「飯川雄大 大事なことは何かを見つけたとき」が2/28(土)から水戸芸術館で開催、過去最大規模の個展に注目
本展は、時間や知覚のズレ、情報のあいまいさに目を向けてきた飯川雄大による、過去最大規模の個展だ。「デコレータークラブ」シリーズで知られる飯川は、記録という行為と、そこからこぼれ落ちるものへの考察から生まれたこのシリーズを通して、鑑賞者の行動や偶然性を取り込みながら空間や関係性を変化させる作品を展開している。巨大なピンクの猫の登場や、観客によって動かされるオブジェなど、日常に仕掛けを潜ませることで、見る者の感覚を優しく揺さぶる。

飯川雄大《デコレータークラブ―配置・調整・周遊》2020年、「ヨコハマトリエンナーレ 2020」(PLOT48)での展示風景、Photo: Takehiro Iikawa, courtesy of the artist

飯川雄大《デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん》2022年、彫刻の森美術館(神奈川県)での展示風景、Photo: Takafumi Sakanaka, courtesy of the artist

飯川雄大《デコレータークラブ―プリング・タイム》2023年、霧島アートの森(鹿児島県)での展示風景、Photo: Takafumi Sakanaka, courtesy of the artist

飯川雄大《Fade out, Fade up "Expressway"》 2012年、ラムダプリント、アクリルマウント、42×56cm
展示では、過去作と呼応するように水戸芸術館の建築空間を活かした新作インスタレーションを発表。そこでは鑑賞者の振る舞いによって“風景”が立ち上がり、予期せぬ出来事が生まれていく。目の前にあるのに見逃していたものが、ふと輪郭を持って現れるような、そんな感覚に出会える場となるだろう。
注目は、会場の外へと拡張するプロジェクト《デコレータークラブ―新しい観客》。作品《ベリーヘビーバッグ》を鑑賞者が実際に運び、東京や横浜で開催される他の展覧会会場へと届けるというものだ。そのプロセスには、移動する身体、すれ違うまなざし、街の風景に溶け込む作品といった多層的な視点が交錯し、「観る/観られる」の境界線が曖昧になる。
見ること、伝えること、気づくこと。私たちは日々の中で、何を見逃し、何に出会っているのか——。本展は、そんな問いを携えながら、遊ぶように世界を再発見する時間を提供してくれる。
【プロフィール】
飯川雄大(いいかわ・たけひろ)
1981年兵庫県生まれ、神戸在住。2007年より「デコレータークラブ」シリーズを展開し、観客の身体感覚や場の偶発性を取り込む作品を制作。主な個展に「未来のための定規と縄」(霧島アートの森、2023)、「同時に起きる、もしくは遅れて気づく」(彫刻の森美術館、2022)など。2026年にはKOTARO NUKAGA(天王洲)とgallery αMでも個展を開催予定。
URL:https://www.takehiroiikawa.com
Instagram:@takehiro_bau
【開催情報】
展覧会名:飯川雄大 大事なことは何かを見つけたとき
会期:2026年2月28日(土)~5月6日(水・振)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
開場時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日(ただし5月4日[月・祝]は開館)
観覧料:一般 900円、団体(20名以上) 700円
高校生以下/70歳以上、障害者手帳等をお持ちの方と付添者1名は無料
年間パス:2,000円
ファーストフライデー:毎月第一金曜は学生と65~69歳の方は100円(証明書要)
主催:公益財団法人水戸市芸術振興財団
URL:https://www.arttowermito.or.jp/
Instagram:@arttowermito
【同時期に開催される飯川雄大の展覧会】
※本展出品作《デコレータークラブ―新しい観客》と連携する会場。
・「横浜、猫、卓球台」
2026年2月28日(土)~5月23日(土)|Art Center NEW(横浜)
・「デコレータークラブ:重いバッグの中身」
2026年4月4日(土)~5月23日(土)|KOTARO NUKAGA(天王洲)
・「立ち止まり振り返る、そして前を向く|vol.5」
2026年4月11日(土)~6月13日(土)|gallery αM(東京)
※開館時間および休館日は会場によって異なる。来場の際は、各会場の公式ウェブサイト等で最新情報を要確認。