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メグミオギタギャラリー、下田ひかり個展「現在地」を開催

Oct 1, 2024
2024年10月4日(金)〜10月26日(土)までメグミオギタギャラリーにて、下田ひかり個展「現在地」を開催する。

メグミオギタギャラリー、下田ひかり個展「現在地」を開催

Oct 1, 2024 - NEWS
2024年10月4日(金)〜10月26日(土)までメグミオギタギャラリーにて、下田ひかり個展「現在地」を開催する。

アーティストの下田ひかりは、作品の中で見せる可愛さと恐ろしさ、孤独、生と死が同居する世界を作り出している。2011年からは海外でも作品を発表し、2014年7月にロサンゼルスのCorey Helford Galleryで初個展を開催、2018年には地元長野県の朝日美術館でも個展を開いた。さらに、2021年にはグループ展 “Portraits” で初展示を行った。

下田の作品は性別や属性にとらわれない子どもの存在を通して、曖昧な表現を提示している。漫画やアニメに影響を受けた表現を取り入れ、作品の中に様々なモチーフを描いている。2010-2011年頃からスーパーヒーローや魔法少女などの特徴的なモチーフを描き、新聞紙のコラージュや絵筆の筆致を用いて社会問題や宗教観を問いかける手法を次々に確立していった。作品に描かれる子どもたちは「全ての人であり、誰でもない」という普遍的なテーマを打ち出し、特定の人物ではなく、イラスト的なキャラクターとして描かれている。

その鮮やかで魅力的な作品は鑑賞者を引きつける一方、不安定で混沌とした世界の危険性も示している。それぞれのモチーフが集まり、色彩の組み合わせによって力強いイメージへと転換する。無表情に見える子どもたちは下田にとって思いを注ぎ込む「感情の器」であり、その大きな瞳は宇宙を見つめ、光と闇を反射する。その角はこの世の理不尽さに対する怒りや絶望といった感情の象徴だ。

人間の多面性や感情を表現するため、左右の瞳の描き方を変え、視線を合わせないことによって、鑑賞者が受け取る印象を複雑化させている。分断と混迷が加速する不確かな時代だが、下田の作品は1人ひとりが自分の物語を持つこと、他者からどう評価されるかにかかわらず、それが大きな意味を持つことを表している。展覧会のために描かれた新作は、希望と悟りに向かって進む下田の揺るぎない覚悟を感じさせる。


God Is Dead, But… #18 2024
72.7 × 72.7 cm
パネルに綿布、アクリル、油彩


人類愛 #3 2024
27.3 × 22 cm
パネルにキャンバス、油彩

下田 ひかり(Hikari Shimoda)
1984年長野県生まれ。短大卒業後、イラストレーターを目指し、イラストレーション青山塾で2年間学んだ後、2008年より現代アーティストとして活動を開始。
子どもをモチーフとしながら、現代社会が抱えている問題を自分自身に重ね合わせたテーマで複数の技法を使ったペインティングを制作。日本独自の「イラスト」表現をベースに、可愛いさと恐ろしさ、孤独、生と死といった様々な二律背反する事象が同居する世界を展開。
2011年から海外でも作品を発表。2014年7月にロサンゼルスのCorey Helford Galleryにて初個展。2018年には地元長野県の朝日美術館にて個展を開催。その後海外を中心に作品を発表している。
https://www.hikarishimoda.com/

【展覧会情報】
下田 ひかり|Hikari Shimoda
現在地
会期:2024年10月4日(金)- 2024年10月26日(土)
時間:12:00-18:00 *日曜日、月曜日休廊
会場:MEGUMI OGITA GALLERY
東京都中央区銀座2-16-12 B1

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