「コレクション・シネマ」、クリスチャン・マークレーとゲルハルト・リヒターの映像作品をポーラ美術館で初公開
2002年の開館以来、印象派をはじめとする近代絵画をコレクションの核としてきたポーラ美術館は、近年、国際的に高い評価を受ける現代アーティストの作品収集にも力を注いでいる。本展は、そのコレクションの広がりを映像表現を通して体感できる機会となる。
前期展示では、クリスチャン・マークレーによる《ドア》を公開する。音楽と映像を横断する表現で知られるマークレーが、10年以上の歳月をかけて完成させた作品で、古今東西の映画から集めた「ドア」のシーンをコラージュによってつなぎ合わせた映像作品だ。異なる映画のドアが滑らかに接続されることで、映画史を自由に行き来する迷宮のような世界が立ち上がる。
後期展示では、ゲルハルト・リヒターの《ムーヴィング・ピクチャー(946-3)京都ヴァージョン》を紹介する。リヒター自身の絵画をもとに、映画監督コリンナ・ベルツ、作曲家レベッカ・サンダース、トランペット奏者マルコ・ブローウとの協働によって制作された映像インスタレーションである。13基のスピーカーによるサウンドと変容し続ける鮮烈な映像が重なり合い、「ストリップ」シリーズの新たな展開としても位置づけられる作品となっている。

《ムーヴィング・ピクチャー (946-3)京都ヴァージョン》 2019 - 2024年 デジタル・プロジェクション、 カラー、サウンド 36分 © Gerhard Richter 2026 (31032026)
同時期には、ポーラ美術館の開館25周年を記念した展覧会「あたらしい目―モネと21世紀のアート」も開催される。近代絵画から現代美術へと視野を広げてきた同館の歩みを、映像作品という新たな切り口から感じられるだろう。
作家プロフィール
クリスチャン・マークレー
1955年カリフォルニア生まれ。幼少期から青年期までをスイスで過ごし、現在はロンドンを拠点に活動する。パフォーマンス、コラージュ、写真、彫刻、映像、インスタレーションなど多様な表現を展開し、視覚芸術とサウンド・カルチャーが交差する領域で先駆的な実践を続けている。2011年には代表作《時計》(The Clock)で第54回ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞を受賞した。
ゲルハルト・リヒター
1932年ドレスデン生まれ。ケルン在住。60年以上にわたり絵画の原理や可能性を問い続け、存命作家のなかでも最も重要な芸術家のひとりとして広く知られる。近年にはルイ・ヴィトン財団美術館での大規模回顧展をはじめ、世界各地で展覧会を開催している。
開催情報
展覧会名:開館25周年記念プログラム コレクション・シネマ
会期:2026年6月17日(水)〜2027年4月7日(水)
※12月1日(火)は全館休館
※12月2日(水)、3日(木)は展示替えのため「コレクション・シネマ」展のみ休室
会場:ポーラ美術館 展示室3
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:会期中無休(展示替え期間を除く)
主催:公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館
入館料
大人 2,200円
大学・高校生 1,700円
中学生以下 無料
障害者手帳を持つ本人および付添者1名まで 1,100円
※企画展を含むすべての同時開催展を観覧可
公式サイト:https://www.polamuseum.or.jp
Instagram:@polamuseumofart
