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ART/DESIGN

ロー エスリッジの写真展──シャネルのレガシーが紡ぐ幻想的ヴィジュアル

Feb 19, 2026
シャネル・ネクサス・ホールにて、2026年2月25日(水)から4月18日(土)まで、アメリカ人写真家ロー エスリッジによる写真展「CHANEL HISTORY COLLECTION by ROE ETHRIDGE」が開催される。本展は、シャネルが2025年に創刊した『アーツ & カルチャー マガジン』のために制作されたフォトコラージュシリーズを中心に構成されている。(PHOTO:ジャック リプシッツ作 ココ シャネルの石膏像 1921年 CHANEL サングラス 2002/03年秋冬 プレタポルテ コレクション – パトリモアンヌ・シャネル蔵 ©CHANEL/Roe Ethridge)

ロー エスリッジの写真展──シャネルのレガシーが紡ぐ幻想的ヴィジュアル

Feb 19, 2026 - ART/DESIGN
シャネル・ネクサス・ホールにて、2026年2月25日(水)から4月18日(土)まで、アメリカ人写真家ロー エスリッジによる写真展「CHANEL HISTORY COLLECTION by ROE ETHRIDGE」が開催される。本展は、シャネルが2025年に創刊した『アーツ & カルチャー マガジン』のために制作されたフォトコラージュシリーズを中心に構成されている。(PHOTO:ジャック リプシッツ作 ココ シャネルの石膏像 1921年 CHANEL サングラス 2002/03年秋冬 プレタポルテ コレクション – パトリモアンヌ・シャネル蔵 ©CHANEL/Roe Ethridge)

エスリッジは、これまで10年以上にわたりシャネルと多様な形で協働を重ねてきた。今回彼が挑んだのは、通常は非公開であるパリ・カンボン通り31番地のガブリエル シャネルのアパルトマンと、メゾンのアーカイブ施設「パトリモアンヌ」に所蔵されているオブジェの撮影だ。

展示作品には、ジャック リプシッツによるシャネルの胸像、ピエール ルヴェルディによる『ミシアのための詩』の手稿、サルバドール ダリとガラによるイラスト付きの献辞本、バレエ「三角帽子」のためのパブロ ピカソによるスケッチ、そして2世紀のエジプトの葬儀用マスクなど、貴重なオブジェが写し出されている。それらは現代のプロップ(小道具)と組み合わされ、パリのスタジオで撮影された。被写体に新たな命が吹き込まれたかのような、独創的で幻想的なヴィジュアルが立ち上がっている。

 

ジャン コクトーからガブリエル シャネルへの手紙 1951年 CHANEL ブローチ 1993年春夏 プレタポルテ コレクション – パトリモアンヌ・シャネル蔵 ©CHANEL/Roe Ethridge ©Adagp/Comité Cocteau, Paris, 2025

セム作 ガブリエル シャネルとボーイ カペルのドローイング 1913年 - パトリモアンヌ・シャネル蔵
©CHANEL/Roe Ethridge

エジプトの葬儀用マスク 2世紀-ガブリエル シャネルのアパルトマン(カン
ボン通り31番地)蔵 CHANEL パールネックレスとカメリア 1990年代 - パトリモアンヌ・シャネル蔵 ©CHANEL/Roe Ethridge

クリスタルのフラワーブーケ(製作ゴッサンス) 20世紀-ガブリエル シャネルのアパルトマン(カンボン通り31番地)蔵 CHANEL 麦の穂のブローチ(製作ゴッサンス) 1960年代 CHANEL ペタンクボール 2010年春夏 プレタポルテ コレクション-パトリモアンヌ・シャネル蔵 ©CHANEL/Roe Ethridge

CHANEL N°5 1924年 - パトリモアンヌ・シャネル蔵 ©CHANEL/Roe Ethridge

CHANEL ブローチとイヤリング(製作ゴッサンス) 1960年代デザイン復刻版 - パトリモアンヌ・シャネル蔵 ©CHANEL/Roe Ethridge

 

アートとファッション、記憶と未来。複雑なレイヤーが交差する作品群からは、ガブリエル シャネルが遺した美意識や芸術家たちとの交友が静かに浮かび上がる。写真が捉えたのは、単なる物体ではない。そこに宿る時間、思想、そしてクリエイションの真髄だ。

エスリッジは、ニューヨーク近代美術館、テート・モダン(ロンドン)、ボストン現代美術館など、世界の主要な美術館に作品が収蔵される現代写真家だ。ファッション誌や広告写真で磨かれた手法を、アートの領域へと大胆に横断させ、ファインアートとコマーシャル・フォトグラフィーの境界を軽やかに揺さぶってきた。日常のモチーフや静物を題材に、親しみやすさと違和感が交差する独自の視覚世界を築き上げている。今回の作品群では、そんな実験精神がさらに研ぎ澄まされ、被写体と新たな関係性を生み出しながら、思いがけない物語と驚きを観る者へ届けてくれる。

 

【プロフィール】

©Roe Ethridge

ロー エスリッジ(Roe Ethridge)
1969年、米・フロリダ州マイアミ生まれ。ニューヨークを拠点に活動し、現代アメリカを代表する写真家の一人とされる。キャリア初期よりファッション誌や広告写真の世界で手腕を磨きながら、ファインアートの領域にも積極的に進出。商業的写真のフォーマットを意識的にずらしながら、日常的なモチーフとスタジオ的演出を融合させる手法で、写真のメディア性そのものに問いを投げかけてきた。
エスリッジの作品は、アンディ・ウォーホルやリー・フリードランダーのような写真の再文脈化に関心を示す系譜に連なりつつ、ポップカルチャーやアメリカ的リアリティを取り込むことで、現代視覚文化に批評的な眼差しを注いでいる。アウトテイクやブレ写真といった“未完成性”を作品化するアプローチも特徴的で、写真と現実、作為と偶然の境界を軽やかに攪乱する。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)、メトロポリタン美術館、ロンドンのテート・モダン、ロサンゼルス・カウンティ美術館、サンフランシスコ近代美術館、グッゲンハイム美術館など、世界の主要美術館に作品が収蔵されているほか、『The New Yorker』『Interview Magazine』『Vogue』『GQ』など多数の媒体でヴィジュアルを発表。Andrew Kreps Gallery(ニューヨーク)、Gagosian(ニューヨーク/ロンドンほか)、greengrassi(ロンドン)、Mai 36 Galerie(チューリッヒ)といった著名ギャラリーにも所属し、アートとファッションの両領域を自在に行き来している。
Instagram:@roeethridge

【開催情報】
展覧会名:CHANEL HISTORY COLLECTION by ROE ETHRIDGE
会期:2026年2月25日(水)ー 4月18日(土)
会場:シャネル・ネクサス・ホール(東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング 4F
開館時間:11:00ー19:00(最終入場18:30)
休館日:なし
入場料:無料・予約不要
主催:シャネル・ネクサス・ホール
URL:https://nexushall.chanel.com/program/2026/roe_ethridge/

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