花代の個展「Hanayo V - よのなかばかなのよ Are we not drawn onward, we few, drawn onward to new era?」開催、伯牙の物語とフィルム文化を重ねる
会場のある矢田町は、祇園祭の山鉾のひとつ「伯牙山」を守り継いできた町であり、そのお飾り場でもある。伯牙山のもととなったのは、中国・明代の小説家、馮夢竜が記した琴の名手・伯牙の物語。伯牙には、自らの演奏を深く理解する友人・鍾子期がおり、鍾子期の死後、琴を弾くに値する人がいなくなったとして琴を壊し、生涯演奏しなかったと伝えられている。京都で個展を開くにあたり、花代はこの土地で長く語り継がれてきた物語に着目した。

花代「よのなかばかなのよ Are we not drawn onward, we few, drawn onward to new era?」© Hanayo & Reiji Saito

花代「よのなかばかなのよ Are we not drawn onward, we few, drawn onward to new era?」© Hanayo
本展の映像作品では、伯牙の物語に、花代自身の表現手段であるカメラとフィルムをめぐる物語を重ね合わせる。花代は本展のステートメントで、フィルム文化が衰退しつつある現在、自身にとって日常を写す道具である写真機とフィルムを使い続けることの難しさについて言及している。映像作品は斎藤玲児とのコラボレーションによって制作された。
また、長年続けてきた日本舞踊をはじめ、自らの身体を用いた実践も本展を構成する要素となる。写真を取り巻く環境の変化と、日々繰り返される制作や舞踊の営みを、土地の記憶と伯牙の故事に重ねながら展開する。
プロフィール
花代
1970年東京都生まれ。玉川大学文学部美術学科彫刻専攻在学中にパリへ留学し、その後1989年に向島で半玉修行を始めた。1995年に花柳界を引退し渡英。現在は東京・ベルリンを拠点に、写真家、芸妓、ミュージシャン、モデルとして活動している。写真やコラージュに加え、音楽や立体表現を組み合わせたインスタレーションを発表し、国内外のグループ展や国際展、ライブ・パフォーマンスにも参加してきた。
主な個展に「ウツシユメク二」PARCO GALLERY(東京、2000年)、「hanayo」Palais de Tokyo(パリ、2002年)、「hanayo III」タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム(東京、2017年)、「hanayo IV – Keep an Eye Shut I」タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム(東京、2021年)、「Hanayo」Scheusal(ベルリン、2025年)など。作品集に『ハナヨメ』『MAGMA』『berlin』『点子』『花代の世界 地下活動半世紀』『Keep an Eye Shut』などがある。
Instagram:@hanapooo
開催情報
「Hanayo V - よのなかばかなのよ Are we not drawn onward, we few, drawn onward to new era?」
会期:2026年9月6日(日)– 27日(日)
会場:タカ・イシイギャラリー 京都
住所:〒600-8442 京都府京都市下京区矢田町123
営業時間:木 – 土 10:00 – 17:30
定休日:日 – 水・祝祭日
特別開廊:シルバーウィークの9月19日(土)– 23日(水)は開廊
ウェブサイト:www.takaishiigallery.com
Instagram:@takaishiigallery