リトリートのススメ「Toy Stay」– QUI編集部シャルルのホテル体験記
フランスと日本を行き来する生活の中で、改めて感じたのは、日本には「非日常」を楽しめる場所が驚くほど多いということ。観光名所を巡る旅とは違い、心の声に耳を傾け、ゆったりとした時間を味わう。そんな豊かなひとときを過ごせる施設が、全国に増えています。
今回は、新幹線で通り過ぎることはあっても、目的地として降り立つことは意外と少ない姫路で見つけた都会のオアシス「Toy Stay」を訪れました。せわしない日々を抜け出し、都市の中で自分を整えることができる、まったく新しい“リトリート体験”を共有します。
姫路という街で見つけた、都会のオアシス。まずみなさんは姫路というと何を連想しますか?私は恥ずかしながら姫路城、そして新幹線が止まる駅ぐらいでしか知らず中々旅行先としても訪れるタイミングがない場所でした。関西に住んでいる人間ほど、意外と訪れる機会が少ない街のひとつが姫路ではないでしょうか。
新幹線で通り過ぎることはあっても、目的地として訪れる機会は意外と少ない姫路。今回、友人の紹介をきっかけに出会ったのが「TOY STAY」でした。姫路駅からほど近い場所にありながら、一歩足を踏み入れると街の喧騒がふっと遠ざかる。そこには、まるで都会の真ん中に隠されたオアシスのような穏やかな時間が流れています。私にとって旅先の宿は、ただ眠るための場所ではありません。その土地の空気や暮らしに触れ、その街を好きになるきっかけを与えてくれる存在です。
窓の外には姫路の日常の風景が広がり、少し足を延ばせば世界遺産・姫路城へもアクセスできます。白く美しい天守閣は圧倒的な存在感を放ちながらも、どこか街の景色に自然と溶け込んでいるのが印象的でした。
姫路城を散策したあとは、ぜひ地元の食文化にも触れてみたいところです。歴史ある城下町ならではの風情を感じながら地域に根付いたグルメを味わうと、姫路という街の奥深い魅力がより身近に感じられます。今回、特に印象に残ったのが「姫路おでん」。生姜醤油でいただく独自のスタイルは、関東や関西のおでんとも少し異なり、とても新鮮に感じられました。見慣れた料理でありながら、新たな発見がある。こうした体験こそ、旅の醍醐味なのかもしれません。
夜になると街は少しずつ静けさを取り戻し、宿へと戻ります。大都市ほど慌ただしくなく、かといって地方都市ほど不便でもない。姫路には、そんな絶妙な心地よさがあります。観光地としての魅力はもちろんですが、実際に歩いてみると「また訪れたい」と思わせてくれる街でした。
私は普段、宿での滞在そのものを楽しむ旅が多く、街なかに宿泊することはあまりありません。しかし今回の滞在を通して、地方都市に滞在する旅の新たな魅力を再発見したように感じました。有名な観光地を巡るだけではなく、その街の暮らしや空気を感じながら過ごす時間。そんな旅を求めている方にこそ、この場所を訪れてほしいと思います。
姫路は単なる通過点ではなく、滞在することで見えてくる魅力を持った街です。今回の滞在は、その魅力を改めて実感させてくれるものとなりました。
Merci.
Toy Stay
建築設計事務所が運営する“泊まれるショールーム”「toy stay」。空間の考え方や素材の選択、家具のあり方を、滞在を通して体感できる宿。館内には、光を柔らかく受け止める漆喰の壁、素足で過ごしたくなるカーペット、影や暗がりまで計算された照明計画など、「たくさんの居心地」が散りばめられている。椅子に座る、床に寝転ぶなど、思い思いの姿勢でくつろぎながら、自分のリズムを整える余白の時間を堪能できる。また、宿自体が目的地であると同時に、姫路や播磨の魅力に触れる拠点でもあり、ここでの滞在が旅の体験をさらに深く豊かなものにしてくれる。
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Email:toystay@ts-archi.com
Instagram DM:@toy.stay
- text : Charles Kawamoto(QUI)
- edit : Miwa Sato(QUI)











