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バイヤーに訊くオーセンティックを軸にしたミックススタイル|阪急メンズ「3rd STYLE(サードスタイル)」

Oct 7, 2026
ファッションでよく耳にする「ズラし」というテクニック。完璧であることをあえて避け、ミックス感によって隙を生み出し洒脱さを際立たせるわけだが、「ズラしはオーセンティックを理解することで解釈の幅が広がる」とおしゃれ上級者は口を揃える。「基本を学ぶ」というと初心者の通過儀礼のようだが、それは上級者への道にもつながっているのだ。オーセンティックを軸としながら、ドレスでもカジュアルでもない「第3のスタイル」を提案するのが阪急メンズ大阪の「3rd STYLE(サードスタイル)」。正統に一辺倒ではなく、遊びに振りすぎないショップにはファッションをもっと深く楽しむヒントがあるはず。QUI編集部はバイヤーの武石尚久さんを取材した。

バイヤーに訊くオーセンティックを軸にしたミックススタイル|阪急メンズ「3rd STYLE(サードスタイル)」

Oct 7, 2026 - FASHION
ファッションでよく耳にする「ズラし」というテクニック。完璧であることをあえて避け、ミックス感によって隙を生み出し洒脱さを際立たせるわけだが、「ズラしはオーセンティックを理解することで解釈の幅が広がる」とおしゃれ上級者は口を揃える。「基本を学ぶ」というと初心者の通過儀礼のようだが、それは上級者への道にもつながっているのだ。オーセンティックを軸としながら、ドレスでもカジュアルでもない「第3のスタイル」を提案するのが阪急メンズ大阪の「3rd STYLE(サードスタイル)」。正統に一辺倒ではなく、遊びに振りすぎないショップにはファッションをもっと深く楽しむヒントがあるはず。QUI編集部はバイヤーの武石尚久さんを取材した。

「3rd STYLE」が届けるのは装いから生まれる高揚感

「第3のスタイル」というものを意識して、「3rd STYLE」はどのようなセレクトを意識しているのか。「基本的には大人にふさわしい上品なスタイリングを完成させるブランドやアイテムです。「3rd STYLE」は阪急メンズのセレクトショップなので独自性を生み出すためにイタリア、アメリカ、フランスなどバイヤーが世界各国に足を運び、直接買い付けを行うこともあります」。国はさまざまでも「大人の上品さ」というものは全てのアイテムに共通すると武石さんは話す。テーラードジャケットもドレススタイルだけではなく、ワークなデニムパンツやモードなワイドパンツにもマッチするデザインを「3rd STYLE」では揃えているという。

「3rd STYLE」のラインナップをあらためて確認するとイタリアのファクトリーブランドをはじめとして、生産背景をしっかりと語れるブランドが多い。そのようなブランドが放つ「強み」のようなものを武石さんはどう捉えているのか。「美学を持ってモノづくりをしているブランドと出会うと「このブランドは必ず残すべき、残っていくべき」という思いが生まれます。まだ規模が小さかったり、知名度がまだまだであれば、阪急メンズから世に送り出してあげたいという気持ちが湧き上がってきます」。発掘し、その存在を広く知らしめるバイヤーの本能を刺激されるのが武石さんにとっての「強さが宿るブランド」のようだ。ファッションアイコンとなるような華美さや派手さとは無縁でも「ジャケットを羽織る、シャツに袖を通す、パンツを履く。その着心地の良さやシルエットの美しさによって高揚感が必ず生まれるはずです」と、「3rd STYLE」で取り扱うブランドを武石さんはそう表現した。

「3rd STYLE」としてのセレクトの基準を聞いたうえで、続けて取り扱いブランドの具体的な魅力を武石さんに解説してもらった。

丁寧な仕事が宿るテーラードジャケット

「表から見えるところだけではなく、裏側や内側までどれだけ丁寧な仕事が施されているか。縫製からパターンまで高度な職人技で仕立てられたテーラードジャケットは、ハンガーにかかっている状態よりも人が着ることで美しさを発揮するというのが私の持論です」

