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広島市現代美術館で「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」、日本初個展として約60点を紹介

Jul 17, 2026
広島市現代美術館 B 展示室で、「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」が2026年7月25日(土)から10月12日(月・祝)まで開催される。第12回ヒロシマ賞を受賞したメル・チンの活動を紹介する、日本初の個展となる。

広島市現代美術館で「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」、日本初個展として約60点を紹介

Jul 17, 2026 - NEWS
広島市現代美術館 B 展示室で、「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」が2026年7月25日(土)から10月12日(月・祝)まで開催される。第12回ヒロシマ賞を受賞したメル・チンの活動を紹介する、日本初の個展となる。

ヒロシマ賞は、世界最初の被爆地である広島市が、恒久平和と人類の繁栄を願う「ヒロシマの心」を美術を通して世界へ発信することを目的に、1989年に創設した賞だ。3年に一度授与され、広島市現代美術館では受賞者の展覧会を開催してきた。

メル・チンは1951年、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン生まれ。環境問題をはじめとする複雑な社会的課題に基づくアイデアを、既存のカテゴリーにとらわれない方法で表現してきた。彫刻、ドローイング、絵画、ビデオ、アニメーション、ビデオゲーム、大規模な公共インスタレーションまで、幅広い作品を手がけている。

また、地域住民との協働や科学的なアプローチを取り入れた長期プロジェクトも展開。アートが社会的意識や責任にどのように関わり得るのかを探求してきた。

初期作から最新作まで、彫刻、ドローイング、絵画、アニメーション、インスタレーションなど約60点を紹介する。2001年9月11日以降のアメリカを背景に、戦争や植民地主義、現在も続く世界の危機的状況を主題とした大規模インスタレーションも展示される。

展覧会は、2002年から2006年にかけて制作された代表作を中心とする第1部「奇妙な花の下で」と、初期作品からヒロシマのために制作された新作までをたどる第2部「逃れられない歴史」で構成される。

第1部では、《私たちの民主主義の奇妙な花》を中心に紹介する。同作は、地表の広い範囲を一掃するほどの破壊力を持つアメリカ製巨大爆弾「デイジーカッター」を、竹と紐で実物大に模した作品。チンは、破壊の象徴である爆弾を「民主主義の花」として提示し、民主主義の名のもとに遂行される暴力の構造を問い直す。

Our Strange Flower of Democracy, 2005 Photo credit: Judy Cooper; Image courtesy of Mel Chin Studio; Installation at the New OrleansMuseum of Art

Safe, 2005 Photo credit: Hai Zhang; Image courtesy of the Queen’s Museum

Cross for the Unforgiven, 2002 Image courtesy of Mel Chin Studio

第2部では、メル・チンの50年以上にわたる創作活動を紹介する。中国思想、西欧のメメント・モリ、夢に現れるイメージ、シュルレアリスム、マルセル・デュシャン以降のコンセプチュアル・アートへの関心など、複数の要素が作品の背景にある。

イスラエルとパレスチナの関係を主題とした《逃れられない歴史》、汚染土壌から重金属を抽出する植物を用いた長期プロジェクト《リヴァイヴァル・フィールド》、百科事典の図版を素材にした524点のコラージュからなる《ファンク&ワグナルズ百科事典:A から Z まで》など、歴史、環境、知識、記憶に関わる作品が並ぶ。

Vertical Palette, 1976-1985 Image courtesy of Mel Chin Studio

Inescapable Histories, 1988 Image courtesy of Mel Chin Studio

Bat and Dove, 2007 Image courtesy of Mel Chin Studio

展覧会場の最後の部屋では、本展にあわせて制作された新作を展示する。「はだしのゲン」の作者である中沢啓治氏の少年時代をイメージした彫像が、広島に投下された原子爆弾「リトルボーイ」を想起させる大太鼓の上に立ち、両手を差し伸べながら「ともに立とう」と静かに呼びかける。

 

プロフィール

Mel Chin Photo: Miriam Heads

メル・チン(Mel Chin)
1951年11月21日生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身。1975年、ピーボディ・カレッジ卒業。現在、ノースカロライナ州エジプト・タウンシップ在住。1988年に国立芸術基金フェローシップ賞、2007年にペドロ・シエナ賞アニメーション部門、2019年にマッカーサー・フェローシップ賞を受賞。2021年、アメリカ芸術文学アカデミー会員。主なプロジェクトに《リヴァイヴァル・フィールド》《イン・ザ・ネーム・オブ・ザ・プレイス》《オペレーション・ペイダート》など。
Instagram:@mel.chin

開催情報
第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展
会期:2026年7月25日(土)〜10月12日(月・祝)
会場:広島市現代美術館 B 展示室
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
開館時間:10:00〜17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日 ※9月21日、10月12日は開館、9月24日(木)休館
観覧料:一般 1,600円、大学生 1,200円、高校生・65歳以上 800円、中学生以下無料
※前売りおよび30名以上の団体料金あり
主催:広島市現代美術館、朝日新聞社
ウェブサイト:https://www.hiroshima-moca.jp/
Instagram:@hiroshima_moca

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