自由に生きるためのデザイン|MIZUGASHI 今田安希奈
今回はQUI STOREでの取り扱いを記念して、デザイナー今田安希奈氏にMIZUGASHI誕生のバックボーンを聞いた。
「自由に生きるためのデザイン」を掲げ、2017年にMIZUGASHIをスタート。
空間演出やアクセサリーデザイン、ユニット「赤ちゃんマイク」としての饅頭販売などマルチに活動している。
— MIZUGASHIが持つ唯一無二の世界観、そのルーツは?
小さい頃から絵を描くことが好きだったこともありますが、祖母がパッチワークとトールペイントをやっており、一緒に絵を描いたことが芸術への目覚めでした。
その後広島から武蔵野美術大学空間演出デザイン学科に進学しました。
— ブランドが誕生したきっかけは?
武蔵美術大学のMAU COLLECTIONというショーで、MIZUGASHIの名で作品を発表したことがきっかけです。
夏目漱石の小説の一説を見て気に入った「水菓子」という言葉を使いました。
— 印象に残っている作品は?
去年の卒業制作で発表した作品です。
「家出のすすめ 〜上機嫌な女たち〜」というファッションショー、演劇要素、舞台芸術要素を含めた卒業制作を発表しました。
耳元はMIZUGASHIのアクセサリーで彩られています。
— なぜアクセサリーを?
元々ファッションデザイナーとして働きたいと思い、武蔵野美術大学の空間演出デザイン学科へ進学しました。
大学一年生から古着屋「NEW YORK JOE」で働く中で、小さいお店なのにたくさんの古着が入荷しては売れ、大量の服が循環している現状を目の当たりにして、新しい服を作る意味がわからなくなってしまいました。
そんな中でも何か作りたいと思い、「アートに近いファッション」「手仕事や伝統的な技術を引き継ぐためのファッション」「町工場のように材料を作る過程が明確で持続ができそうなもの」だったら今からでも作れるんじゃないかなと考える中で、アートピースとしてのアクセサリーに行き着きました。
— デザインの着想源は?
旅行先で見たものや見つけたものです。
素材集めやSNSの更新、オンラインストアの発送業務など全ての業務を一人で行っているので全休の日はあまりないですが、全休の日は伊豆などに足を伸ばしています。
— 作品に込められた思いは?
「自由に生きるためのデザイン」というコンセプトには、作っている自分と買ってくれた人、どちらも自由に楽しめるといいなという思いが込められています。
— アーティストとしての展望は?
去年地元の広島で個展を開催し、初めてワークショップを行いました。高校生くらいの方が参加してくださり、若い方に教えたことはとても良い経験になりました。
今は主に自分が作った作品を販売することだけを行っていますが、ゆくゆくはワークショップや美術教育関連の仕事をしたいと考えています。
— あなたにとってファッションとは?
「自己紹介アイテム」「楽しいライフワークになりそうな媒体」だと考えています。