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セレクトショップの次なる視線 | O オーナー 吉田拓

Feb 13, 2024
その名の通り、オーナーやバイヤーの審美眼がフルに発揮される「セレクトショップ」。
トレンドをとらえたブランド、趣味や嗜好性が表れた服、目利きがキャッチした 新世代のデザイナーなど、コンセプトが明確なショップであるほど、 ファッションに対する美意識は店内の品揃えからも一目瞭然だ。そんなショップを訪れるファッションフリークが気にしているのは、 常に新しい刺激を提案してくれるオーナーやバイヤーの次なる動向や関心。
今回は温故知新をショップコンセプトにする「O(オー)」の吉田拓さんにお話を伺った。

セレクトショップの次なる視線 | O オーナー 吉田拓

Feb 13, 2024 - FASHION
その名の通り、オーナーやバイヤーの審美眼がフルに発揮される「セレクトショップ」。
トレンドをとらえたブランド、趣味や嗜好性が表れた服、目利きがキャッチした 新世代のデザイナーなど、コンセプトが明確なショップであるほど、 ファッションに対する美意識は店内の品揃えからも一目瞭然だ。そんなショップを訪れるファッションフリークが気にしているのは、 常に新しい刺激を提案してくれるオーナーやバイヤーの次なる動向や関心。
今回は温故知新をショップコンセプトにする「O(オー)」の吉田拓さんにお話を伺った。
Profile
吉田 拓
O オーナー

高校を卒業後、ファッションの専門学校に進学すると同時に上京。
ショップスタッフを経て、2012年に代官山にセレクトショップ「O」を設立。以降、代官山に3店舗、大阪に2店舗と店舗数を拡大している。

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@takuyoshida

洋服屋での出会いによって初めて将来について考えた

ー Oは代官山にショップをオープンして何年目でしょうか。

自分が28歳の時に立ち上げたので、現在で12年目になります。

ー 吉田さんがセレクトショップをやろうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか。

高校生の頃、放課後になると必ず足を運んでいた洋服屋さんがあったんです。バンドをやっていたので初めてお店に行ったときに楽器を背負っていたら、同じようにバンドをやっていた店長さんに声をかけられたんです。その店長さんからは洋服のこと、音楽のこと、カルチャーのこと、本当にいろいろ学びましたね。

ー ファッションへの興味はその店長さんからの影響が大きかったんですね。

目的がなくてもその洋服屋に通うことが楽しかったですし、居心地も良かった。それまでは将来について考えたこともなかったのですが「自分でもこんなお店をやりたい」って思うようになったんです。それで高校卒業後にファッションについて学ぶ専門学校に進みました。卒業後は古着屋などで働いて、その後日本のブランドのショップスタッフを経て28歳のときに独立しました。

ー ショップを立ち上げるときに「こういうお店にしよう」という方向性はあったのでしょうか。

専門学校のときに「自分がショップをやるならどんなお店を作るか」という授業があって、洋服と音楽とフィギュアが並ぶお店にしたいと答えた記憶があります。自分も年齢を重ねることで考え方もいろいろ変わりましたから、現在の「O」はむしろ専門学校の頃に僕が思い描いていたショップとは真逆の方向性になっているかもしれません(笑)。

新店舗を出すときは環境とのマッチングを大切にする

ー Oをオープンした頃と現在では訪れるお客さんにも変化はあったりしますか。

自分が20代、30代の頃はファッションに対する目線がお客さんと同じだったような気がします。自分も店頭に立っていましたし、お客さんとも頻繁に接していたので、僕が好きだと思ってセレクトしたブランドやアイテムに共感してくださる方が多かったです。今は自分のやることが増えていることもあってお店に顔を出すことも少なくなっています。なので僕の感性をそのまま提案するというよりも「僕はこれが楽しい、新しいと思っていますがどうですか?」という感じのラインナップにシフトしていますね。