「<Sipario by Stile Latino(シパーリオ バイ スティレ ラティーノ)>は随所に手仕事が入っているので身体に馴染み、軽く、着やすいという特徴があります。イタリアブランドらしい色気を備え、モダナイズされたジャケットの代表格が<TAGLIATORE(タリアトーレ)>です。<Chato Lufsen(シャトールフセン)>はヴィンテージの薫りが漂うようなブルゾン風のデザインが得意なフランスブランドです」

バックスタイルまで美しく映えるパンツ

「デザイナーズやモードと違って、見た目はベーシックなのがオーセンティックブランドのパンツです。ですが、ベーシックでありながら曲線だらけの身体にどこまで自然に寄り添い美脚を描けるかをそれぞれのブランドが追求している印象があります。共通するのが快適な穿き心地だけでなく、シルエットの美しさ、バックスタイルのかっこよさまでを生み出す腰まわりからお尻にかけての吸いつきの良さです」

「<Massimo Corrado(マッシモ コラード)>はサルトリアが鎬を削るナポリのブランドらしく技術力は一級。ですが保守的というわけでもなく、オーダーでしか見られないような仕様を既製のパンツに取り入れるなど、斬新な発想にいつも驚かされます。ワイドパンツを得意とするのが<Bernard Zins(ベルナールザンス)>です。膝下からキュッと絞って、そこからフレアに広がっていくシルエットはフランスブランドらしいエレガンスを感じさせます」

上品さと色気が漂う上質感あふれるニット

「肌に触れることで原毛のクオリティの高さを堪能でき、発色や見た目の繊細さから織りの技術の秀逸さを感じられるのがオーセンティックなニットではないでしょうか。「3rd STYLE」で取り扱っているニットアイテムは少しルーズに着ても雰囲気は洗練されているので、女性のお客さまからも選ばれています」

「上品な表情の上質なニット」ということでは<JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)>と<Drumohr(ドルモア)>が代表的ですが、より落ち着いた雰囲気なのが前者で、ポップでカラフルな色柄も楽しめるのが後者です。薄手でしなやかで、身体へのタッチも柔らか。それでも堅牢性も備え着続けてもシルエットが崩れることもなく、そこもどちらのブランドにも共通する品質の高さです」

着た瞬間から身体に馴染むレザーウェア

「リアルレザーのメンズウェアというと重厚でタフなアウターを連想するかもしれませんが、「3rd STYLE」がセレクトしているイタリアブランドはしなやかで、なめらかで、艶やかで、初めて袖を通した時から身体に馴染むものが多いです」

「<EMMETI(エンメティ)>はレザーアウターのバリエーションがとにかく豊富で、ムートンジャケットからブルゾン、ロングコート、パーカーまで展開。レザーウェアの型にはまらないラインナップは選ぶ楽しさ、装う楽しさが広がります。表情も優雅なのでウールのスラックスとも好相性です」

優雅な色柄にリラックスムードが漂うシャツ

「イタリアブランドが手がけるシャツの多くに共通するのが、カジュアルシャツでありながらドレスシャツのような穏やかな雰囲気。スタンダードな色や柄であっても色気を感じさせ、気負わずに着られるのが特徴です」

「現在でもハンドの工程を駆使してシャツを仕立てているのがイタリアの<Finamore(フィナモレ)>です。インにもアウトにもマッチする絶妙な着丈で、一枚着で主役になれるシャツです。定番であるカッタウェイのカラーは襟元にリラックスムードが生まれ、ワイドカラーはネクタイのノットがバランスよく収まります」

