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NICENESSの魅力をプロの視点から読み解く|ファッションのミカタ # 10

Aug 16, 2024
あるブランドを好きな理由として圧倒的に多いのが「デザイン」や「スタイリング」という意見。
しかし見た目は魅力を構成するひとつの要素でしかなく、ブランドそのものの美学を語るときには様々な捉え方が存在する。「ファッションのミカタ」で迫るのはプロならではの角度ある視点。

第10回は<NICENESS(ナイスネス)>にフィーチャー。
本企画を通して、新たなファッションのミカタ(楽しみかた)が広がることを願って。

NICENESSの魅力をプロの視点から読み解く|ファッションのミカタ # 10

Aug 16, 2024 - FASHION
あるブランドを好きな理由として圧倒的に多いのが「デザイン」や「スタイリング」という意見。
しかし見た目は魅力を構成するひとつの要素でしかなく、ブランドそのものの美学を語るときには様々な捉え方が存在する。「ファッションのミカタ」で迫るのはプロならではの角度ある視点。

第10回は<NICENESS(ナイスネス)>にフィーチャー。
本企画を通して、新たなファッションのミカタ(楽しみかた)が広がることを願って。

<NICENESS(ナイスネス)>ってどんなブランド? 

デザイナーの郷 裕一は、国内の服飾専門学校にて服作りを学び、卒業後は三宅デザイン事務所に入社。国内外で服作りを経験したのち、2017年に自身の趣向を強く反映させた<NICENESS(ナイスネス)>を立ち上げる。コンセプトは、「イイものはイイ=Just good is good」。国内のセレクトショップを中心に、スタイルが確立されたハイセンスな層からも注目が集まっている。

【セールス】高橋 友樹さん

― 高橋さんにとって<NICENESS>の魅力はなんでしょうか?

<NICENESS>にしかできないクリエーションを行うところです。

― <NICENESS>を知った経緯はなんでしょうか?

ELIGHT Inc.に入社する前に行った2019春夏の展示会です。

<NICENESS>を提案する上で意識していることを教えてください。

<NICENESS>の商品にはデザインや素材をはじめ、製作過程の全てに多くの驚きと感動が含まれています。それを一番感じたのは、初めてセールスとして展示会に立った2021秋冬シーズンでした。特にオーバーマリンコートの商品説明はこだわり抜かれた生地の詳細からデザインソースになったダッフルコートを研究、解体する様子までかなりの文章量で細かく記されていて、歴史あるアイテムの輪郭は残しながらも、進化を体現する洋服に気分が高揚したのを覚えています。お客様をご案内する際にも、こうした自分が感じた素直な驚きや感動、そして高揚感と共に商品の説明を行なうよう心がけています。

― コレクションで特に印象に残っているものはどれでしょうか?

2022秋冬コレクション

NICENESS>の記念すべき10シーズン目のコレクションで、これまでに比べて型数が大幅に増え、全てが主役のようなパワーのあるアイテムが目白押しとなっていました。展示会場にはオリジナルのピンズが入ったガチャガチャが配置されたり、祝祭感のある雰囲気がとても心地よくて印象に残っています。特に好きなルックはシーズンの節目に英国で撮影されたキャンペーンルック、”Journy to Midlands by piczo”1ルックです。音響彫刻の「Singing Ringing Tree」とケープを着用したモデルが写された一枚に圧倒されました。

NICENESS 2022AW CAMPEIGN VISUAL はこちらから

― 高橋さんの私物の<NICENESS>について教えてください。

2022秋冬M65ジャケット

所持量もお気に入りも数え切れない程あるのですが、特に気に入っているのは2022秋冬のコートです。デザイン、色味、素材、ギミックの全てが<NICENESS>でしか成し得ないアイテムです。

ELIGHT Inc.
@elight.jp

【UNITED ARROWS 顧問】栗野 宏文さん

― 栗野さんにとって<NICENESS>の魅力はなんでしょうか?

オリジナルであること、メンズ衣服の様々なルーツを研究しつつ“復刻”や“再現”以上のモノを常に目指していることです。

― <NICENESS>を知った至った経緯はなんでしょうか?

ELIGHT Inc.のショールームで数年前にサンプルを見たのがきっかけです。

― <NICENESS>を着る上で意識する点などはありますか?

<NICENESS>を着る自分自身も“オリジナル”であろうとすることです。アメリカンとか80’sとか…そういったカテゴリー分けから解放し、自由に着こなしを楽しみます。

― コレクションで特に印象に残っているのはどれでしょうか?

