「Supports/Surfaces」開催中、Ceysson & Bénétière東京が銀座に初進出
同ギャラリーは、サンテチエンヌ、パリ、リヨン、ルクセンブルク、ニューヨーク、ジュネーヴ、ユゼスに続き、8番目のスペースとしてCura Ginzaビル8階に約325㎡の空間を設けた。建築設計を手がけたのは、フランスを拠点に活躍する建築家ソフィー・ドリエス。日本の「侘び寂び」の美意識と精密な手法を取り入れつつ、自然素材と光を主軸に据えた独自の空間が生み出された。

©️Sakamoto Osamu
オープニング展「Supports/Surfaces」では、1970年代に南仏を中心に活動した美術家たちによる運動に焦点が当てられている。このグループは、絵画の根源的問いを出発点とし、型破りな素材の使用、創作プロセスそのものへの注視、美術館やギャラリーを離れた展示方法の模索などを通じて、美的価値や制度への批判を体現してきた。Louis Cane、Claude Viallat、Patrick Saytour、Daniel Dezeuzeなど、後に高い評価を得た作家たちの作品が一堂に会する本展は、その精神の再提示とも言える。

©️Sakamoto Osamu
会場には、Supports/Surfacesに関わった複数の作家による作品が並び、素材と形式に対する挑戦が空間全体に広がっている。無理に整えたり飾り立てることなく、素材そのものの特徴を活かした作品は、今もなお強い存在感を放ち、見る人の感覚を刺激する。
本展は、制度化されたアートのあり方へのカウンターとしての力を再確認する機会となっている。
【アーティスト】
本展には以下のSupports/Surfacesに関わったアーティストが参加:
・André-Pierre Arnal(アンドレ=ピエール·アルナル)
・Vincent Bioulès(ヴァンサン·ビウレス)
・Pierre Buraglio(ピエール·ビュラグリオ)
・Louis Cane(ルイ·カーヌ)
・Marc Devade(マーク·ドゥヴァド)
・Daniel Dezeuze(ダニエル·ドゥズーズ)
・Noël Dolla(ノエル·ドラ)
・Toni Grand(トニ·グラン)
・Bernard Pagès(ベルナール·パジェス)
・Jean-Pierre Pincemin(ジャン=ピエール·パンスマン)
・Patrick Saytour(パトリック·セトゥール)
・André Valensi(アンドレ·ヴァランシ)
・Claude Viallat(クロード·ヴィアラ)
【開催情報】
展覧会名:Supports/Surfaces
会期:2025年5月17日(金)〜8月29日(金)
会場:Ceysson & Bénétière Tokyo(Cura Ginza 8階)
所在地:東京都中央区銀座5-12-6
営業時間:11:00〜19:00
休館日:日曜・月曜・祝日
観覧料:無料
URL:https://www.ceyssonbenetiere.com/ja/exhibitions/1336/supportssurfaces-tokyo