2027春夏メンズトレンド総まとめ|ランウェイルックから読み解く7つのテーマ
涼感をまとう、淡いパステルカラー
IM MEN、SHINYAKOZUKA、ssstein、Maison Kitsuné、POST ARCHIVE FACTION (PAF)春夏の定番カラーであるパステルカラーは、2027年春夏メンズコレクションでも引き続き存在感を放った。今季はスモーキーピンクやベージュ、ライトブルー、ラベンダー、ミントグリーン、エクリュなど、彩度を抑えた柔らかな色合いが数多く登場。さらに、シルクやシアー素材と組み合わせることで、とろみや軽やかな質感が際立ち、暑い季節にふさわしいリラックス感のあるムードを演出していた。また、1色だけで見せるのではなく、異なるパステルトーンを重ね合わせたスタイルが目立ったのも今季の特徴だ。淡い色同士を重ねることで奥行きが生まれ、シンプルながらも洗練されたスタイリングに仕上がっている。
品よく、軽やかに。新時代のテーラリング
LEMAIRE、AURALEE、Dries Van Noten、SYSTEM、BED j.w. FORDテーラードスタイルも従来のフォーマルな印象から、肩の力を抜いた「カジュアルテーラリング」へと進化。肩パッドや芯地を省いたアンコン仕様に加え、リネンやコットン、シアー素材など軽やかな生地を採用し、スーツを着るというよりもシャツ感覚で羽織れるような軽快さが印象的だった。ランウェイでは、シャツのボタンを大胆に開けて肌を覗かせたり、薄手の白Tシャツやタンクトップをインナーに合わせたりと、軽やかな着こなしが目立った。ボトムスも端正なスラックスからミニショーツ、イージーパンツまで幅広く、テーラードジャケットと自由に組み合わせることで、フォーマルとカジュアルの境界を曖昧にしたスタイリングを提案。堅苦しさを感じさせない抜け感のある着こなしが、2027年春夏メンズを象徴するスタイルとなりそうだ。
スタイルを更新するショーツ
AMI Paris、Maison MIHARA YASUHIRO、doublet、DAGGER、NAMACHEKO2025年春夏から着実に存在感を増してきたショーツ。今季は、その一本を起点にスタイリングが構築されているのではないかと思わせるほど、ランウェイの主役として存在感を放っていた。中でも今季は、パジャマパンツを思わせるイージーショーツが数多く登場。個人的にパジャマライクなアイテムには、家で過ごす何気ない時間を連想させる、人間らしい空気感があると感じる。その肩の力が抜けたムードがスタイリングにほどよい抜け感を与え、装いをより魅力的に見せてくれた。一方で、デイリーウェアとして取り入れるには少しハードルが高いと感じる人も少なくないはず。まずはロング丈のアイテムとのレイヤードや、端正なジャケットを合わせるなど、バランスを意識した着こなしから挑戦してみるのがおすすめ。
“優等生じゃない”、着崩しプレッピー
CELINE、AMI Paris、LOUIS VUITTON、AURALEE、sacaiアイビーやスクールスタイルをベースにしたプレッピーが再び注目を集めた。ただし、今季のプレッピーはかつてのような"優等生"ではない。<sacai(サカイ)>と<Brooks Brothers(ブルックス ブラザーズ)>のコラボレーションが話題を集めたほか、<Ami Paris(アミ パリス)>では、テーラードジャケットにポロニットやネクタイを合わせながら、短丈のニットベストからあえてネクタイの剣先を覗かせたり、シャツのボタンを開けて肌を見せたりと、クラシックな装いを自由なバランスで再構築。伝統的なプレッピーをそのまま再現するのではなく、丈感や素材、シルエットで"外し"を効かせた自由な着こなしが、2027年春夏らしいプレッピースタイルを象徴している。
首元を遊ぶネクタイ
DSM kei ninomiya、SOSHIOTSUKI、kolor、ssstein、sssteinこれまでネクタイは、かっちりとしたヘアスタイルにテーラードジャケットを合わせたクラシックな装いや、仕立ての良いシャツに紺ブレザー、チノパンを合わせたプレッピーなスタイルなど、着こなしの文脈やキャラクター性と強く結びついた小物として捉えられてきた。しかし、2027年春夏コレクションでは、そうした従来の役割から離れ、アクセサリー感覚でスタイルに華やかさを添えるアイテムとして登場。やや細身のナロータイはスマートな印象を与える一方、太幅のワイドタイは野暮ったさを残しながらも、肩の力が抜けたリラックス感を演出する。きちんと見せるためではなく、装いにニュアンスを加えるアイテムとしてのネクタイが、今季らしい新鮮な表情を生み出していた。
新しい存在感を宿すウエスト
SOSHIOTSUKI、IM MEN、PRADA腰回りが、今季のスタイリングを決めるひとつのポイントに。2027年春夏のベルトは、パンツを留めるための道具ではなく、装いにニュアンスを加えるアクセサリーとして取り入れるルックが目立った。太めのベルトを重ねたり、シャツやアウターの上から締めてウエストを強調したりと、腰位置にひと手間加えることでシルエットにメリハリを生んでいる。さらに、ウエストポーチや小さなバッグをベルト感覚で腰に添えるスタイルも登場。レザーやメタルなど異なる素材を一点加えるだけで、ベーシックな装いにも奥行きが生まれる。今季は、ベルトやバッグを「持つ」のではなく、腰回りを「飾る」という感覚が新鮮に映った。
生まれ変わるキャラクター、異彩を放つアイウェア
Dries Van Noten、KIKO KOSTADINOV、PRADAサングラスは、目を守るだけにとどまらない。顔まわりの印象そのものをつくるような、ひとクセのあるアイウェアがランウェイにたびたび登場し、目を引いた。レンズが顔を覆うほど大きなシールド型や、左右で形の異なるアシンメトリーなフレーム、サングラスとゴーグルの境界を曖昧にするようなデザインまで、その形は実にさまざま。もはや紫外線を遮るためだけのものではなく、服と同じようにスタイリングを構成する一要素として存在感を放っている。シンプルな装いに一点投入するだけで、顔まわりに強い印象を残せるのも魅力。今季は、服だけでなくアイウェアまで含めてルックを完成させる感覚が新鮮だ。





































