナーは<ATTACHMENT(アタッチメント)>も兼務する榎本光希。構造表現主義に着想を得て、新規性よりも現代生活に見出される「一回きり」の価値を探求し、衣服の構造の軽やかなリプレイスを通じてブランドのコミュニティと未視の発見を試みる。2023年春夏以降はショー形式で発表を続けている。

【エディター】山口 達也さん

― 山口さんにとって<VEIN>の魅力とはなんでしょうか?

理非をわきまえた服作りです。ことに、この数シーズン、榎本さん(以下、エノさん)の本音がコレクションに軽やかに浸透している。が、感情だけが先行せず、服そのものに対峙する道理は一貫してみえます。また、裏側的すぎますが、携わるスタッフがとても幸せそうで、楽しんでいる。デザイナーの包容力のある人柄に起因していることは明らかだと思います。

― <VEIN>を知った経緯はなんでしょうか?

前任のプレスの方からご紹介に預かりました。色を選ぶ感覚は、当時と変わらない印象を持っています。

― アートディレクションを担当する上で意識していることを教えてください。

一般的なアートディレクションの仕事とは異なり、デザイナーと継続的に対話をし、様々な時間軸があるため意識することは様々です。ただ、中でもそれが高まるのは、ショーに向かってクリエイティブとプロダクションのスタッフが集結を始める時です。テーマやコンセプトから、エノさんが秘める非言語的な心の機微を、これまでとこれからの事実と、希望的な未来が織り混ざったブランドのストーリーに乗せながら皆さんと共有し、その時点ではまだぼんやりとした「先」を一緒に眺め始めます。

ここでキーになる要素として意識しているのは、一回性、抑制、寛容(コミュニティ)、整合性、自由な選択、そして本音(プライベート)などがあります。言葉にすると観念的ですが、デザイナーがブランドとして意識的に、もしくは個人として無意識的に大切にしているであろうこれらのことは、<VEIN>のデザインや演出面だけでなく、繊細な楽観主義を共有するチームの在り方にも現れていると感じます。自分は、プロフェッショナルなチームの皆さんとコミュニケーションをしながら、テキストやセンテンスなどの言語化も介して、物語が、<VEIN>が志向する「あっちの方」に前進していくための一助をしている感覚です。

― コレクションで印象に残っているものはどれでしょうか?

2024春夏コレクション

ブランドに愛嬌、潔さ、気楽さが加わった。この次のコレクションから、これらが隠れたエッセンスにもなっている気がします。

VEIN 2024SS COLLECTION はこちら

― 私物の<VEIN>とブランドとの印象的なエピソードを教えてください。

トラウザーズ

どこでもコンフォータブル!
<VEIN>との思い出は酷暑の倉庫、大雪の自社ショールーム。ショーの日の天候がなぜか過酷です。これはエノさんのせい。

山口 達也さん
@ta2yayamaguchi

【ショーディレクター】保科路夫さん

― 保科さんにとって<VEIN>の魅力はなんでしょうか?

イメージとビジョンの痕跡を共有できる空気感です。

― <VEIN>を知った経緯はなんでしょうか?

榎本さんが<ATTACHMENT >のデザイナーとしてショーをすることになったのが初めての出会いでした。その後、<VEIN>のブランド名が息子さんの名に由来していることを知り、印象に残りました。

― <VEIN>のショーを作り上げる上で意識していることを教えてください。

それぞれの美学の共有と許容、そして榎本さんの人柄と想いを伝えることです。

― コレクションで印象に残っているものはどれでしょうか?

2025秋冬コレクション

大判のストールやブランケットが好きなもので。

VEIN 2025AW COLLECTION はこちら

保科路夫さん
@hoshinamichio

【フォトグラファー】西川 元基さん

― 西川さんにとって<VEIN>の魅力はなんでしょうか?

一番は着心地です。

― <VEIN>を知った経緯はなんでしょうか?

Sakas PRの長坂さんのご紹介でブランドとの親交が深まりました。

― <VEIN>を撮影する上で意識していることを教えてください。

毎シーズンのテーマをもとに視覚的に『ドキッとする』要素を感じられるように意識しています。

― コレクションで特に印象に残っているのはどれでしょうか?

2023春夏コレクション

自分の作品がデザインに採用されたこのルックが好きです。

VEIN 2023SS COLLECTION はこちら

― 私物の<VEIN>とブランドとの印象的なエピソードを教えてください。

ショーの時にキャンペーンフォトも含めて撮影してるので、毎回印象的な思い出が盛りだくさんです。

西川 元基さん
@genkinishikawa

【スタイリスト】髙田 勇人さん

― 髙田さんにとって<VEIN>の魅力はなんでしょうか?

真面目に遊んでいるところです。

― <VEIN>を知った経緯はなんでしょうか?

デザイナーのエノとはブランドを立ち上げる以前から付き合いがあったのでよく話を聞いていました。

― <VEIN>をスタイリングをする上で意識していることを教えてください。

ブランドが築いてきた普遍的なテーマ、シーズン毎に表現したいものと<VEIN>らしさを合わせることです。

― コレクションで特に印象に残っているのはどれでしょうか?

2024秋冬コレクション

このシーズンのテーマとやりたかったことがわかりやすく表現されているからです。

VEIN 2024AW COLLECTION はこちら

― 私物の<VEIN>とブランドとの印象的なエピソードを教えてください。

2021春夏のジャケット

セットアップで着ることが多いのですが、どこのブランドか聞かれることが多いです。
印象的なエピソードは原宿のオフィスで行われた2024秋冬コレクションの時の大雪。とてもエモーショナルな瞬間でした。また、毎回ショーを運営する度にチームの仲の良さを感じます。

髙田 勇人さん
@hayato_takada

【PR】加藤  拓さん

― 加藤さんにとって<VEIN>の魅力とはなんでしょうか?

デザインと着心地の良さです。

― PRするに至った経緯はなんでしょうか?

<VEIN> が持つ世界観やデザインが好きで、その魅力を多くの人々に伝えたいと思ったことがきっかけです。

― PRする上で意識していることを教えてください。

個性を大切にしつつ、シンプルに伝えることを意識しています。

― コレクションで印象に残っているものはどれでしょうか?

2024秋冬コレクション

ショールームで行われた2024秋冬コレクションは、小規模な会場だったので客席のすぐ横をモデルが歩き、洋服のディテールが細かく伝わる構成だったのが印象的でした。颯爽と歩くモデルの迫力も記憶に残っています。

VEIN 2024AW COLLECTION はこちら

― 私物の<VEIN>とブランドとの印象的なエピソードを教えてください。

2024秋冬のセットアップ

パンツは気に入りすぎて色違いでもう1本購入しました。

加藤  拓さん
@takukato_sty


 

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TSTSの魅力をプロの視点から読み解く|ファッションのミカタ # 11
Oct 18, 2024
  • Edit : Miwa Sato(QUI)

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