今夏のワードローブに新たな可能性をもたらす、「ショーツ」のスタイリングアイデアをコレクションルックから紐解く
素材、丈感、着合わせ次第で印象を自在に操れるこのアイテムは、夏のワードローブに新たな可能性をもたらしてくれる。
本記事では、「ショーツ」を最旬のバランスで着こなすべく、ブランドのルックに注目。
ブランドがコレクションのムードやスタイリングを提案するために作っているルックは、スタイリングのプロのテクニックを手軽に勉強することができ、いわば「スタイリングのバイブル」である。
今日は、「ショーツ」のスタイリングバランスを、コレクションのルックから紐解いていく。
“ジャケット×膝上ショーツ”でつくる、都会的なリゾートバランス
レザージャケットやウールのテーラードジャケットなど、秋冬のイメージが強いアイテムも、膝上丈のショーツを合わせることで一気に夏仕様に。上半身にボリュームがあるぶん、下半身は抜けをつくってバランスを調整。足元にはスライドサンダルを合わせればリゾート感が強調され、逆にレザーシューズやローファーを合わせれば都会的で端正な印象に振れる。同じスタイリングでもシューズ次第で印象が変わるのも、このスタイルの面白さ。ジャケットの素材感とショーツのカラーに適度なコントラストを持たせることで、こなれ感を演出するのもテクニックのひとつ。
定番ショーツスタイルは、“ハズしシューズ”で一気にスタイルアップ
シャツ×ショーツ、サマーニット×ショーツといった軽快な夏の定番スタイルには、あえてボリュームのあるブーツや、無骨なボクシングシューズ、個性を加えるバレエシューズなど、テイストの異なるシューズを加えることで一気にスタイルアップ。足元に視線を引き込むことで、全体の印象に“ハズし”や“抜け”が生まれ、シンプルなスタイリングでもどこかファッション感度の高さを漂わせる。特にハードなレザーブーツを合わせる場合は、シャツやジャケットの素材やカラーを柔らかいものにすることで、コントラストが生きてくる。
ベーシックなスタイルこそ、足元で個性を語るシューズ選びを。
POST O’ALLS 2025SS MENS COLLECTION
“チェック柄ショーツ”で抜けと遊びを、単色コーデに奥行きをプラス
2025年春夏のコレクションで多く登場したのが、チェック柄のショーツ。スタイリングに“抜け感”と“奥行き”をプラスする非常に有効な一手。ミニマルな単色レイヤードでまとめがちなスタイルも、チェック柄を取り入れることで視覚的なリズムが生まれ、スタイル全体に立体感が加わる。ベースカラーに近いチェック柄なら自然に馴染んで調和を保ち、逆に鮮やかな赤など差し色が入ったチェックならアクセントとして主役にもなれる万能さ。
単色でまとめた定番スタイルに落ち着きがちな夏こそ、チェック柄ショーツで一歩先の洗練された夏スタイルを。
BED j.w. FORD 2025SS COLLECTION
ショーツは、涼しさだけでなく、着こなしの幅を広げてくれる頼れる存在。
ジャケットや足元の選び方、柄の取り入れ方次第で、印象は自在に変化する。
いつものスタイルに、少しの工夫を加えて。
今年の夏は、ショーツで新しいバランスを楽しんでみては。