ミックスの相乗効果によって演出する新鮮な自己表現

ミックススタイルもバランスを見極めれば「ズラし」が成立し、見誤ると「崩れ」につながることもある。「オーセンティックとデザイナーズやモード、ストリートをミックスさせる際に意識するポイントは」と武石さんに質問した。「服のテイストやアプローチがトップスとボトムスで異なっても、まとまりのひとつとして素材感は近しい方がいいと思います」。さらにオーセンティックをミックスさせる醍醐味について「いつも自分が楽しんでいるデザイナーズやモードが新鮮に見え、さらにオーセンティックなアイテムもモダンな表情に変化します。同質化に陥ることなくファッションによる自己表現をさらに楽しめるのではないでしょうか」と相乗効果が期待できると話してくれた。


武石さんにはスタイルやアイテムに関することだけではなく、服の構造から仕様、ディテールまで説明してもらい、デザイナーズやモードのブランドに見られる意匠がオーセンティックからの引用で、再解釈したものであることも知ることができた。「深掘り」はファッション楽しむうえでの重要なキーワードでもあるので、正統派の服にあらためて目を向けてみたいと感じた取材だった。

スナップ


エンメティスタッフ/西田
レザーブルゾン / EMMETI AMADEUS
今季イチ押しのニュージーランドシボレザーを使用したコーチジャケット型のAMADEUSを主役に、プリントTとリーバイスシルバータブのセミフレアを合わせてカジュアルに。今までのEMMETIのイメージを覆すリラックスシルエットで大人ストリートカジュアルスタイルを意識しました。


ドルモアスタッフ/中嶋
ニット・カーディガン / Drumohr 30GG MODERN
ベージュxブラウンの同系色コーデにインナーをネイビーにすることで全体に大人らしい締まりを持たせました。また、シンプルになり過ぎないようにインナーの30GGニットと同素材・同ゲージ数のカーディガンを重ねることでアイテムが増えても違和感のない統一感を演出しました。


バイヤー/武石
ジャケット / STILE LATINO
リニューアルオープン初日のため、ナポリの仕立て文化を継承するSTILE LATINOのダブルブレストのジャケットを軸にした正統派なドレススタイルにしました。ストライプなどの柄は特に仕立ての良し悪し、緻密さが表立って出やすいためブランドの技量が試されます。同じく職人の美学を感じるナポリの小紋タイや日本のビスポークトラウザーズ、仏のシューズなどを配した多国籍なミックススタイルです。


バイヤー/武石
ジャケット / Chato Lufsen
先程のドレススタイルから、その他はそのままにジャケットのみを変えたスタイリング。ややモード感も醸してくれるフォレスティエール型のアウターで肩の力を抜いた洒脱な雰囲気を醸しました。このように他は同じでも、遊び方によって破綻せず別のスタイルとして着こなしの幅が出るのがオーセンティックなアイテムの良さ。堅苦しいと思われがちですがその実、受け入れてくれる懐の深さがクラシックなアイテムの魅力でもあります。


スタッフ/北川
パンツ / Bernard Zins
テーマは「秋に魅せる洗練ダークトーン」。サファリジャケットはベルトをキュッと留めてスタイルアップを狙いつつ、存在感がありながら上品さも漂うチェック柄パンツでメリハリのある装いに。全体はシックながら、オーセンティックなアイテムのパターンの妙を最大限に活かしました。


マネージャー/上枝
シャツ / Finamore Denim Shirt
セットアップスーツに敢えてエイジングを楽しめるデニムシャツで外したドレスダウンスタイル。かっちりしすぎずに、胸に彩り鮮やかなチーフを挿すことでVゾーンに遊び心を演出しています。カジュアルなアイテムをミックスすることで程良い抜け感を楽しめます。


阪急メンズ Official WEB:https://web.hh-online.jp/hankyu-mens/
阪急メンズ大阪 Official WEB:https://web.hh-online.jp/hankyu-mens/contents/osaka/
Instagram:https://www.instagram.com/hankyu_mens_osaka/
Hankyu MEN’S Channel/阪急メンズチャンネル
https://www.youtube.com/c/hankyumenschannel
3rd STYLE Instagram: https://www.instagram.com/3rd_style_osaka/

  • Photo : Hattori Takuya
  • Text : Akinori Mukaino(BARK in STYLE)
  • Edit : Yusuke Soejima(QUI)

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