2024春夏コレクション

インドで製作された生地やアイテムがユニークで印象に残っています。またマルチストライプのシャツも好きです。

NICENESS 2024SS CAMPEIGN VISUAL はこちらから

― 栗野さんの私物の<NICENESS>について教えてください。

2024春夏のウエスタンシャツ

生地(プリント)がユニークで、ウエスタンシャツの型なのにオープンカラーであるところが気に入っています。

栗野 宏文さん
@kurino_san.dst

【フォトグラファー】Piczoさん

― Piczoさんにとって<NICENESS>の魅力はなんでしょうか?

ディテールです。

― <NICENESS>を知った至った経緯はなんでしょうか?

<NICENESS>チームから連絡がきたりして知りました。

― <NECENESS>の撮影する上で意識する点などはありますか?

ドキュメント性は1番に意識しています。以前、車一台でイギリスの各地を服と共に巡るという試みをしたのですが、その時から<NICENESS>のビジュアル制作のスタイルは変わっていません。

― コレクションで特に印象に残っているのはどれでしょうか?

2022秋冬コレクション

色々巡ったのですが、宇宙をテーマにした時が面白かったです。

NICENESS 2022AW CAMPEIGN VISUAL はこちらから

― Piczoさんの私物の<NICENESS>について教えてください。

ニット

諸事情によりサイズが全部オーバーになってしまったので、今手元にある一着がこれです(笑)。

Piczoさん
@picpicpiczo

【IDEAL オーナー】橋場 英太郎さん

― 橋場さんにとって<NICENESS>の魅力はなんでしょうか?

ナイスなところです。

― <NICENESSをバイイングするに至った経緯はなんでしょうか?

他店舗との違いを出せるブランドを探している時に<NICENESS>を見つけました。インポートだと思っていましたが、日本人が作る服だと知り展示会にお邪魔したのですが、レベルが高すぎて一旦引き返した思い出があります。(笑)それから<NICENESS>を取り扱うために「IDEAL」のセレクトを編集し、翌年に決死の覚悟で買い付けました。

― <NECENESS>を買い付ける上で意識する点などはありますか?

<NICENESS>は、単に過去のスタイルを復刻するのではなく、遺物の背景や歴史を深く理解することで時代や国境を超えた新しいデザインを創造するブランドです。バイヤーとしてもその価値を理解し、正しく評価するために、本を読んだり文化芸術に触れる機会を増やしたりして、より深い知識と感性を身につけるようにしています。

― コレクションで特に印象に残っているものはどれでしょうか?

2021秋冬コレクション

リバーシブルのキルティングベストが特に印象的です。あらゆる意味でこんなものを創れるブランドは他に無いと思いますし、近年ファッションが忘れかけている夢と情熱が詰まっていると感じます。

NICENESS 2021AW COLLECTION はこちらから

― 橋場さんの私物の<NICENESS>について教えてください。


2020秋冬のシルクシャツ

仕事柄たくさん持っていますが、強いて紹介するならこのシルクシャツです。

IDEAL
DIALOGUE @dialogue_ideal_
GATHERING @gathering_ideal
ENSEMBLE @ensemble_ideal_
FLAIR @flair_ideal

【forme デザイナー】小島 明洋さん

― 小島さんにとって<NICENESS>の魅力はなんでしょうか?

同じような服はもう出てこないんじゃないか、と思わされるところです。そういった意味では、新品なのに古着と同じような物欲を刺激されます。

― <NICENESSを知った経緯はなんでしょうか?

共通の取引先である、「Eins&Zweiの平山さんが着ていたことがきっかけです。

― <NICENESS>を見る上で意識する点などはありますか?

<NICENESS>でしか作れないものに目がいきます。特にリバーシブルアイテムはいつもクオリティが高く、作りやアイデアを見るのが楽しいです。またレザーのアイテムも多いので、作りや素材面で自分の背景と照らし合わせて見てしまったりします。後述のCASHは、3年前に「自分がレザーで作るなら」という興味から郷さんにパターンなどをお借りして、シュリンクしたベビーカーフにブルーとオレンジのシャケ革を組み合わせた提案をしたのですが、環境が整わず未だ完成していません。

― コレクションで特に印象に残っているものはどれでしょうか?

2018春夏コレクション

過去のルックを見返す中で、2018春夏のこちらが気になりました。スタイリングやアイテム自体は最近のルックと比べるととてもシンプルですが、<NICENESS>らしいカラーの組み合わせやワイルドシルクのデニム、リラックスしたサイズ感のレザーのカーコートなど、なんとなく最近の<NICENESS>の洋服にも通づる部分があり、ブランドらしさが感じられました。

NICENESS 2018SS COLLECTION はこちらから

― 小島さんの私物の<NICENESS>について教えてください。

CASH

普段よく着用しているものとしてCASHを選びました。シルクとポリエステル混合素材のコーチジャケットに、マリアケントの2色テープを配したもの。手軽に羽織れるリラックス感と、ちょっとクセのあるディテールとカラーの組み合わせが今の自分にはちょうどよく感じています。

forme
@forme_official

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