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神楽岡 久美による個展「フィクションは真顔で語る」がrin art associationにて開催

Jun 26, 2025
神楽岡久美による個展「フィクションは真顔で語る」が2025年6月21日(土)から8月17日(木)の期間、rin art associationにて開催される。

神楽岡 久美による個展「フィクションは真顔で語る」がrin art associationにて開催

Jun 26, 2025 - NEWS
神楽岡久美による個展「フィクションは真顔で語る」が2025年6月21日(土)から8月17日(木)の期間、rin art associationにて開催される。

本展『フィクションは真顔で語るFiction beyond the Real 』は、フィクション(想像)とリアル(現実)のあいだをめぐる試みになっている。フィクションとリアルは本来、二項対立ではなく、つねに行き来しながら互いに浸透し合っている。
たとえば、古代ギリシアの神殿建築や彫刻、カトリック教会における宗教画、神話や聖書など、アートはかつて「フィクションをリアルに変換する装置」として機能していた。語られた物語は、やがて人々の中にリアルとして根づき、集合的な無意識となり、美意識や価値観の基準を形成する。

神楽岡久美はこれまで、社会と身体との接点に目を向け、そこから生まれる新たな“身体像”の探求を続けてきた。
『光を摘む』では、視覚に対する受動的な信頼に疑問を投げかけ、“視る”という行為そのものを意識化することで、世界との関係を問い直した。続く『美的身体のメタモルフォーゼ 』では、「美を手に入れたい」という普遍的な欲望を起点に、身体と美の関係を多角的に読み解こうとした。こうした作品を通じて神楽岡が辿り着いたのは、「私たちが信じてきたリアル(現実)とは何か」「その価値観や常識などの情報は、いかに構築され、私たちに作用しているのか」という根源的な問いである。

本展は、神楽岡が「真顔で語る」フィクションをとおして、私たちが無意識に信じてきたリアルの構造に揺さぶりをかける試みであり、新たな現実のためのプロトタイプでもある。あなたと世界とのあいだに潜む、まだ言葉にならない「かすかな輪郭」をそっと浮かび上がらせる。

開催概要
期間:2025年6月21日(土)から8月17日(木)
場所:rin art association
Tel:027-387-0195
開館時間:11:00 – 19:00
休館日:月曜•火曜
入場料:無料

神楽岡久美について

神楽岡久美は社会と身体との接点に着目し、新たな「身体像」を探求している。これまでの作品の1つ『光を摘む』では、身体を通じて視覚の受動性に問いを投げかけ、「視る」という行為を意識的に捉えたときに立ち現れる世界を探求した。また、近年の作品『美的身体のメタモルフォーゼ』では、「美を手に入れたい」という普遍的な欲望の源流にアプローチし、身体と美の関係を多角的に捉えた。 彼女の作品は、リサーチとプロトタイピングを通じて形を成しており、ウェアラブルな立体作品や装置、その設計図となるドローイング、試作・検討過程であるプロトタイプ、映像・写真表現、そしてリサーチで収集した資料やレポートをふくむ総合的なインスタレーションである。 近年の活動として2022年~2023年は公益財団法人吉野石膏美術振興財団の選定により在外研修アーティストとしてニューヨークで活動している。 また展発会として「アートフェア東京2024」(東京国際フォーラム 2024)、個展「ピフォアー・パフォーマンス」(アヴァンギャルド茶会 2024)、企画展「心のレンズ 竹内コレクション」(Whatミュージアム ,2023)、企画展「わたしの身体は心になる?」(スシテックスクエア, 2024)、個展「美的身体のメタモルフォーゼー未来の身体の美的価値についての考察」(西武渋谷,2022)、企画展「REBEL」(The Untitled Space, ニューヨーク2022)、企画展「kapCHor」(The New York Art Residency and Studios Foundation, ニューヨーク 2022)、企画展「京都大学ロンドン大学ゴールドスミス校主催アートサイエンス国際シンボジウムーArt Innovation」(京都大学 2019)などがある。 コレクション ・TAKEUCHI COLLECTION ・Terrada Cultural Foundation ・iStyle Foundation

rin art associationについて
rin art associationはコレクターである原田崇人が2010年に設立した現代美術を中心に扱うギャラリー。 群馬県内のオルタナティブスペースを中心に活動していたが、2017年1月に高崎駅近郊の新スペースに移転。鬼頭健吾などの新進気鋭の作家から、白川昌生、長重之などのベテラン作家まで幅広く扱い、地方都市から良質な文化を発信する。

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