ー 代官山にはOの2号店、3号店もありますがラインナップの違いなどはあるのでしょうか。

多少は変えていますが別店舗という考えはなくて、単純に本店が1階で2号店は2階のフロアという感覚です。自分としては増床のようなものですが、それでも見え方、見せ方がそれぞれで異なっているのはショップを新たに出店するときは環境とのマッチングを大事にしているからです。この街のこの場所にある、だとしたら外装や内装はこんな雰囲気だろうし、セレクトのラインナップもこんな感じだろうという構想をすごく考えます。最近は大阪の天満橋に加え、心斎橋にも新店舗をオープンさせました。

ー 環境にアジャストさせたセレクトということでは東京と大阪のOは別ショップのようになるのでしょうか。

そこまで大きく変えるつもりはないですが、自分の体感としては東京と大阪は街としてはやはり大きく異なりますね。あくまで個人的に感じていることですが大阪は誰もが前向きで、セレクトショップにしても自由にやっているお店が多いような気がしています。東京では感じるストレスも大阪では感じなかったり。ただ東京を否定しているということではなくて、東京とはそういう街だと思っています。「何かを成し遂げたい」と地方から多くの人が上京してきて、自分もその一人ですが大きな目標を達成させるためには必ず消耗しますから。

ブランドやアイテムのセレクトは自身の「勘」を信じる

ー 都市が変わってもOらしさはラインナップに現れると思いますが、ブランドやアイテムのセレクトの基準などはありますか。

ひと言でいえば「勘」ですね。曖昧な感じに聞こえるかもしれませんが、僕は自分の勘を割と信じているんです。以前、ショップスタッフになってほしいと思うぐらい、ひと目で惹かれたお客さんが来店したことがあったのですが声をかけてお話をしたらファッションデザイナーでした。他のお客さんとは雰囲気が違って見えたんですけど、それも勘というしかないです。それで展示会に行って取り扱いを始めたこともあります。

ー セレクトは直感的であっても、最終的にはデザインやテイストなどが近しいものが揃うようなことはありますか。

自分ではわからないですけど、知り合いの方からは「拓さんっぽいね」と言われることはありますね。自分としては新しいところを開拓しているつもりだったりするので、ちょっと悔しかったりしますが(笑)。セレクトショップといってもいろいろなスタイルがあると思うんですよね。自分はお店をやりたいと思ったのが高校生で、実際にショップオーナーとなったのは28歳です。その間にショップコンセプトはどんどん変わっていきました。貫くことだけが美学ではないですし、変わっていく柔軟性も悪いことではないと思っています。ショップ名もこれにしよう、やっぱりこっちにしようといろいろありました。

ー ショップ名をOに決めた理由はなんだったのでしょうか。

例えばショップ名を「日本」としたら日本人にしか読めない、じゃあ「JAPAN」ならいいかといえば英語圏にしか通じないので言語はないなと。それでグローバルに通じる図形にしようと思い浮かんだのが「○(マル)」でした。「0(ゼロ)の概念」はインド数学から生まれましたし、座標の基準点には「O(オー)」を使用します。禅にも「円相」という考え方があって、重要なことに通じている「○(マル)」という図形にロマンを感じたんです。それで読み方として「オー」を選びました。

ー 大阪での出店というのも新しい試みだとは思いますが、これからOをどんなショップにしていきたいというのはありますか。

それも「O」という店名に込めた想いと通じるものがあるんですが、「より良いものを、より広く、より多く」という考えはあります。そのためには自分の見識も行動もどれだけ広げていけるかというのも大事になってくるのですが、だからといって闇雲にブランドを探したり、不用意に人に会うことはしないです。何に対しても「これってこうだよね」という根本的なロジックを自分の中で固めてから学び始めないと他者からの影響ばかりになりそうなので。とにかく自分がやりたいことと、世の中から求められていることをどれだけフィットさせられるかですね。それで多くの人が喜んでくれたら、それが一番嬉しいです。

吉田 拓がリコメンドする3つのアイテム

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O

2012年に設立したセレクトショップO。”温故知新”と”不易流行”をコンセプトに、古さと新しさ、変化と不変といった相反する概念にとらわれない自由な視点で発信を続けている。

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  • Photograph : Reo Bannai
  • Writer : Akinori Mukaino

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