「Gucci Storia」、フィレンツェでたどるGUCCIの記憶とこれから
「美術館の中の美術館」をコンセプトにした「Gucci Storia(グッチ ストリア)」は、Palazzo Gucci(パラッツォ グッチ)のファーストフロア(2階)とセカンドフロア(3階)にわたって展開される。9つの展示室に並ぶのは、ポートレート、タペストリー、アーカイブ、映像、クラフツマンシップ、ウェア、インタラクティブなインスタレーションなど。グッチのヘリテージを一方向にたどるのではなく、過去と現在、手仕事とテクノロジー、ブランドの記憶と新たなヴィジョンを行き来する構成だ。
ファーストフロア(2階)
ファーストフロア(2階)では、グッチの歴史やヴィジュアルコード、クラフツマンシップ、そしてデムナによる視点が重なっていく。

ルーム1:The Thread of Time
ルーム 1「The Thread of Time」を彩るのは、グッチの105年にわたる歴史を表したタペストリー。ルネサンス美術に着想を得た構図に、画像生成技術と伝統的な織物芸術を組み合わせ、若きグッチオ・グッチから歴代クリエイティブ・ディレクター、そしてデムナへと続く流れを見せる。

ルーム2:La Galleria
続くルーム 2「La Galleria」には、写真家キャサリン・オピーが撮影した「Gucci: La Famiglia(グッチ ラ ファミリア)」のヴィジュアルが並ぶ。伝統的な肖像画ギャラリーの形式を取り入れながら、Gucciness(グッチらしさ)を形づくる多様な人物像に光を当てる空間だ。

ルーム3:Archivio
ルーム 3「Archivio」は、自然史博物館の資料庫に着想を得た展示室。テニスバッグ、シェービングキット、スカーフなど、グッチが生み出してきたアイテムがユニークなオブジェとともに収められ、アーカイブを保存の場としてだけでなく、創造の起点として見せている。

ルーム4:The Cinema
深い赤の空間にベルベットカーテンを配したルーム 4「The Cinema」では、コレクション映像やショートフィルムを順次上映。デムナによるグッチのヴィジョンを、映画館のような環境で体験できる。

ルーム5:Generation Gucci
ルーム 5「Generation Gucci」では、デムナが撮影した「Generation Gucci(ジェネレーション グッチ)」広告キャンペーンのヴィジュアルを、大型写真によるインスタレーションとして紹介する。出口には、グッチでの初のファッションショー「Gucci Primavera(グッチ プリマヴェーラ)」に先立ち、デムナが自ら綴ったレターも展示される。

ルーム6:La Manifattura
ルーム 6「La Manifattura」は、伝統と革新を扱う2つの空間で構成される。ひとつは、パラッツォ セッティマンニの工房を起点とするクラフツマンシップに焦点を当てた空間。〔グッチ バンブー 1947〕、〔グッチ ジャッキー 1961〕、〔グッチ ホースビット 1955〕ハンドバッグ、〔グッチ ホースビット 1953〕ローファーなどが展示される。もうひとつの空間では、フィレンツェ近郊にある製品の研究・開発拠点「Gucci ArtLab(グッチ アートラボ)」を象徴する技術を取り上げる。
セカンドフロア(3階)
セカンドフロア(3階)では、ウェアの歴史からブランドをめぐる神話性、そして来場者自身の思考を促すインスタレーションへと、展示の視点が少しずつ変化する。

ルーム7:La Materia
ルーム 7「La Materia」では、グッチのウェアの歴史をマネキンによって構成。視線の高さに合わせて展示されたルックを通じて、60年にわたるウェアの美学とディテールに触れられる。

ルーム8:La Stanza della Verità
ルーム 8「La Stanza della Verità」は、1980年代を思わせるインテリアの中に、伝説的な「Galleria Gucci(グッチ ガレリア)」の面影を宿す展示室だ。かつてニューヨーク店の上階に存在したとされるその場所は、限られた顧客のみが招かれ、ゴールドの鍵が渡されたと言われている。アート、カルチャー、ラグジュアリー体験が重なった招待制のショップの記憶をもとに、グッチをめぐる神話や逸話を扱う。

ルーム9:L’Oracolo
最後のルーム 9「L’Oracolo」は、白に包まれたアルコーヴに柱状のオブジェを配置したインタラクティブなインスタレーション。来場者はインターフェースを通じて、グッチについて、そして自身について考える3種類のメッセージを受け取る。
グラウンドフロアには、エクスクルーシブなグッチ ショップとイタリアンレストラン「Gucci Osteria da Massimo Bottura(グッチ オステリア ダ マッシモ ボットゥーラ)」を併設。シニョーリア広場に面して、オールデイ カフェ&カクテルバー「Gucci Giardino(グッチ ジャルディーノ)」も構える。
フィレンツェの中心に立つPalazzo Gucci(パラッツォ グッチ)で、グッチの記憶と現在、そしてこれからをひとつずつ確かめる時間になりそうだ。
開催情報
Gucci Storia(グッチ ストリア)
会期:2026年4月27日(月)より一般公開
会場:Palazzo Gucci(パラッツォ グッチ)
住所:Piazza della Signoria 10, 50122 Florence, Italy
Photo Credit: Courtesy of Gucci